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51 その後のお茶会
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伯父がこちらに来ていた。それは薄々思っていたことだけどまさか皇太子の手下になってるとは予想外過ぎて絶句する。
「昨日が最後の分岐点だった。オリヴィアの言うエンディングというやつなんだろうな」
(エンディングを迎えるとゲームは終了だ。だから出会いのスタート地点に戻されるのか……。それにしても記憶をもったままなんて皇太子がおかしくなるのも無理はないな)
「……妃殿下と王子様は元気ですか?」
「うん。すっごく元気で楽しそうだよ」
「じゃ、幸せですね」
「……うん。うん! 私もオリヴィアも幸せだよ!! ありがとう花……」
物語は終わったらしい。ゲームの2期が消えたことは別に操作とかそんな話じゃなくてただ、この世界からは切り離されて元から無かったことに変更されたんだろう。今じゃその記憶も曖昧でその内に忘れそうだ。
だから思う。私が動けば動くほど2の存在は無くなり消えていった。つまりこれからは解放されたこの世界で皇太子は歳をとっていく。
もう、繰り返しは無いからある意味ここからが本番だ。でも心配はしていない。今の皇太子は繰り返しの中での知識も多量にある。もはや統治することなど造作もないだろう。
数ヵ月後、私はお忍びでまた妃殿下のお茶会に呼ばれた。久しぶりのオリヴィア様はもうすっかり母親の顔をしていてとても幸せそうだった。
「向こうと違って子育てだけは本当に助かるわ! 乳母や侍女が沢山いるっていいわぁ」
「普通はワンオペですもんね」
「わぁ! 懐かし! ワンオペ!!」
たった2人だけのお茶会。王子様は今皇太子と遊んでいて凄く子煩悩さを発揮し、それはそれで大変らしい。妃殿下共々の溺愛は有名過ぎてもはや王都の常識とまで言われている。
(まぁ、自分の息子を膝にのせたまま政務をこなしてたらそう言われるよね。その前もベビーベットを机の隣に置いて乳母が困ってたなんて話しもきいたしな)
「それより、聞いて! 殿下ったらこの前、側室の話が出たんだけど『そうか、何人子供が欲しい。毎年妊娠するだろうから止めなければ孕み続けるぞ』なんて恐ろしいこと言うのよ!! そりゃ魔法があるから向こうよりも全然産むのは苦労しないし、そんなに痛くもなかったけど体力は結構持っていかれるのよ!」
溺愛いと怖し……。でもやっと好きな女性を手にいれた皇太子の執着はこんなもんじゃないだろうな。
「しかも息子に母乳あげてるだけなのに嫉妬するのよ! 『いくら息子でも私の女の乳を揉んで吸うことは許されない』とかバカじゃない!! 一生懸命飲んでるだけよ? 可愛くて愛しい瞬間なのにほんと、男ってバカよ!」
殿下……。へルマンでもそこは自重してたのに……。
「ええっと、あっ、そ、それで側室の話は無くなったのですか?」
「ううん。均衡を保つ為にも最低2人は必要なの。だから後宮にこの前入ったんだけど……」
「まさか嫌がらせとかされたんですか?」
「お礼言われた。『これで彼女と一緒になれた』って……」
「へっ?」
「同性愛者だった!! 頭が凄く切れる方だとは知ってたけど、まさか侍女とデキてるとは思わなかったわ!! これからも恩人のために頑張りますって言われた!!」
すげぇ。さすが殿下。抜かりねぇな……。
「じゃ、もう1人の方は?」
「もっと複雑だったわ」
「?」
オリヴィア様が深いため息をついてお茶を口にした。
「結果から言うと連れてきた護衛騎士とデキてた。しかも殿下公認で……」
「は?」
「どうやら身分違いの恋を成就しないかと誘われて側室になったらしいの。しかも彼女の家は1人娘だから本来は婿を取る予定だったんだけど王命で側室に決まったから、殿下が家の跡取りとして後宮で彼女が生んだ子供を1人差し出すことでこの話は纏まったんだけど……」
「まさか……」
いや、皇太子ならやる。あの人はそう言うことには長けている。
「そうよ。護衛騎士に彼女を孕ませるように命令したの。そんなの相思相愛の2人よ? 狂喜乱舞して2つ返事に決まってるじゃない! しかも諦めてた2人の子供を命令と言う口実で願いを叶えているのよ。だから会った時は女神のように崇拝されて焦ったわ!」
「そりゃ、棚からぼた餅過ぎますね」
「しかも『1人じゃ心許ないから2人ぐらいは最低でも生んでおいて!』なんて言うもんだから、2人共自室から出て来てないわ」
「ワォ!」
「きっと騎士も『これは命令だから』とか言って口実を盾に彼女を孕むまで抱くでしょうね。だから淫らな新婚生活を後宮で楽しんでるわ」
本来なら殿下との子供だから彼女の実家は王家の血が入った子供を跡継ぎとして保証して貰えるから大喜びなんだろう。
けどその実は反対していた騎士との子供。まぁ、実の娘の子供なのは本当だし、知らぬが仏とは正にこの事。しかも絶対バレたら大変だから全員口をつむぐだろうから完全犯罪だ。
愛する人との子供を後宮と言う密室で育みながらの子育て。しかも他の側室も秘密を抱えているから協力体制が万全だ。スゴすぎる……。
(あれ? ちょっと待って後宮って男性騎士って入れたっけ? いやダメだったはず……。ってことはもう仕事ってないよね? 種馬なだけ? 『あなたは好きな女性を孕ますのがお仕事です』ってことなら一番得してるのってその騎士じゃない? しかもその仕事が終わっても後宮にいるんでしょ? 衣食住の心配もなく、好きな時に好きな女性を好きなだけ抱く。もう、騎士じゃなくてヒモじゃん!)
宝くじ一等を当てた騎士がある意味スゴいと思った。
「昨日が最後の分岐点だった。オリヴィアの言うエンディングというやつなんだろうな」
(エンディングを迎えるとゲームは終了だ。だから出会いのスタート地点に戻されるのか……。それにしても記憶をもったままなんて皇太子がおかしくなるのも無理はないな)
「……妃殿下と王子様は元気ですか?」
「うん。すっごく元気で楽しそうだよ」
「じゃ、幸せですね」
「……うん。うん! 私もオリヴィアも幸せだよ!! ありがとう花……」
物語は終わったらしい。ゲームの2期が消えたことは別に操作とかそんな話じゃなくてただ、この世界からは切り離されて元から無かったことに変更されたんだろう。今じゃその記憶も曖昧でその内に忘れそうだ。
だから思う。私が動けば動くほど2の存在は無くなり消えていった。つまりこれからは解放されたこの世界で皇太子は歳をとっていく。
もう、繰り返しは無いからある意味ここからが本番だ。でも心配はしていない。今の皇太子は繰り返しの中での知識も多量にある。もはや統治することなど造作もないだろう。
数ヵ月後、私はお忍びでまた妃殿下のお茶会に呼ばれた。久しぶりのオリヴィア様はもうすっかり母親の顔をしていてとても幸せそうだった。
「向こうと違って子育てだけは本当に助かるわ! 乳母や侍女が沢山いるっていいわぁ」
「普通はワンオペですもんね」
「わぁ! 懐かし! ワンオペ!!」
たった2人だけのお茶会。王子様は今皇太子と遊んでいて凄く子煩悩さを発揮し、それはそれで大変らしい。妃殿下共々の溺愛は有名過ぎてもはや王都の常識とまで言われている。
(まぁ、自分の息子を膝にのせたまま政務をこなしてたらそう言われるよね。その前もベビーベットを机の隣に置いて乳母が困ってたなんて話しもきいたしな)
「それより、聞いて! 殿下ったらこの前、側室の話が出たんだけど『そうか、何人子供が欲しい。毎年妊娠するだろうから止めなければ孕み続けるぞ』なんて恐ろしいこと言うのよ!! そりゃ魔法があるから向こうよりも全然産むのは苦労しないし、そんなに痛くもなかったけど体力は結構持っていかれるのよ!」
溺愛いと怖し……。でもやっと好きな女性を手にいれた皇太子の執着はこんなもんじゃないだろうな。
「しかも息子に母乳あげてるだけなのに嫉妬するのよ! 『いくら息子でも私の女の乳を揉んで吸うことは許されない』とかバカじゃない!! 一生懸命飲んでるだけよ? 可愛くて愛しい瞬間なのにほんと、男ってバカよ!」
殿下……。へルマンでもそこは自重してたのに……。
「ええっと、あっ、そ、それで側室の話は無くなったのですか?」
「ううん。均衡を保つ為にも最低2人は必要なの。だから後宮にこの前入ったんだけど……」
「まさか嫌がらせとかされたんですか?」
「お礼言われた。『これで彼女と一緒になれた』って……」
「へっ?」
「同性愛者だった!! 頭が凄く切れる方だとは知ってたけど、まさか侍女とデキてるとは思わなかったわ!! これからも恩人のために頑張りますって言われた!!」
すげぇ。さすが殿下。抜かりねぇな……。
「じゃ、もう1人の方は?」
「もっと複雑だったわ」
「?」
オリヴィア様が深いため息をついてお茶を口にした。
「結果から言うと連れてきた護衛騎士とデキてた。しかも殿下公認で……」
「は?」
「どうやら身分違いの恋を成就しないかと誘われて側室になったらしいの。しかも彼女の家は1人娘だから本来は婿を取る予定だったんだけど王命で側室に決まったから、殿下が家の跡取りとして後宮で彼女が生んだ子供を1人差し出すことでこの話は纏まったんだけど……」
「まさか……」
いや、皇太子ならやる。あの人はそう言うことには長けている。
「そうよ。護衛騎士に彼女を孕ませるように命令したの。そんなの相思相愛の2人よ? 狂喜乱舞して2つ返事に決まってるじゃない! しかも諦めてた2人の子供を命令と言う口実で願いを叶えているのよ。だから会った時は女神のように崇拝されて焦ったわ!」
「そりゃ、棚からぼた餅過ぎますね」
「しかも『1人じゃ心許ないから2人ぐらいは最低でも生んでおいて!』なんて言うもんだから、2人共自室から出て来てないわ」
「ワォ!」
「きっと騎士も『これは命令だから』とか言って口実を盾に彼女を孕むまで抱くでしょうね。だから淫らな新婚生活を後宮で楽しんでるわ」
本来なら殿下との子供だから彼女の実家は王家の血が入った子供を跡継ぎとして保証して貰えるから大喜びなんだろう。
けどその実は反対していた騎士との子供。まぁ、実の娘の子供なのは本当だし、知らぬが仏とは正にこの事。しかも絶対バレたら大変だから全員口をつむぐだろうから完全犯罪だ。
愛する人との子供を後宮と言う密室で育みながらの子育て。しかも他の側室も秘密を抱えているから協力体制が万全だ。スゴすぎる……。
(あれ? ちょっと待って後宮って男性騎士って入れたっけ? いやダメだったはず……。ってことはもう仕事ってないよね? 種馬なだけ? 『あなたは好きな女性を孕ますのがお仕事です』ってことなら一番得してるのってその騎士じゃない? しかもその仕事が終わっても後宮にいるんでしょ? 衣食住の心配もなく、好きな時に好きな女性を好きなだけ抱く。もう、騎士じゃなくてヒモじゃん!)
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