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SS・IF・パロディー
【パロ】アイドルパロ(1)
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※アイドルパロディです
※キャラの名前、性格と番関係のみ引き継いでます
※前世の記憶の概念はなし
※日本名を使いたかったので、
ラズはSNSアカウント名、本名翡翠
クオーツは芸名、本名水晶
ラルドも芸名、本名蒼唯
※書きたいところだけを書く不定期更新
以上を踏まえた上でよろしくお願いいたします!
*****
突然ですが、実家が《芸能事務所》と聞くとどんなイメージを持たれますか?
所属タレントと遭遇チャンス?
実は性格が全然違うことを知って幻滅?
───はい、全て大正解。
親の用事で会社に顔を出した際、旬の芸能人を見かけて喜び、数秒後に知るテレビと現実のギャップに何度悲鳴をあげたことか……
そんな生まれてこの方、成長の歩みと共にアイドル部門、モデル部門、俳優部門と、各分野のそういう裏方の世界をずっと見てきた僕は趣味くらい芸能人とは無縁な生活を送る───わけでも無く、物心つく前から綺麗な顔を見すぎたせいかすっかりミーハー基質のオタクに育った僕は世間様同様、いま最も勢いのある“とあるアイドル”の熱狂的ファンをしていた。
見た目も性格も真逆の男性二人組からなるアイドルユニット《Jewelry》のラルド様推しとして、毎日SNSで妄想に近い推しへの想いを綴り、これまたSNSで知り合った友達と現場へ行く事が日々の生きる糧。
例えそれがたまたま弊社所属のアイドルであっても、裏ルートからの最速情報は全てシャットアウトし、ファンのみんなと平等に同じタイミングでイベントの情報を得ているし、ライブが発表されれば自力でチケットを取りに行く、握手会が開催されるとなれば何枚もCDを買って応募した。
それら全て、代表取締役社長である両親に言えば関係者として簡単に手に入る事でも、そんな邪道行為は到底許せる訳もなく、純粋に適切な距離感を守ったイチファンとして推しに貢ぐ……貢献してきた。
それなのに───
「ひあぁぁぁ、新曲たまらんんんっこのコンセプト天才すぎる!リピートリピー…へ?」
いつも通り深夜の動画漁りに一人熱中していた時のこと。突如、ふわりと漂う気品に溢れる独特な良い香りとともに背後から伸びてくる腕に抱きしめられた。
「ただいま翡翠。またラルド見てるの?」
「……」
不意打ちのそれは僅かに外気の冷たさを伴い、与えられた自室に篭もる僕の元へ帰宅してすぐ直行しに来たのだと安易に想像がつく。
とっくに日付も変わった深夜に帰宅するこの男──
夜だというのに身バレ防止の為付けていたサングラスを外し、無駄にキラキラする顔面を惜しみなく晒してくるこの男こそ、正真正銘今僕が画面越しに眺めていたメンバーの内の一人、《Jewelry》のクオーツその人だった。
「はぁ、またラルドの個人CAMばっか見て…たまには俺のも見てよ。この時のMV、翡翠を想って撮ったんだよ」
「うーわそれは聞きたくなかった…SNSの考察凄いことになってたよ」
「ふふ、みんないい線いってたね」
自分の顔面の威力をしっかり理解した上で惜しみなく僕に微笑みを向けてくる。眩しいったらありゃしない。
《Jewelry》のツアーが発表されればチケットは即完売。世の多くの人々がこの二人に会うために毎日を頑張って生きている。
そんな二人のうちの一人がまさに今、仕事終わりのプライベートな格好で僕の隣にいて、僕だけに笑みを送ってくるこの状況───
「ねぇ翡翠、君の番は俺でしょ?ラルドじゃなくて俺を推してよ。ドームのアリーナ最前席よりも近くで毎日ファンサをあげられるのに」
「~~っ、うるさいうるさいうるさぁぁぁっい!今日も一日頑張った僕の大切なラルド様鑑賞タイムを邪魔しないで!お前も仕事で疲れてるだろどうせ明日も早いんだしさっさと風呂入って寝ろよ!」
「え~…じゃあ一緒に入ろ」
「一人で入れぇぇぇっ」
誰もが喉から手が出るほどこの人と番になりたいと手を挙げる対象が何故か僕の番で、僕の運命の相手。
人生何が起きるかわからない。
「翡翠、今日もかわいいね。愛してるよ」
どうしてこうなった───……
※キャラの名前、性格と番関係のみ引き継いでます
※前世の記憶の概念はなし
※日本名を使いたかったので、
ラズはSNSアカウント名、本名翡翠
クオーツは芸名、本名水晶
ラルドも芸名、本名蒼唯
※書きたいところだけを書く不定期更新
以上を踏まえた上でよろしくお願いいたします!
*****
突然ですが、実家が《芸能事務所》と聞くとどんなイメージを持たれますか?
所属タレントと遭遇チャンス?
実は性格が全然違うことを知って幻滅?
───はい、全て大正解。
親の用事で会社に顔を出した際、旬の芸能人を見かけて喜び、数秒後に知るテレビと現実のギャップに何度悲鳴をあげたことか……
そんな生まれてこの方、成長の歩みと共にアイドル部門、モデル部門、俳優部門と、各分野のそういう裏方の世界をずっと見てきた僕は趣味くらい芸能人とは無縁な生活を送る───わけでも無く、物心つく前から綺麗な顔を見すぎたせいかすっかりミーハー基質のオタクに育った僕は世間様同様、いま最も勢いのある“とあるアイドル”の熱狂的ファンをしていた。
見た目も性格も真逆の男性二人組からなるアイドルユニット《Jewelry》のラルド様推しとして、毎日SNSで妄想に近い推しへの想いを綴り、これまたSNSで知り合った友達と現場へ行く事が日々の生きる糧。
例えそれがたまたま弊社所属のアイドルであっても、裏ルートからの最速情報は全てシャットアウトし、ファンのみんなと平等に同じタイミングでイベントの情報を得ているし、ライブが発表されれば自力でチケットを取りに行く、握手会が開催されるとなれば何枚もCDを買って応募した。
それら全て、代表取締役社長である両親に言えば関係者として簡単に手に入る事でも、そんな邪道行為は到底許せる訳もなく、純粋に適切な距離感を守ったイチファンとして推しに貢ぐ……貢献してきた。
それなのに───
「ひあぁぁぁ、新曲たまらんんんっこのコンセプト天才すぎる!リピートリピー…へ?」
いつも通り深夜の動画漁りに一人熱中していた時のこと。突如、ふわりと漂う気品に溢れる独特な良い香りとともに背後から伸びてくる腕に抱きしめられた。
「ただいま翡翠。またラルド見てるの?」
「……」
不意打ちのそれは僅かに外気の冷たさを伴い、与えられた自室に篭もる僕の元へ帰宅してすぐ直行しに来たのだと安易に想像がつく。
とっくに日付も変わった深夜に帰宅するこの男──
夜だというのに身バレ防止の為付けていたサングラスを外し、無駄にキラキラする顔面を惜しみなく晒してくるこの男こそ、正真正銘今僕が画面越しに眺めていたメンバーの内の一人、《Jewelry》のクオーツその人だった。
「はぁ、またラルドの個人CAMばっか見て…たまには俺のも見てよ。この時のMV、翡翠を想って撮ったんだよ」
「うーわそれは聞きたくなかった…SNSの考察凄いことになってたよ」
「ふふ、みんないい線いってたね」
自分の顔面の威力をしっかり理解した上で惜しみなく僕に微笑みを向けてくる。眩しいったらありゃしない。
《Jewelry》のツアーが発表されればチケットは即完売。世の多くの人々がこの二人に会うために毎日を頑張って生きている。
そんな二人のうちの一人がまさに今、仕事終わりのプライベートな格好で僕の隣にいて、僕だけに笑みを送ってくるこの状況───
「ねぇ翡翠、君の番は俺でしょ?ラルドじゃなくて俺を推してよ。ドームのアリーナ最前席よりも近くで毎日ファンサをあげられるのに」
「~~っ、うるさいうるさいうるさぁぁぁっい!今日も一日頑張った僕の大切なラルド様鑑賞タイムを邪魔しないで!お前も仕事で疲れてるだろどうせ明日も早いんだしさっさと風呂入って寝ろよ!」
「え~…じゃあ一緒に入ろ」
「一人で入れぇぇぇっ」
誰もが喉から手が出るほどこの人と番になりたいと手を挙げる対象が何故か僕の番で、僕の運命の相手。
人生何が起きるかわからない。
「翡翠、今日もかわいいね。愛してるよ」
どうしてこうなった───……
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