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本編
第8話 マヨイは人間を卒業した。
しおりを挟む「 縺輔=縲√%縺薙°繧峨′譛ャ逡ェ縺」
僕の予想は少しだけ外れた。
蒼神の使徒は2本目のレイピアを抜くと、1本目のレイピアに重ねるように持った。すると融合するかのように2本のレイピアが1本になったのだ。
それだけじゃない。
ヘルムが砕け散りその下の顔が露呈する。
吸い込まれるような深緑の髪色、僕を威殺すかのように鋭い青い瞳は今までの猛攻が茶番であったと語るかのようだ。
(魔力……いや、無理だ)
たった5m足らずの距離。
これまでなら外さなかった距離で僕は魔力弾の使用を躊躇った。構えられたレイピアによって撃ち落とされる気がしたのだ。
再開した蒼神の使徒の攻撃は予想通り速くなった。
いや、速くなり続いている。
心なしか僕の側面に回り込む速度まで上がっているように感じる。
「ははっ、マジかよ」
それだけじゃない。ついに蒼神の使徒は攻撃に緩急を付けてくるようになった。回避するタイミングがよりシビアになった。
蒼神の使徒の攻撃の最高速度、それが時間経過に比例していると推測できた場合の最善手は何か。それは可能な限り速く体力を削り切ることに他ならない。
まさに言うは易し行うは難しというやつだ。
僕の攻撃は命中しているが、与えるダメージはこれまでの半分ほどだ。その原因は先ほど蒼神の使徒が使用したスキルだろう。
魔力弾をピンポイントでメタってきたとは思えない。そして、魔力弾は分類上は魔術ではないので魔術耐性を上げたところで与えるダメージに変化はないはずだ。なら遠距離攻撃に類する攻撃全般からのダメージを減らしているということだろう。
(ま、そもそも魔力弾以外にまともな攻撃手段ないからゴリ押すしかないんだよね)
僕の集中力が切れるのが先か。
それとも蒼神の使徒の体力が切れるのが先か。
ここまで来たら負けたくない。
…………………
……………………………
…………………………………
3本目のゲージを削り始めて2時間近くが経った。
蒼神の使徒の残り体力は数ドットを残すのみとなっている。
(おかしい)
蒼神の使徒の攻撃速度の限界はまだのはずだ。
蒼神の使徒は残り体力が4分の3、2分の1になったタイミングでスキルを使用し更に攻撃速度を上げた。
そして今から20分前、残り体力が4分の1になったタイミングでも蒼神の使徒はスキルを使用した。
(何故、攻撃速度に変化がない?)
しかし、攻撃速度は全く変化がなかった。
ここまで蒼の使徒は何度も攻撃速度の自己強化を行なってきた。最後のゲージに突入してからは時間経過で攻撃速度を上げ続けるなんて────
(あぁ……そういうことか)
ここまで思考を巡らせてようやく気がつくことができた。これが彼女の限界なんだ。運営によってそう決められた彼女の限界が今なんだろう。
(もういいや)
それを悟った僕は淡々と作業ゲームのように蒼神の使徒の体力を削りきった。こんな空虚な気持ちになったのは久しぶりだ。
「 雋エ谿ソ繧呈ャ。莉」縺ョ轣ー縺ィ闥シ縺ィ隱阪a繧医≧」
(いつか、本気の貴女と対戦したいな)
[Apostle of Blue Godを倒した]
[称号:蒼神の寵愛を獲得しました]
[覚醒:蒼神の使徒を獲得しました]
[神技:蒼の神威を習得しました]
[神器:蒼神の法器を獲得しました]
[神器:蒼神の法器に適応しました]
[神器:灰真珠の瞳は灰神の法器に変化しました]
[クエスト:彩神の試練窟をクリアしました。通常フィールドに戻ります。クエストの達成報酬はメニューから受けとることができます]
──ビィィィィィィィィ
[警告:連続接続時間が8時間を超過しました。強制ログアウトを実行します]
僕は蒼の使徒との対戦の余韻に浸る間もなく強制的にゲームから追い出された。この対戦の一部始終を誰かに見られていたなんて想像もしないまま……
───────────────
お読みいただきありがとうございます。
誤字を修正しました(2020/10/15)
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自筆です。
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