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100年後の話し
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『現在、世界規模での食料危機や水不足の深刻化が叫ばれています。今後100年で全てが枯渇すると述べている学者も多く、政府は各国との対策が急務と言えるでしょう』
真面目な表情で、淡々とテレビに映る男性が喋り続けている。
「慌ててるなら、もう少し感情を込めても良いと思うけど」
鷹華は学食に設置されているテレビの画面を眺めながら呟いた。
「100年後の話だしね。今生きてる人の大半は、食料危機の前に寿命で死んじゃうし。無闇に今慌てるより、問題提起で済ます方が喚起に繋がるんじゃない?」
鷹華の向かいに座る楓が冷静に分析していた。
2人が居るのは、通う大学の食堂。昼時ともなれば大混雑必死であり、今まさに混雑のピークを迎えていた。
「場所取りも大変だよね。コツがわからないと苦労するし」
楓がため息とともに辺りを見回す。それなりに大きい食堂のテーブルは埋まり、諦めて学外へと歩いていく後姿も確認できる。
「鷹華、この後も講義?」
「うん。ゼミ。楓は?」
「私はこの後サークルに顔出そうと思ってる」
「そっかー。私も何かサークルはいればよかったかも」
「今からでもウチのサークル入る?」
「フットサルはちょっと」
「初心者でも歓迎されるよ? お遊びサークルだし」
「うーん」
「ま、入るなら私に言ってよね。待ってるから」
食事を終えた2人は学食を後にする。
「じゃーねー」
手を振りながらサークル棟へ向かう楓を見送り、鷹華も授業が行われる教室へ向かった。
真面目な表情で、淡々とテレビに映る男性が喋り続けている。
「慌ててるなら、もう少し感情を込めても良いと思うけど」
鷹華は学食に設置されているテレビの画面を眺めながら呟いた。
「100年後の話だしね。今生きてる人の大半は、食料危機の前に寿命で死んじゃうし。無闇に今慌てるより、問題提起で済ます方が喚起に繋がるんじゃない?」
鷹華の向かいに座る楓が冷静に分析していた。
2人が居るのは、通う大学の食堂。昼時ともなれば大混雑必死であり、今まさに混雑のピークを迎えていた。
「場所取りも大変だよね。コツがわからないと苦労するし」
楓がため息とともに辺りを見回す。それなりに大きい食堂のテーブルは埋まり、諦めて学外へと歩いていく後姿も確認できる。
「鷹華、この後も講義?」
「うん。ゼミ。楓は?」
「私はこの後サークルに顔出そうと思ってる」
「そっかー。私も何かサークルはいればよかったかも」
「今からでもウチのサークル入る?」
「フットサルはちょっと」
「初心者でも歓迎されるよ? お遊びサークルだし」
「うーん」
「ま、入るなら私に言ってよね。待ってるから」
食事を終えた2人は学食を後にする。
「じゃーねー」
手を振りながらサークル棟へ向かう楓を見送り、鷹華も授業が行われる教室へ向かった。
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