木漏れ日の中で

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寮中に鳴り渡る鐘の音で目が覚める。
いよいよ今日が入学式だ。
少しだけ不安な気持ちのまま立ち上がり、寮生の食堂へ向かう。
この食堂は朝と夜、寮生のみが使用できる場所で、入寮した翌日からお世話になっている。
が、僕への視線は冷たく心做しか、食器に盛ってもらう量も雑な気がする。
朝から嫌と言うほど冷たく嫌味を込めた目線の中を歩き、1人席用のテーブルに座り朝食を食べる。

盛られ方は雑だと言ったが、暖かくておいしい。
これで今日も頑張れそうな気がする。
ヒソヒソと近くの生徒が僕を見て何か噂話をしている。改めて関わりのない人たちにあれこれ言われていることに傷つく自分もいるが、諦めることに慣れている自分もいる。

急いで朝食を済まし賑やかな食堂を出て部屋に戻る。
それから新品のカバンに荷物をしまい、いよいよ綺麗な制服に袖を通す。
・・・貴族の着る服は主に2種類あり、1つはスタイリッシュでシンプルなワイシャツ。もう1つがフリルが多めの可愛らしいシャツだ。
どうやら、僕に用意されたのは後者のよう。
普段着ない服だということもあり少し恥ずかしい気もするが、驚くほどフィットし動きやすいので大人しく受け入れる。
それから、学園の生徒なら必ずつける上着を羽織り、胸元につけるネクタイを探す。
「もしかしてこれ?」
クローゼットの引き出しの奥にあったのは上着と同じ色のリボンだ。

確かに、胸元がフリルになっているシャツにネクタイはおかしいが、リボン?でも、普通の貴族ならそんなものなのか?
悶々と考えつつ、どうせ替えはないのでこれまた受けいる。
靴は高さがそこそこあり、普段薄いスリッパか裸足で過ごしている僕は暫くは靴擦れしそうだと苦笑する。

制服を全て身につけ、お風呂場についている鏡で映せる限り確認してみるが、意外と似合っているような?
でもやはり見慣れずすぐに鏡から離れた。
それから、部屋に設置されている時計を見ると集合時間に近づいており、慌てて荷物を持って部屋を出る。
普段着ない服だから手間取ってしまった。

校舎は広く少し迷ってしまったものの、真新しい制服は一目で分かるもので集団についていくとなんとか無事たどり着くことができた。
そこではクラス事に分かれるように指示がされており、事前に配布されていたクラス情報を元に指示に従う。僕はラッキーなことにクラスの中でも番号が最後だ。どんどん集まる生徒を見ながら人の多さに目が回りそうになる。

気持ち悪くならないように俯き、他の指示が出るまでじっとしていることにした。
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