木漏れ日の中で

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㊱ アベルside

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今日は週末。セドリック様が一度帰ってくる日だ。たった5日しか離れていないのに寂しかったのは秘密だ。・・・そもそも今までずっと一人なのは慣れてたから。
それからセドリック様のいない公爵家もずいぶん慣れたけど、やっぱりいたほうが安心感も増す。
いや、この5日で公爵家の人たちにとても良くしてもらったし、僕も仲良くなれたと思っているけどね。

朝からソワソワが止まらない僕に反して、リートや他の使用人たちは僕をにこにこして見てくる。・・・僕に何かあるのか?

さて、そんな事は置いておいて夕飯前にセドリック様が学園から戻ってきた。公爵夫婦は僕にお出迎えを任せてくれて、僕はリートと一緒に玄関で立ってセドリック様がここまで歩いてくるのを待っている。
「ただいま、アベル」
「お、おかえりなさい・・・セドリック様」
「うん。ご飯ちゃんと食べてるみたいだね。」
セドリック様が僕の頬を撫でてくるが、何せ5日ぶりなので擽ったくて恥ずかしい。
「は、早く中に入りましょう。おいしいご飯が冷めてしまいます」
慌ててセドリック様の手を引いて家の中へ入る。

セドリック様は「一度、父の書斎へ行ってくるから先に座っていてね」と言い、僕は椅子に座ってセドリック様が戻ってくるのを待っている。
少ししてセドリック様が入ってくる。
「待たせたよね。今晩は2人で食べててだって。2人とも少し仕事が押してるみたい。」
「そうなんですか。」
昨日の晩までは3人で食卓を囲んでいたので少し淋しくなってしまう。でも今日はセドリック様がいるから別に平気なのだ。

セドリック様と僕は晩御飯が済んだ後、僕の部屋に向かう。お風呂タイムだ。昨日まではリートが用意してくれてたお湯だけど今日はセドリック様がやってくれるみたい。頭も全部洗わせてなんて言われたら恥ずかしいけど、バスボムあるよって言われたら折れてしまった。
ので、只今絶賛セドリック様に頭を洗われている最中。人に頭を触られるなんて早々ない。お湯の温かさと頭を触られる心地よさについ気持ちよくなり眠くなってしまう。

それから綺麗に泡を流してもらった後はバスボムタイム。今日は薄紫の色になった。それから筋肉ムキムキのアヒルのおもちゃが出てきた。
「・・・」
「・・・」
浴室はそのせいで静まり返ってしまう。
「も、もう温まったよね。お風呂上がろうか。」
セドリック様がそう言いながらアヒルのおもちゃを拾い上げてタオルを渡してくる。
僕が着替えている最中、ずっと隣で「なんだこのへんてこな見た目は」「アヒルの頭に筋肉ムキムキの胴体が流行っているのか?」「なんだこの顔は」と一人でブツブツ言っている。

確かにあのアヒルはブサイクだった。いわゆるブサカワってやつ?なんだかじわじわと面白さというか愛着も出てきたので着替え終わった後セドリック様からアヒルを回収した。
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