木漏れ日の中で

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35 アベルside

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どうやらセドリック様は学園に戻るらしい。なら僕も戻るべしなのでは。なんて思いながらセドリック様を眺める。
学園で話しかけられるのが不安で怖かったのが嘘みたいに安心していられるのはなぜなのか。なんて思いながらボーっとしていると、セドリック様が「聞いてる?」と聞いてきたので慌てて頷く。
その後改めてリートを紹介してもらった。
リートは歳が近いのであまり気をはらなくていいのも嬉しい。

セドリック様がいない公爵家はやっぱり落ち着かなくてソワソワしちゃうけど、みんな優しくしてくれるから甘えてしまう。今、公爵家の皆さんは僕のために色々調査をしているらしい。それがどうしても申し訳なくて何かしたいと思うけど、人の家出好き勝手動くわけにもいかないし、そもそも何かできるほどの技量もないのでここ3日は罪悪感を感じながらリートとお話をしたり公爵家の庭を散歩したりしている。この3日で公爵家の当主様や公爵夫人とも仲良くなれた。というか、僕がこの2人にようやく慣れたってところかな。

週末は帰ってくるってセドリック様が言ってた。僕を寮で見つけてからずっとそばにいたからなんだか落ち着かない気もする。だからかわからないけど早く会いたい。それでまずちゃんとお礼を言って僕も何かするっていうの。
でも僕に何ができるのか。今日もリートとその話をしている。リート曰く「まずはアベル様が健康になることからっすよ!」らしい。
でも十分健康になったと思う。セドリック様と公爵医のおかげで傷跡はすっかり治ったし、慢性的にあっただるさや咳も薬とご飯のおかげでなくなった。勉強も今は駄目だとリートの監視の目が厳しいのでしていない。そのためか夜は22時には寝て朝は9時に起きてる。・・・さすがに寝過ぎだと思う。けど、隈はなくなった。

「でもリート。」
「はい」
「やることないと暇だよ。」
「じゃあセドリック様に手紙書きます?」
「手紙・・・書く!」
そんなこんなで今僕はセドリック様に手紙を書くことに。なんなら公爵夫婦やリート、料理人とか使用人とかにも書く勢いだ。
リートは俺にも書いてくれるんっすか?!とソワソワしている。

と、こんな感じで今までの生活と比べて遥かに良くなった生活と整えられた環境に僕は戸惑いながらも慣れ始めている。「・・・慣れって怖いよね」なんてリートに言いながら、リートの淹れてくれたお茶を飲んでまた手紙の続きを書いた。
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