文字の大きさ
大
中
小
449 / 828
西国王小佐々純正と第三勢力-第2.5次信長包囲網と迫り来る陰-
信長の越前攻め
元亀二年 二月八日 岐阜城
「時は来た。いざ越前へ攻め入るぞ」。
満を持した信長の号令の下、一次侵攻の時と同じように、浅井長政の一万とあわせて、合計六万の軍勢が越前に攻め入ったのだ。
浅井長政軍を主力とした一万五千の兵が敦賀口から金ヶ崎城へ、遠藤氏の領地を通って大野口から戌山(いぬやま)城へ一万五千の別働隊が向かった。
そして南条口、杣山(そまやま)城へむけて信長率いる本隊三万である。
信長の本隊が杣山城を攻めるのは金ヶ崎城を孤立させるため、そして亥山城の別働隊は兵力を分散させるためだ。
朝倉義景はなんとか三万の兵をかき集めたが、急造の兵である。士気は低い。
越前は朝倉宗滴によって、長年攻め込まれることのなかった国である。昨年の金ヶ崎城攻めも、籠城戦とはなったものの、ほどなく信長は撤退。続いて長政も撤退したのだ。
一乗谷にはいっさい危害が及ばなかった。平和ボケといえば平和ボケだったのかもしれない。
兵法においては劣勢な時に戦闘を起こす事を戒めている。
退却が最善の手であるが、どうしても戦わなくてはならない時がある。織田軍は三方より攻めてきており、そのどれもが重要な拠点なのだ。
この場合六万の兵に対して自軍の兵力は三万であるから、三分割すればもともと少ない兵が、さらに各個撃破されるという愚策になる。
そこで義景は軍を三つに分けた。等分ではない。
亥山城に二万、金ヶ崎城に五千、杣山城に五千の兵をおき、迎撃したのだ。金ヶ崎は朝倉景紀、亥山城は朝倉景鏡、要となる杣山城には武勇の誉れ高い河合吉統を配した。
金ヶ崎の朝倉景紀も、養父である宗滴と同じように武勇に秀でている。
美濃から油阪峠を越えて亥山城へ抜ける経路は、急峻で大軍の利を活かしにくい。
ここに伏兵を置き、奇襲を加えながら敵を速やかに殲滅退却させ、杣山城を攻める織田軍を挟撃する作戦である。
「申し上げます! 敵、三手に分かれ、亥山城、杣山城、金ヶ崎城に布陣しております。おおよそ亥山城二万、他は五千ずつにございます」
伝令の報告を聞いた信長は、つぶやく。
「ふん、義景め。少しは考えるようになったか」。
「いかがいたしますか」
「構わぬ。このまま進めよ。金ヶ崎はすでに手をうってある。案ずるな」
■元亀二年 二月十一日 金ヶ崎城
朝倉九郎左衛門尉殿
拝啓 春寒の候、貴殿におかれましてはいよいよご健勝の事とお喜び申し上げ候。
さてこの度、かねてより話したる弾正忠様による越前入りが決まりし旨、お伝え申し上げ候。
協議の通り、式部大輔殿(朝倉景鏡)の内通の件、よろしくお取り計らい願い候。
すべて滞りなく策なりし暁には、式部大輔殿を失脚せしめ、九郎左衛門尉殿を越前の国主にお引き立ての事、弾正忠様もまた、快諾の御趣を賜り候。
敬具
浅井備前守
「父上、このような事、真に信じるのですか?」
息子である朝倉中務大輔景恒は反対する。
「案ずるな。備前守殿とは話がついておる」。
心配する嫡男(次男)をよそに、ついにこの時が来たとばかりに景紀は笑みを浮かべた。
■元亀二年 二月十八日 諫早城
発 純久 宛 近衛中将
秘メ ◯二一一 弾正忠様 越前 侵攻 セリ 三方ヨリ 攻メ入リテ 金ヶ崎 調略セリ 然レドモ 亥山城 ニテ 朝倉式部大輔(景鏡) 内通 明ルミニ ナリテ 家臣ニ 討タレリ コレニヨリ ヰササカ 難儀ノ 模様 秘メ
「ふむ。金ヶ崎が落ちたか。これは備前守殿の調略であろうな」。
純正は会議室でコーヒーを戦略会議室のメンバーと一緒に飲んでいる。
「弾正忠様の越前入りを見越して備前守様は調略されていたのでしょうか」
直茂が純正に聞く。
「まあそれもあるが、ふふふ、野心があるな。昨年の若狭攻めの時から考えていたのであろう。ここ二、三ヶ月では籠絡できぬであろうからな。それよりも、だ」
純正は通信文後半に言及した。
「朝倉式部大輔が討たれた、とある。皆は、どう思う?」
「尋常ならざる事にございますな。主を討つという事は、それ相応の覚悟と準備が必要なもの。不満が溜まっていたとしても、戦場で事をなすとは、よほどの事かと」
宇喜多直家が答えた。
「左様、もし討つならば、油断を誘い、警護の者が少なき時を狙うはずにございます。ましてや戦場など、警護の数も多うございます」
今度は官兵衛だ。
「お待ちください」
そう声をあげたのは土井清良である。
「この最後の、『コレニヨリ ヰササカ 難儀ノ 模様』ですが、討たれた事にて、攻めづらくなったという事にございましょう?」
「ああなるほど! そう考えれば、討たれなければ攻めやすかった。つまり……内応を約束していたのでは?」
庄兵衛が即座に答える。
「そうか! 内応を計画し親しいものに話していたが、反対しており、ついに考えが変わらぬとみて、事を起こしたと?」
弥三郎が反応して、話をまとめようとする。
「そう考えれば、辻褄があいまする。しかしそうなると、謀反を起こした者はよほどの人望があったのでしょう。もしくは式部大輔が日ごろより嫌われていた、という事になるまする」
「そこまで」
純正は議論を止めて持論を話した。
「皆の意見、もっともである。俺もそう考えていた。確たる証拠がない状態では、推し量るしかないわけだが、今のところは最も理にかなった答えだろう」
朝倉はもうダメだろう。大野郡司と敦賀郡司がそろって離反したのだ。
大野郡司の離反は織田家を招き入れる前に頓挫した訳だが、それでも家中に与える影響は計り知れないだろう。
それにしても純正は嬉しかった。戦略会議室のメンバーには切磋琢磨させるのが目的だったが、それはひとえに、純正が病気や怪我で指揮をとれない時に備えての事である。
年齢は全員が年上だが、前世も入れると直家でさえ、極端に言うと孫と同じでもおかしくない。
秘メ 純久 宛 近衛中将
秘メ ◯二一四 堺 会合衆 茜屋宗佐樣 入京セリ 京ノ 商人 数人ト 会スモ 付キ従ウ 東国ナマリノ 男アリ 南蛮寺ニテ 宣教師ト 会談セリ
ソノ目的ハ 不明ナレド 一度ナラズ 数度 ニ 及ブ 秘メ
純正は疑問に思ったが、引き続き詳細を調べて報せるように返信した。正月の今井宗久の言葉は本当だったのだ。
商人同士の会合はよくある話である。しかし、なぜ宣教師なのだ?
南蛮貿易なら俺や信長を通さないと無理だろう、と純正は考えたのだ。相模だろうとどこだろうと、関係ない。
「時は来た。いざ越前へ攻め入るぞ」。
満を持した信長の号令の下、一次侵攻の時と同じように、浅井長政の一万とあわせて、合計六万の軍勢が越前に攻め入ったのだ。
浅井長政軍を主力とした一万五千の兵が敦賀口から金ヶ崎城へ、遠藤氏の領地を通って大野口から戌山(いぬやま)城へ一万五千の別働隊が向かった。
そして南条口、杣山(そまやま)城へむけて信長率いる本隊三万である。
信長の本隊が杣山城を攻めるのは金ヶ崎城を孤立させるため、そして亥山城の別働隊は兵力を分散させるためだ。
朝倉義景はなんとか三万の兵をかき集めたが、急造の兵である。士気は低い。
越前は朝倉宗滴によって、長年攻め込まれることのなかった国である。昨年の金ヶ崎城攻めも、籠城戦とはなったものの、ほどなく信長は撤退。続いて長政も撤退したのだ。
一乗谷にはいっさい危害が及ばなかった。平和ボケといえば平和ボケだったのかもしれない。
兵法においては劣勢な時に戦闘を起こす事を戒めている。
退却が最善の手であるが、どうしても戦わなくてはならない時がある。織田軍は三方より攻めてきており、そのどれもが重要な拠点なのだ。
この場合六万の兵に対して自軍の兵力は三万であるから、三分割すればもともと少ない兵が、さらに各個撃破されるという愚策になる。
そこで義景は軍を三つに分けた。等分ではない。
亥山城に二万、金ヶ崎城に五千、杣山城に五千の兵をおき、迎撃したのだ。金ヶ崎は朝倉景紀、亥山城は朝倉景鏡、要となる杣山城には武勇の誉れ高い河合吉統を配した。
金ヶ崎の朝倉景紀も、養父である宗滴と同じように武勇に秀でている。
美濃から油阪峠を越えて亥山城へ抜ける経路は、急峻で大軍の利を活かしにくい。
ここに伏兵を置き、奇襲を加えながら敵を速やかに殲滅退却させ、杣山城を攻める織田軍を挟撃する作戦である。
「申し上げます! 敵、三手に分かれ、亥山城、杣山城、金ヶ崎城に布陣しております。おおよそ亥山城二万、他は五千ずつにございます」
伝令の報告を聞いた信長は、つぶやく。
「ふん、義景め。少しは考えるようになったか」。
「いかがいたしますか」
「構わぬ。このまま進めよ。金ヶ崎はすでに手をうってある。案ずるな」
■元亀二年 二月十一日 金ヶ崎城
朝倉九郎左衛門尉殿
拝啓 春寒の候、貴殿におかれましてはいよいよご健勝の事とお喜び申し上げ候。
さてこの度、かねてより話したる弾正忠様による越前入りが決まりし旨、お伝え申し上げ候。
協議の通り、式部大輔殿(朝倉景鏡)の内通の件、よろしくお取り計らい願い候。
すべて滞りなく策なりし暁には、式部大輔殿を失脚せしめ、九郎左衛門尉殿を越前の国主にお引き立ての事、弾正忠様もまた、快諾の御趣を賜り候。
敬具
浅井備前守
「父上、このような事、真に信じるのですか?」
息子である朝倉中務大輔景恒は反対する。
「案ずるな。備前守殿とは話がついておる」。
心配する嫡男(次男)をよそに、ついにこの時が来たとばかりに景紀は笑みを浮かべた。
■元亀二年 二月十八日 諫早城
発 純久 宛 近衛中将
秘メ ◯二一一 弾正忠様 越前 侵攻 セリ 三方ヨリ 攻メ入リテ 金ヶ崎 調略セリ 然レドモ 亥山城 ニテ 朝倉式部大輔(景鏡) 内通 明ルミニ ナリテ 家臣ニ 討タレリ コレニヨリ ヰササカ 難儀ノ 模様 秘メ
「ふむ。金ヶ崎が落ちたか。これは備前守殿の調略であろうな」。
純正は会議室でコーヒーを戦略会議室のメンバーと一緒に飲んでいる。
「弾正忠様の越前入りを見越して備前守様は調略されていたのでしょうか」
直茂が純正に聞く。
「まあそれもあるが、ふふふ、野心があるな。昨年の若狭攻めの時から考えていたのであろう。ここ二、三ヶ月では籠絡できぬであろうからな。それよりも、だ」
純正は通信文後半に言及した。
「朝倉式部大輔が討たれた、とある。皆は、どう思う?」
「尋常ならざる事にございますな。主を討つという事は、それ相応の覚悟と準備が必要なもの。不満が溜まっていたとしても、戦場で事をなすとは、よほどの事かと」
宇喜多直家が答えた。
「左様、もし討つならば、油断を誘い、警護の者が少なき時を狙うはずにございます。ましてや戦場など、警護の数も多うございます」
今度は官兵衛だ。
「お待ちください」
そう声をあげたのは土井清良である。
「この最後の、『コレニヨリ ヰササカ 難儀ノ 模様』ですが、討たれた事にて、攻めづらくなったという事にございましょう?」
「ああなるほど! そう考えれば、討たれなければ攻めやすかった。つまり……内応を約束していたのでは?」
庄兵衛が即座に答える。
「そうか! 内応を計画し親しいものに話していたが、反対しており、ついに考えが変わらぬとみて、事を起こしたと?」
弥三郎が反応して、話をまとめようとする。
「そう考えれば、辻褄があいまする。しかしそうなると、謀反を起こした者はよほどの人望があったのでしょう。もしくは式部大輔が日ごろより嫌われていた、という事になるまする」
「そこまで」
純正は議論を止めて持論を話した。
「皆の意見、もっともである。俺もそう考えていた。確たる証拠がない状態では、推し量るしかないわけだが、今のところは最も理にかなった答えだろう」
朝倉はもうダメだろう。大野郡司と敦賀郡司がそろって離反したのだ。
大野郡司の離反は織田家を招き入れる前に頓挫した訳だが、それでも家中に与える影響は計り知れないだろう。
それにしても純正は嬉しかった。戦略会議室のメンバーには切磋琢磨させるのが目的だったが、それはひとえに、純正が病気や怪我で指揮をとれない時に備えての事である。
年齢は全員が年上だが、前世も入れると直家でさえ、極端に言うと孫と同じでもおかしくない。
秘メ 純久 宛 近衛中将
秘メ ◯二一四 堺 会合衆 茜屋宗佐樣 入京セリ 京ノ 商人 数人ト 会スモ 付キ従ウ 東国ナマリノ 男アリ 南蛮寺ニテ 宣教師ト 会談セリ
ソノ目的ハ 不明ナレド 一度ナラズ 数度 ニ 及ブ 秘メ
純正は疑問に思ったが、引き続き詳細を調べて報せるように返信した。正月の今井宗久の言葉は本当だったのだ。
商人同士の会合はよくある話である。しかし、なぜ宣教師なのだ?
南蛮貿易なら俺や信長を通さないと無理だろう、と純正は考えたのだ。相模だろうとどこだろうと、関係ない。
感想 4
あなたにおすすめの小説
【完結】跡取りになれなかった公爵嫡男は、前世の夢だった“自由な旅”を選ぶ
神月みのり火属性なし――それは、ランハード公爵家において“跡取り失格”を意味する。
代々、火魔法の適正を持つ者が当主となる名門公爵家。
その嫡男であるレオンハルトは、10歳の鑑定の儀で火の適正を持たないと判明し、跡取り候補から外されてしまう。
だが、家族は彼を見捨てなかった。
王太子の側近、あるいは王宮文官としての未来も用意されていた。
それでも彼が選んだのは――
「旅に出たい」
その決断の裏には、思い出した“前世の記憶”があった。
病弱で、どこにも行けなかった人生。
だからこそ今度は、自分の足で世界を見たい。
そして彼に与えられていたのは、
魔眼(鑑定の上位互換)、空間魔法、テイム、そして完全ランダムの召喚魔法という規格外の力。
家族に見送られ、公爵家を離れた少年は、
魔物と契約し、仲間を増やしながら気ままな旅へ。
時に人を助け、時に事件に巻き込まれ、
それでも自分のペースで世界を巡っていく。
※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
※誤字、脱字のチェックにAIを使用していますが話の内容、流れは作者が作成しています。
※AIで誤字、脱字のチェクをしていますが完璧ではないと思うので誤字、脱字、表現がおかしいなどありましたら教えていただけると助かります。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる【書籍第4巻が発売されました!】
謎の異世界人たちの侵略、そしてリュークの過去やスマホの秘密が明らかになっております。
蓮禾先生のイラストも素晴らしいので、是非ご覧になっていただけると嬉しいです。
4巻をもちまして物語は完結となりますので、今後はコミカライズをよろしくお願いいたします。
【コミックス第3巻発売中です!】
グリムラーゼ王女を救うため、リュークが王国最強魔導士ラスティオンに挑みます!
可愛いオマケ漫画も2本載っていますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【2024年10月23日コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisanバーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
はめられて強制退学をくらった俺 ~迷い込んだ(地獄の)裏世界で魔物を倒しまくったら、表世界で最強魔導士になっていました~
せんぽー エリートが集うゼルコバ魔法学園。
この学園には、筆記試験、技術試験の合計点が基準に2回満たなかった場合、強制退学になってしまうという決まりがある。
技術において落ちこぼれのネルは、筆記試験でなんとか点数を取り、高等部まで進学していた。
しかし、高等部に上がって初めての期末テスト。ネルの点数は基準点以下になっていた。
「お兄様、あのお水に何が入っていたか知っていますか? 私特製の『特定記憶抹消薬』が入っていたんですよ? お気づきになりませんでした?」
義妹にはめられ裏切られ、強制退学をくらってしまい、学園を追い出されたネル。
彼はトランク1つ手に持ち、フラフラと街を歩いていると、ある女性から宝石を渡される。彼はそれを手にすると、気を失ってしまった。目を覚ますと広がっていたのは、見知らぬ地。赤い空、不気味な森があった。
「ここは………裏世界?」
裏世界。世間では幻とされる世界。
そこへ行くには、自身のレベルを8000にするか、魔石オラクルを使い、大量の魔力を注ぎ込む方法2択。どちらの選択も、Lv.12のネルには到底無理なこと。
そのため裏世界の魔物はLv.8000ものばかり。即死間違いなしだ。
しかし、なぜか彼は、平気に裏世界の魔物を倒せていた。
これは落ちこぼれ扱いされていた少年が2つの世界で最強になる話。
※更新は基本夜です。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもるカクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。