皇太子から婚約破棄を言い渡されたので国の果ての塔で隠居生活を楽しもうと思っていたのですが…どうして私は魔王に口説かれているのでしょうか?

高井繭来

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第1章

【番外】王家side(R-15)

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 ※BLでは無いですが、断罪内容にそれっぽい表記があります。
  生理的に受け付けない方はお読みにならないで下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ミヤハルがバンリウ帝国の城についた頃には、辺りから煙が上がり民衆によって城が落とされていたことが分かった。
 だが風下に居るミヤハルに血の匂いは漂ってきていない。
 全国放送だったため、王都に居た民衆も城の兵士、重鎮たちも皆ミヤハルの言葉に乗せられて王家に反旗をひるがえしたらしい。
 よって民衆も兵士も傷ついたものは居ない。

 ミヤハルは番の【千里眼】を借りて帝国中の全てが今見る事が出来る。

 王の謁見の間にてサンボームは捉えられていた。
 後ろ手に縛られて槍を周囲から突き付けられている。
 この部屋にだけ血の匂いがした。
 サンボームの血ではない。
 謁見の間に何人もの兵士が倒れていた。

 血塗れになって。

 サンボームの手によって返り討ちにされたのだ。
 老いたとは言え若かりし頃は戦場の前線を駆け抜けた戦王だ。
 歴戦の王に若い兵士たちは実力が及ばなかったのだろう。

 槍を突き付けているのは聖騎士団だ。
 聖騎士団長が王の見下ろす形で前に立っている。
 王への断罪はどうやら国民が行ってくれるらしい。

 更に視点を変える。

 地下の牢にコンジュが捉えられていた。
 リコリスを不幸にした人物の1人である。
 王の様に民衆が裁くのではミヤハルの鬱憤が晴れる事は無い。

「エント、牢に移動を」

 【ゲート】が開かれる。
 それをくぐりコンジュの前にミヤハルとエントビースドが姿を現した。

「だ、誰だっ!?」

 コンジュが叫ぶ。
 ミヤハルとエントビースド以外まだ牢には誰も来ていない。
 
「こ~んに~ちは!初めましてやねコンジュ皇太子」

 外套を羽織っているのでミヤハルの性別は分からない。
 だが途轍もない美貌である事は伺い知れる。
 フードが無いので素顔を晒していたのだ。
 外套は果ての塔で風に飛ばされたのでエントビースドの物を羽織っている。
 たとえ服の上からであろうとミヤハルの体を自分以外の者に晒したくないらしい。
 全くもって嫉妬深い男だ。

 コンジュは見知らぬ美少年と美青年の登場に驚いている。
 【ゲート】の魔法は人族にはあまり知られていないからだ。

「其方ら、私を助けに来たのか!早くこのジメジメした牢から私を出せ!」

「う~ん他人から上目線で話されたのは久方ぶりやな。これはこれで新鮮やわ」

 ミヤハルの目が面白いものを見つけた、と細められる。
 その表情にミヤハルを男だと思っているコンジュでも見惚れてしまった。
 グイ、とエントビースドがミヤハルの腰に腕を回し自分の方へ引き寄せる。

「下劣な目で私の番を見ないでもらおうか」

 弟にそっくりな冷たい目でエントビースドがコンジュを見下ろす。

「ひぃっ!」

 その目の冷たさにコンジュが悲鳴を上げた。

「ウチ等はリコリスちゃんの身内や。今までリコリスちゃんがかけられた迷惑分の罰をアンタに処するためわざわざ赴いたんやで。喜んでや~」

「あの女の!?」

「ん~アンタ口悪いな。ウチ等はアンタがタメ口聞いて良い様な身分やないで。寧ろ敬うべきやな」

「あの女は私より身分が低いであろう!その身内だと言うなら其方らも私より身分が低いと言うことであろうが!」

「自分煩いわ。ちょっと黙りぃ」

 グニャリ

 ミヤハルが素手で牢の柵を広げる。
 そのまま中に入る。
 エントビースドがついて来ようとしたがそれを視線で遮った。

「な、な、何をする気だ!」

 逃げようとするが出口はミヤハルの背後だ。
 後ろに下がってもすぐに壁にぶち当たる。
 その顔面のすれすれにミヤハルが足で壁を蹴った。
 いわゆる壁ドンだ。
 威力は途轍もなく牢獄の壁を粉々に砕いているが。

「さて発情皇太子、アンタにもそれ相応の罰を与えんとな。その緩い下半身をなんとかしよか~」

「ひぃっ!」

 【不老】

 【痛覚上昇】

 【肉体自動修復】

 エントビースドがコンジュに魔法をかける。
 次いでパチリとミヤハルが指を鳴らす。

 ゾロリ

 牢獄の壁が生き物の胎内のように姿を変えた。
 シュルシュルと壁から生えた触手がコンジュに絡みつく。

「さぁサービスショーといこか♫」

 ドロリとした触手が絡みついたところはその粘液で服が溶けていく。
 ぬめぬめと体を這う気持ち悪さにコンジュはガタガタと体を震わす。
 
 ズヌッ!

「グアァァァァァァッ!!」

 下腿は殆ど脱がされていなかったが臀部の部分だけ衣類が溶けていた。
 その臀部の奥、肛門に大の男の腕程ある触手が一気に挿されたのだ。

「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」

 その触手は太く長いだけでなくヤスリの様にザラザラとしている。
 出して抜いての行為を繰り返すため直腸が何度もヤスリで擦られる痛みにコンジュは悲鳴を上げた。
 ヤスリの触手はコンジュの体を這う。

「ア”ア”ア”ア”ア”ア”———ッ!!!」

 ザリザリと体中をヤスリの触手が這う。

「痛い!止めてくれ!助けてっ!助けてくれっ!むぐっーーーーっ!」

 口内にもヤスリの触手が侵入する。
 喉を通り食道を通り胃の中へと至る。
 触手は胃の内壁をなぞり、その内壁を這いまわる。

「ン”ン”ン”ン”ン”ッ!!!」

 涙を流し鼻水と涎を垂らし失禁すらしてコンジュは止まる事ない痛みを味合わされていた。
 肛門からも出血している。

「ダズゲデ!ゴベンナ”ザイ!!ユルシデ!!ユルジデェッェェェェエエ”エ”エ”ッ!!!」

「性行為大好きやろ?これからはその触手ちゃんが四六時中相手してくれるわ。喜びぃ。で、寝られへんかったリコリスちゃんの辛さも味わうんやな~」

 ドリュリュッ!

 口内に侵入していた触手から液体が噴き出す。

「ンブッ!」

 飲み切れずにコンジュは鼻から粘液を漏らしていた。

「あ~あ、ちゃんと飲まんと栄養取られへんで~。これからはその恋人ちゃんが唯一栄養取れる元やねんから」

 ミヤハルの言葉はもう届いていないらしい。
 コンジュは声にならない唸り声だけあげ続ける。
 肛門に侵入していた触手がズリュ、と腸壁を進んで行き大腸どころか小腸の壁までヤスリの皮膚で擦り上げる。

「ア”ッア”ッア”ッア”ッ!!!!」

 呻き声しかあげれなくなったコンジュを見てミヤハルはそれなりに溜飲が下がる。
 
 これでリコリスを不幸にした者たちの大抵は断罪できた。

「あとは事の原因を処分するだけやな」

 ミヤハルはエントビースドの【千里眼】を借りて帝国の外を探索する。

「見~つけた~♫」

 何時もの楽しそうな表情と違う剣呑な笑顔を浮かべてミヤハルは番であるエントビースドから離れ、天井に向かって腕を振るう。
 その衝撃だけで空が見えるまで天井が崩れ落ちた。

「じゃぁ、ちょっと行ってくるなぁ」

 ミヤハルは空中に足場を魔力で作り、ソレを駆けて行く。
 本来なら【ゲート】で相手の場所まで行ければ良いのだが、この相手は【ゲート】が開いた瞬間に軌道を変えて逃げ出すだろう。
 それ位の力は持っている。
 随分前から逃げ出していたようで、この相手にはエントビースドの【飛翔】では追いつくことは不可能だ。
 なのでミヤハルは自分で追うことにした。
 【飛翔】は使えなくとも魔力で足場を作る事で空は駆けれる。
 エントビースドの【飛翔】よりもはるかに速く。

 ”行ってくる”と言ったもう次の瞬間にはミヤハルの姿は消えていた。
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