皇太子から婚約破棄を言い渡されたので国の果ての塔で隠居生活を楽しもうと思っていたのですが…どうして私は魔王に口説かれているのでしょうか?

高井繭来

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その後

騎士団長だって本気の恋をする5

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 アムカが連れて来たのは静かなカフェ。
 半地下にあり、階段を下りたところに扉があった。
 どちらかと言うと純喫茶に雰囲気が近い。
 大人なアムカの雰囲気に良く似合っている。

(アムカさん、こう言う店に来るんだぁ)

 メニューを見るアムカをちらりとオウマは見る。
 同時に、

(何人くらいこの店に連れて来たんだろう………)

 喜び半分嫉妬半分である。

「ここの飯は美味しいぞ、きっとオウマも気に居る。最後の〆にマスターが淹れてくれるコーヒーとケーキが最高だ」

「俺、コーヒーミルクと砂糖たっぷりじゃないと飲めない……」

(うぅぅぅ自分の子供舌がこんなに恨めしいのは初めてだよぉぉぉ…)

 クスクスとアムカが笑う。

「カフェオレも紅茶も美味しいぞ?」

「じゃぁ飲む…」

 オウマの顔が赤くなる。
 アムカが優しすぎる。
 1つ1つの動作にドキドキが止まらない。

「あ、じゃぁランチメニューのコースにする」

「パスタ?パエリア?」

「パスタの方」

「では俺はパエリアの方にしよう。シェアして食べるのも悪くない」

「純喫茶でパエリア置いてるの珍しいね?」

「そうだな、だがこれが意外に美味い。お前に食べさせたいと思ってな」

「アムカさんの誑し………」

 オウマはメニューで顔を覆った。
 きっと今凄く赤くなっている。
 ソレを見られるのは恥ずかしい。

☆ランチメニュー・パスタコース☆
 ■ アフェタティ ミスト (イタリア産ハムの盛り合わせ)
 < アンティパスト Antipasto >
 ■ パテ・ド・カンパーニュ
 < パスタ2種 Pasta >
 ■ クワトロフォルマッジチーズクリームのニョッキ
  茄子とバジリコのトマトソース リガトーニ
 < ペッシェ Pesce >
 ■ グリリア・ミスタ・ディ・マーレ (魚、海老、イカ、ホタテ)
 < カルネ Carne >
 黒毛和牛のロースト Mixベリーのソース
 < ドルチェ Dolce >
 ■ 本日のドルチェ3品盛り合わせ
 ■ コーヒー又は紅茶

☆ランチメニュー・パエリアコース☆
 < 先付 Amuse >
 ■ 玉葱のムース
 < 前菜 Antipasto >
 ■ 自家製スモークサーモンの彩り野菜サラダ仕立て エレガンテ
 < パスタ Pasta >
 ■ 海鮮パエリア
 < 魚料理Pesce >
 ■ メカジキのソテー アンチョビ、ケッパー、ジェノベーゼのソース
 < 肉料理 Carne >
 ■ 豚肩ロースの低温ロースト 粒マスタードとケッパーのクリームソース
 < デザート Dolce >
 ■ ブラッドオレンジのソルベ
 < コーヒー Café >
 ■ コーヒーまたは紅茶

 想像以上にちゃんとしたメニューだ。
 昔よく連れて行ってもらったレストランみたいにオムライスだとかナポリタンだとが出ると思っていた。
 想像以上にデート向けのメニューである。

「ここに連れてくるのはお前が初めてだよおオウマ」

(えぇぇぇぇぇぇアムカさん今それ言っちゃうのぉぉぉぉぉぉぉっ!!)

 甘いバリトンボイスでそんな事を言うものだから、すっかりオウマは腰が抜けてふにゃにゃになってしまうのだった。
 メニューが届く前にテーブルに沈んだ上半身を上げて欲しいものである。
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