聖女として召喚されたのは双子の兄妹でしたー聖女である妹のオマケとされた片割れは国王の小姓となって王都復興を目指しますー

高井繭来

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御使い様は学生になりました

【御使い様は嫌われる?7】

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 相変わらずの教科書無しで受ける授業。
 教科書の内容は覚えているので問題ない。
 だが教鞭をとる教授たちはソレが面白くない。
 この学院はクロイツ最高峰の医療学院なのだ。
 教科書を広げずノートに板書を取ることもしない他国の人間が可愛い訳がない。
 むしろ見下されているようで腹が立つ。
 だが質問をしても完全な回答が返ってくるのだ。
 教授以上の知識を持って。
 
 そんな訳で深海は生徒たちに嫌われながら、教授たちも深海を嫌っているのであった。
 それゆえに深海への虐めを止める者はいない。
 大人が関与しないことに生徒は知って、虐めもグレードが上がってきている。

 ちょっとトイレに立つだけで鞄の中を漁られて、所有物を壊されるとか盗まれるとか。
 それもフィルドが【封印】の魔術を鞄にかけてくれているのですぐに止まったが。

 机の上に落書き→無視をした。
 椅子に画びょう→身体強化で椅子に座って逆に画びょうを壊した。
 机の上にゴミ・虫の死骸など→隣の机に移動させた。

 何をやっても深海は華麗にスルーする。
 もうパリィ扱いで良いんじゃ無いのであろうか?

 まぁそんな事で深海は学院で特に楽しい事が無かった。

 昨日までは。

「フカミ様、行きましょう」

「あぁ、ワオン嬢行こうか」

 平民の特待生ワオンと共に鞄から弁当箱2つを取りだし、1つをワオンに持たせて2人して中庭へ行った。
 その光景を生徒たちは口をポカンと開けて見ていた。

 そしてはみ出し者2人が向かった先を様子見る者が多数。
 深海は気付いているが無視していた。
 ちなみにワオンは気付いていない。
 眼をキラキラさせながら弁当箱の風呂敷を解く。

「ふわぁぁぁぁあぁあぁあ♡」

 一層目の輝きが増した。
 ついでに涎が垂れている。
 黙っていればそこそこ可愛いのだが、とても残念な娘さんである。
 そんなアホ犬っぽいところが深海のツボをついているのだが。

「今日のお弁当も美味しそうです~♡♡♡」

 ☆本日のお弁当☆
 ・ツナマヨとシャケと明太子のお握り
 ・ピーマンのしょうがきんぴら
  ピーマンの苦味としょうがの辛味がきいた、大人な味わいのきんぴら。
  砂糖としょうゆの甘辛い味付けでごはんが進むこと間違いなし。
 ・まいたけのマヨしょうゆ炒め
  まいたけをマヨネーズとしょうゆで炒めた、こってり味の簡単おかず。
  しっかりした味付けで食べごたえのあるおかずになる。
 ・かにかまぼこと枝豆の卵焼き
  かにかまぼとと枝豆を入れた彩りがきれいな卵焼き。
  レンジで加熱するので卵焼きを作るのが苦手な方にもおすすめ。
 ・鶏むね肉のピカタ
  パサつきがちな鶏むね肉も、卵をつけて焼くとふわふわ食感に。
  袋を使って薄力粉をつけるので手軽にできる。
  洗い物が少なく済み、手も汚さずに作れる1品。

「これ、全部食べて良いんですかぁ?」

「全部食べて貰わないと困るな」

「はわぁ、いただきますぅ♡」

 手をパン、と合わせ食事の挨拶。
 まずはコレから教え込んだ。

「美味しぃぃぃぃぃぃっぃいぃっぃ♡♡」

 深海はお箸で器用に綺麗に食べ進め、ワオンはフォークでお弁当を口に運ぶ。
 色鮮やかのお弁当は食べているのを見ているだけで涎が出そうだ。

 そう、見ているだけで涎が出るのだ。
 それは様子を覗き見していた生徒多数も同じだった。
 ゴクリ、と唾を飲む。

(もしかしてサザナミ様と仲良くする方が得なんじゃ………?)

 覗き見している生徒の多数がそう思っても仕方ない。
 クロイツの食事は兎に角不味いのだ。
 舌が鈍感になっているであろう国民も、美味しい物は美味しいと分かる。
 
 ”食べたい!!”

 皆がそう思った。

 さて、コレを期に深海の扱いは好転するか、こうご期待である。
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