84 / 167
オマケは御使い様になりました
【御使い様の下着事情2】
しおりを挟む
「やっと着いた……」
深海は疲れのあまり腹の底からのクソデカい溜息を吐いた。
何故ランチから下着屋迄の数百メートルの距離に1時間もかかるのか?
鳴海とルナト―が行く先々の店で「アレが可愛い」「これが素敵」とやたらとモノを見て回るからだ。
見る癖に買わない。
可愛いと言っていたのは何だったのか?
買わないのか聞くと「え~気に入ったのがあれば買うよ」と鳴海に笑顔で言われた。
「可愛い」と言っていたのは何だったのか?
気に入ったから可愛いじゃないのか?
深海の頭の中が?で埋め尽くされた。
それを繰り返す事多数。
下着を買いに行くだけなのに何店覗くつもりなのか…。
そして買わない…。
お店のおじさんおばさん御免なさい。
深海は心の中で謝った。
そして下着屋についた時にはすでに疲れ果てていた。
「ほら~ふ―ちゃん早く早く♪」
「フカミ君、行きましょう!」
元気で楽しそうな2人である。
あんなにはしゃいでいまだその元気。
分けれるなら分けて欲しい。
深海はすでに心身ともに疲れ果てている。
だがココには深海の下着を買いに来たのだ。
自分が居なくなるわけにはいかない。
「申し訳ありません、コチラは女性専門店でして…」
ドアマンが深海に静止をかける。
それはそうだ。
男を女性下着専門店に入れるのは他の女性客が嫌がるだろう。
「この子は女の子ですよ」
ニッコリ。
鳴海が笑顔でドアマンを威嚇した。
美少女の目が笑ってない笑顔怖い。
深海はドアマンを哀れに思った。
今の深海はユニセックスな服を着ている。
パッと見は男だが胸を押さえつけていないので、見る者が見れば女だとすぐに分かる。
鳴海の服装は貴族の令嬢が着る様なワンピース。
ルナト―も似た感じの服装だ。
これなら王宮関係者とは分からないだろう。
何より鳴海は聖女様として国民の前に出た事はない。
目立つ制服さえ来ていなければ聖女様・御使い様とは気付かれない。
実際、ここに来るまでよく街に降りてくる深海は御使い様と声をかけられそうになった。
だが制服で無い事と、胸がある事で別人判定を貰ったようだ。
本当に肝が冷えた体験だった…。
ドアマンが深海は全身見回す。
そして胸元で視線が止まる。
服を大きく押し上げる隆起。
ドアマンの頬が赤くなった。
「気にしないで下さい。男に間違われるのは慣れていますから」
鳴海に笑顔で凄まれた可哀想なドアマンに、出来るだけ優しい笑顔で声をかけてやった。
ポポポ、と瞬くまにドアマンの顔が真っ赤になる。
「い、いえ!貴方のようなお綺麗な女性を男に間違えるなどと!申し訳ありません、是非店内を案内させて下さい!」
ドアマンが深海の手を握った。
フィルドが居たら消し炭にされていた事だろう。
「え、あ…ありがとうございます?」
素直に深海は礼を述べる。
バンッ!
ドアが開いた。
「客を口説くんじゃなーいっ!!」
スパーンッ!
ドアマンがスリッパで中から出て来たゴージャス美女に頭を叩かれた。
「え?は?」
「申し訳ありません、ウチの従業員が失礼な真似を…オーナーより話を伺っております。貸し切り状態にしておりますので、ゆっくりと見て回って下さい」
ゴージャス美女の視線の先には鳴海の姿。
ソコで深海は鳴海がこの下着屋のオーナーである事を思い出した。
深海が鍼灸院やカフェを手掛けているように、鳴海も貴族向けの衣類品や装飾品などのデザインを手掛けて店を持っているのであった。
「安心して下着が選べるね、ふーちゃん♡」
「そだな……」
鳴海がオーナーをしている下着屋。
貸し切り状態。
今から何時間着せ替え人形になるんだろうと、深海は今日1番の大きな溜息を吐いた。
深海は疲れのあまり腹の底からのクソデカい溜息を吐いた。
何故ランチから下着屋迄の数百メートルの距離に1時間もかかるのか?
鳴海とルナト―が行く先々の店で「アレが可愛い」「これが素敵」とやたらとモノを見て回るからだ。
見る癖に買わない。
可愛いと言っていたのは何だったのか?
買わないのか聞くと「え~気に入ったのがあれば買うよ」と鳴海に笑顔で言われた。
「可愛い」と言っていたのは何だったのか?
気に入ったから可愛いじゃないのか?
深海の頭の中が?で埋め尽くされた。
それを繰り返す事多数。
下着を買いに行くだけなのに何店覗くつもりなのか…。
そして買わない…。
お店のおじさんおばさん御免なさい。
深海は心の中で謝った。
そして下着屋についた時にはすでに疲れ果てていた。
「ほら~ふ―ちゃん早く早く♪」
「フカミ君、行きましょう!」
元気で楽しそうな2人である。
あんなにはしゃいでいまだその元気。
分けれるなら分けて欲しい。
深海はすでに心身ともに疲れ果てている。
だがココには深海の下着を買いに来たのだ。
自分が居なくなるわけにはいかない。
「申し訳ありません、コチラは女性専門店でして…」
ドアマンが深海に静止をかける。
それはそうだ。
男を女性下着専門店に入れるのは他の女性客が嫌がるだろう。
「この子は女の子ですよ」
ニッコリ。
鳴海が笑顔でドアマンを威嚇した。
美少女の目が笑ってない笑顔怖い。
深海はドアマンを哀れに思った。
今の深海はユニセックスな服を着ている。
パッと見は男だが胸を押さえつけていないので、見る者が見れば女だとすぐに分かる。
鳴海の服装は貴族の令嬢が着る様なワンピース。
ルナト―も似た感じの服装だ。
これなら王宮関係者とは分からないだろう。
何より鳴海は聖女様として国民の前に出た事はない。
目立つ制服さえ来ていなければ聖女様・御使い様とは気付かれない。
実際、ここに来るまでよく街に降りてくる深海は御使い様と声をかけられそうになった。
だが制服で無い事と、胸がある事で別人判定を貰ったようだ。
本当に肝が冷えた体験だった…。
ドアマンが深海は全身見回す。
そして胸元で視線が止まる。
服を大きく押し上げる隆起。
ドアマンの頬が赤くなった。
「気にしないで下さい。男に間違われるのは慣れていますから」
鳴海に笑顔で凄まれた可哀想なドアマンに、出来るだけ優しい笑顔で声をかけてやった。
ポポポ、と瞬くまにドアマンの顔が真っ赤になる。
「い、いえ!貴方のようなお綺麗な女性を男に間違えるなどと!申し訳ありません、是非店内を案内させて下さい!」
ドアマンが深海の手を握った。
フィルドが居たら消し炭にされていた事だろう。
「え、あ…ありがとうございます?」
素直に深海は礼を述べる。
バンッ!
ドアが開いた。
「客を口説くんじゃなーいっ!!」
スパーンッ!
ドアマンがスリッパで中から出て来たゴージャス美女に頭を叩かれた。
「え?は?」
「申し訳ありません、ウチの従業員が失礼な真似を…オーナーより話を伺っております。貸し切り状態にしておりますので、ゆっくりと見て回って下さい」
ゴージャス美女の視線の先には鳴海の姿。
ソコで深海は鳴海がこの下着屋のオーナーである事を思い出した。
深海が鍼灸院やカフェを手掛けているように、鳴海も貴族向けの衣類品や装飾品などのデザインを手掛けて店を持っているのであった。
「安心して下着が選べるね、ふーちゃん♡」
「そだな……」
鳴海がオーナーをしている下着屋。
貸し切り状態。
今から何時間着せ替え人形になるんだろうと、深海は今日1番の大きな溜息を吐いた。
1
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる