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夜会
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会談が無事に終了した後、スナが軽食をつまみつつ風呂やエステで磨かれているうちに、あっという間に夜会の時間となった。
スナ王女を歓迎するための夜会ではあるが、夜会の最中に主賓である彼女を国王が紹介することはしない。
ホールよりも2、3段高い位置にある上座には国王夫妻が座る席が設けられており、その隣――今回はクルシア王妃の友人であるため、王妃の席の横――にスナ王女の席が設けられていた。
第一王子等の王族には、座席は用意されていない。夜会開始時は上座に最も近い場に立つことになっているが、その後は貴族たちへのあいさつ回りや情報収集等で会場を歩き回ることになるため、決まった席は用意されていないのだ。
そのため、国王夫妻と同じ位置に坐する者は、必然的に国賓だとわかる。
どこの誰か、何の目的で来たのか、というのは各々の情報網をもってして入手済みである。
情報を入手できなかった特に下位貴族たちは、周囲の人々の話に耳を澄ませ、あるいは知人から情報を仕入れるのだ。
異国の王女の訪れである。
表向きは王妃と仲の良い彼女が遊びに来たということになっているが、情報通や察しの良い者であれば、スナが占術で有名な国の王女であり、この国に何かしらの占いを行うためにやってきたのだとすぐにわかっただろう。
何も知らぬ者はまだ若い王女を見て、この国に結婚相手を探しに来たのだと誤解した。
この国の第一王子は17歳。スナ王女は22歳と年上だが釣り合わないわけではない。
王子には婚約者がいるが、解消してスナ王女と縁を結ぶ可能性もゼロではないだろう。
未婚でスナ王女と釣り合う年齢の高位貴族は、他に誰かいるだろうか。
などと好き勝手に想像をし、囁き合っていた。
そしてその誤解を加速するようにクルシア王妃がスナ王女に、王子達を紹介している様子が見受けられた。
「お呼びでしょうか、王妃殿下」
夜会の様子を眺めながら和やかに歓談している王妃たちのもとに、事前に声掛けしていた通りに第一王子とその側近たちが集った。
それぞれ婚約者を伴っている。
王妃の息子をスナ王女に紹介するという名目で呼び出したのだ。
側近も呼んだのは、次代を担う者として、国交の観点から他国の王族との縁を結んでおいて損はないためだ。
むしろ側近の方が王の名代として他国に赴く機会が多いため、顔を覚えてもらったほうが良い。
それらの理由から、側近たちも特に疑問を持たずに集った。
国王夫妻には息子が二人いるので、第一王子の紹介が済んだら、第二王子を紹介する流れとなっている。
息子だけを呼ぶならいいが側近も含めて呼ぶ必要があるため、第二王子達を合わせて呼んでしまうと、十数名が一度に集まることになり単純に邪魔だからである。
占いの対象は第一王子だが、彼だけをスナ王女に紹介するのは、いらぬ誤解を生むので、第二王子とその側近もここで顔合わせを行うのだ。
王子が声をかけたことを合図に、王妃と王女は椅子から静かに立ち上がる。
「えぇ。"スナちゃん"、こちらは私の長男のカラジウムと、婚約者のコルジリネ・カセン公爵令嬢よ」
クルシア王妃は、あえて崩した言葉づかいでスナ王女に紹介した。
王妃と王女が気安い友人であることを、王子や付近で耳を澄ませている貴族達に示すためだ。
「サンガク国第一王子、カラジウム・サンガクです。スナ・ウミ王女にお会いできて光栄です」
カラジウムは軽く礼をとる。
それに合わせて、コルジリネが深く礼をとった。
同等の王族であるカラジウムは上下関係を決めないために礼は浅く、またすぐに顔を上げてよいが、王子の婚約者や側近達にとっては他国とはいえ王族であるため、自国の王族にするそれと同じように深く腰を折る必要がある。
カラジウム第一王子は父親譲りの金髪碧眼と、母親に似た優しい面立ちの青年だ。
彼の隣に立つコルジリネ・カセン公爵令嬢は、美しい金髪にぱっちりした緑の目をもつ美少女であった。守ってあげたくなるような可憐な容姿をしている。
こうして横に並ぶと、なかなかに似合いの二人である。
「ウミ国、第二王女のスナです。カラジウム・サンガク王子にお会いできて光栄ですわ。カセン公爵令嬢、どうぞ顔を上げてくださいまし」
スナ王女もカラジウム第一王子に対して軽く礼をとると、すぐさま姿勢を戻し、頭を下げたままのコルジリネに声をかけた。
彼女が顔を上げると、一呼吸おいて、クルシア王妃が口を開いた。
「カラジウム、皆を紹介して頂戴」
「はい、王妃殿下」
クルシア王妃に促されて、カラジウム第一王子は側近とその婚約者達を一組ずつ順番に紹介した。
最初に紹介されたのは、昼間の会談で名が挙がったアダン・キュウリュウ侯爵令息。黒髪で目が細く、背が高いこともありやや近寄りがたい雰囲気だ。
婚約者はオーガスタ・コスイ侯爵令嬢。こちらはコルジリネ・カセン公爵令嬢とは対照的に、ふくよかで大柄な女性だ。赤毛でやや垂れ気味な緑の目を持ち、優し気な雰囲気である。
次は薄い金髪のソテツ・ケイコク伯爵令息。騎士である彼はがっしりした体躯をしている。
婚約者のザミア・ガンペキ伯爵令嬢は茶髪に茶色の瞳を持つ、ドレスの上からでもわかる女性らしい体つきをしている美人だ。スナとは違い、男性の視線を惹きつける胸部を持っている。
フィカス・サンソン侯爵令息とデュランタ・シンリン伯爵令嬢は、正反対の印象を持たせる組み合わせだ。
赤毛のフィカスは、成人前の男性ながらに色気がある。
対してデュランタは黒髪黒目の非常に地味な令嬢だ。
ナギ・カセン公爵令息は、姉であるコルジリネ・カセン公爵令嬢とよく似た金髪碧眼のぱっちりした目の美少年だ。
ドラセナ・ガンペキ伯爵令嬢は、髪と瞳の色は同じだが姉とは異なるスレンダーな体つきの令嬢だ。女性らしい顔立ちの姉と違い、ドラセナは父親似だろうか男前な顔つきをしている。ドレスよりも男装の方が映えそうである。
王子から4組を紹介されたスナは、悟られぬよう彼らを注意深く見た。
一見すると何も問題がなさそうである。
そもそも年齢と家格を考慮しての婚約なのだから、個人の好みや見た目のバランスなどは関係ないのだ。
この後の占いを行うために、スナは彼らの顔と特徴をしっかりと目に焼き付ける。
挨拶が済むと、クルシア王妃は彼らを"追い払った"。
追い払ったというと聞こえが悪いが、事実である。
「一通りの挨拶はすんだわね。せっかく集まってもらったのに悪いけれど、スナちゃんにはまだ私の相手をしていてもらうから。あなた達は戻っていいわよ」
「ふふっ。私もまだまだ"クルシアちゃん"と話したいことがいっぱいあるわ。皆さま、滞在期間中にお話する機会があれば、その時はどうぞよろしくお願いいたしますね」
「はい。――これは王子ではなく息子としての発言ですが、母上、あまりスナ王女を振り回して困らせるようなことはしないでくださいね」
「あら、振り回すだなんて心外ね。私とスナちゃんの仲の良さを知らないでしょうに」
「お二人の仲は知りませんが、母上の性格はわかっていますので。スナ王女、クルシア王妃の言動で何か困ることがあれば陛下や宰相に――もちろん、私達の誰かでも構いませんので、遠慮せずにおっしゃってくださいね」
「ふふっ。お気遣いいただきありがとうございます」
親子の軽口が交わされた後、一礼すると、カラジウム達はその場を辞した。
「自己紹介しかしなかったけど、あれで問題ないかしら?」
「えぇ、充分よ。さっそく明日から始めるわ」
「よろしくね」
去っていく彼らの背を見送りながら、クルシア王妃がそっと尋ねる。
スナ王女は問題ないと頷いた。
彼女たちはそれ以上、例の件について口にしなかった。
第二王子が王妃の元へやってきたため、口を噤んだせいでもある。
14歳の第二王子にはまだ婚約者がいないため、彼の側近2名――こちらも婚約者無し――と共に参上した。
ここでは先ほど以上に無難な自己紹介をして終わった。
第一王子達とは人数が違うため、挨拶にかかる時間が短いことには、第二王子達も周囲の人間にも特に疑問視されていないようだった。
スナ王女を歓迎するための夜会ではあるが、夜会の最中に主賓である彼女を国王が紹介することはしない。
ホールよりも2、3段高い位置にある上座には国王夫妻が座る席が設けられており、その隣――今回はクルシア王妃の友人であるため、王妃の席の横――にスナ王女の席が設けられていた。
第一王子等の王族には、座席は用意されていない。夜会開始時は上座に最も近い場に立つことになっているが、その後は貴族たちへのあいさつ回りや情報収集等で会場を歩き回ることになるため、決まった席は用意されていないのだ。
そのため、国王夫妻と同じ位置に坐する者は、必然的に国賓だとわかる。
どこの誰か、何の目的で来たのか、というのは各々の情報網をもってして入手済みである。
情報を入手できなかった特に下位貴族たちは、周囲の人々の話に耳を澄ませ、あるいは知人から情報を仕入れるのだ。
異国の王女の訪れである。
表向きは王妃と仲の良い彼女が遊びに来たということになっているが、情報通や察しの良い者であれば、スナが占術で有名な国の王女であり、この国に何かしらの占いを行うためにやってきたのだとすぐにわかっただろう。
何も知らぬ者はまだ若い王女を見て、この国に結婚相手を探しに来たのだと誤解した。
この国の第一王子は17歳。スナ王女は22歳と年上だが釣り合わないわけではない。
王子には婚約者がいるが、解消してスナ王女と縁を結ぶ可能性もゼロではないだろう。
未婚でスナ王女と釣り合う年齢の高位貴族は、他に誰かいるだろうか。
などと好き勝手に想像をし、囁き合っていた。
そしてその誤解を加速するようにクルシア王妃がスナ王女に、王子達を紹介している様子が見受けられた。
「お呼びでしょうか、王妃殿下」
夜会の様子を眺めながら和やかに歓談している王妃たちのもとに、事前に声掛けしていた通りに第一王子とその側近たちが集った。
それぞれ婚約者を伴っている。
王妃の息子をスナ王女に紹介するという名目で呼び出したのだ。
側近も呼んだのは、次代を担う者として、国交の観点から他国の王族との縁を結んでおいて損はないためだ。
むしろ側近の方が王の名代として他国に赴く機会が多いため、顔を覚えてもらったほうが良い。
それらの理由から、側近たちも特に疑問を持たずに集った。
国王夫妻には息子が二人いるので、第一王子の紹介が済んだら、第二王子を紹介する流れとなっている。
息子だけを呼ぶならいいが側近も含めて呼ぶ必要があるため、第二王子達を合わせて呼んでしまうと、十数名が一度に集まることになり単純に邪魔だからである。
占いの対象は第一王子だが、彼だけをスナ王女に紹介するのは、いらぬ誤解を生むので、第二王子とその側近もここで顔合わせを行うのだ。
王子が声をかけたことを合図に、王妃と王女は椅子から静かに立ち上がる。
「えぇ。"スナちゃん"、こちらは私の長男のカラジウムと、婚約者のコルジリネ・カセン公爵令嬢よ」
クルシア王妃は、あえて崩した言葉づかいでスナ王女に紹介した。
王妃と王女が気安い友人であることを、王子や付近で耳を澄ませている貴族達に示すためだ。
「サンガク国第一王子、カラジウム・サンガクです。スナ・ウミ王女にお会いできて光栄です」
カラジウムは軽く礼をとる。
それに合わせて、コルジリネが深く礼をとった。
同等の王族であるカラジウムは上下関係を決めないために礼は浅く、またすぐに顔を上げてよいが、王子の婚約者や側近達にとっては他国とはいえ王族であるため、自国の王族にするそれと同じように深く腰を折る必要がある。
カラジウム第一王子は父親譲りの金髪碧眼と、母親に似た優しい面立ちの青年だ。
彼の隣に立つコルジリネ・カセン公爵令嬢は、美しい金髪にぱっちりした緑の目をもつ美少女であった。守ってあげたくなるような可憐な容姿をしている。
こうして横に並ぶと、なかなかに似合いの二人である。
「ウミ国、第二王女のスナです。カラジウム・サンガク王子にお会いできて光栄ですわ。カセン公爵令嬢、どうぞ顔を上げてくださいまし」
スナ王女もカラジウム第一王子に対して軽く礼をとると、すぐさま姿勢を戻し、頭を下げたままのコルジリネに声をかけた。
彼女が顔を上げると、一呼吸おいて、クルシア王妃が口を開いた。
「カラジウム、皆を紹介して頂戴」
「はい、王妃殿下」
クルシア王妃に促されて、カラジウム第一王子は側近とその婚約者達を一組ずつ順番に紹介した。
最初に紹介されたのは、昼間の会談で名が挙がったアダン・キュウリュウ侯爵令息。黒髪で目が細く、背が高いこともありやや近寄りがたい雰囲気だ。
婚約者はオーガスタ・コスイ侯爵令嬢。こちらはコルジリネ・カセン公爵令嬢とは対照的に、ふくよかで大柄な女性だ。赤毛でやや垂れ気味な緑の目を持ち、優し気な雰囲気である。
次は薄い金髪のソテツ・ケイコク伯爵令息。騎士である彼はがっしりした体躯をしている。
婚約者のザミア・ガンペキ伯爵令嬢は茶髪に茶色の瞳を持つ、ドレスの上からでもわかる女性らしい体つきをしている美人だ。スナとは違い、男性の視線を惹きつける胸部を持っている。
フィカス・サンソン侯爵令息とデュランタ・シンリン伯爵令嬢は、正反対の印象を持たせる組み合わせだ。
赤毛のフィカスは、成人前の男性ながらに色気がある。
対してデュランタは黒髪黒目の非常に地味な令嬢だ。
ナギ・カセン公爵令息は、姉であるコルジリネ・カセン公爵令嬢とよく似た金髪碧眼のぱっちりした目の美少年だ。
ドラセナ・ガンペキ伯爵令嬢は、髪と瞳の色は同じだが姉とは異なるスレンダーな体つきの令嬢だ。女性らしい顔立ちの姉と違い、ドラセナは父親似だろうか男前な顔つきをしている。ドレスよりも男装の方が映えそうである。
王子から4組を紹介されたスナは、悟られぬよう彼らを注意深く見た。
一見すると何も問題がなさそうである。
そもそも年齢と家格を考慮しての婚約なのだから、個人の好みや見た目のバランスなどは関係ないのだ。
この後の占いを行うために、スナは彼らの顔と特徴をしっかりと目に焼き付ける。
挨拶が済むと、クルシア王妃は彼らを"追い払った"。
追い払ったというと聞こえが悪いが、事実である。
「一通りの挨拶はすんだわね。せっかく集まってもらったのに悪いけれど、スナちゃんにはまだ私の相手をしていてもらうから。あなた達は戻っていいわよ」
「ふふっ。私もまだまだ"クルシアちゃん"と話したいことがいっぱいあるわ。皆さま、滞在期間中にお話する機会があれば、その時はどうぞよろしくお願いいたしますね」
「はい。――これは王子ではなく息子としての発言ですが、母上、あまりスナ王女を振り回して困らせるようなことはしないでくださいね」
「あら、振り回すだなんて心外ね。私とスナちゃんの仲の良さを知らないでしょうに」
「お二人の仲は知りませんが、母上の性格はわかっていますので。スナ王女、クルシア王妃の言動で何か困ることがあれば陛下や宰相に――もちろん、私達の誰かでも構いませんので、遠慮せずにおっしゃってくださいね」
「ふふっ。お気遣いいただきありがとうございます」
親子の軽口が交わされた後、一礼すると、カラジウム達はその場を辞した。
「自己紹介しかしなかったけど、あれで問題ないかしら?」
「えぇ、充分よ。さっそく明日から始めるわ」
「よろしくね」
去っていく彼らの背を見送りながら、クルシア王妃がそっと尋ねる。
スナ王女は問題ないと頷いた。
彼女たちはそれ以上、例の件について口にしなかった。
第二王子が王妃の元へやってきたため、口を噤んだせいでもある。
14歳の第二王子にはまだ婚約者がいないため、彼の側近2名――こちらも婚約者無し――と共に参上した。
ここでは先ほど以上に無難な自己紹介をして終わった。
第一王子達とは人数が違うため、挨拶にかかる時間が短いことには、第二王子達も周囲の人間にも特に疑問視されていないようだった。
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