20 / 29
第二章 サイキック
17話 着替え
しおりを挟む
なるべく綺麗な服を探そうとするが、どの服も水洗いでは落ちなかった血らしきピンク色の染みが付着している。
こんなにもたくさんに人が……ですが、これもごく一部なんですよね。地球上の人口の80億人がここに飛ばされてますし……現実感が無さすぎですが、これが現実なんですね……
「着替え終わりました」
声を上げる。
「長かったな……」
フロストが入ってくる。
「少しはマシな服装になったな」
「最悪と比べたら、こっちの方がましですね……」
黒の上下にロングスカートを着ている。
上着はサイズが合っているのが奇跡的にあったが、ズボンはどれもサイズが合わず、仕方なくロングスカートを着た。
下着の方は男性用しかなかった為、履き心地は最悪だ。虫唾が走るほど……
「どこで服を洗ったのですか?」
下着を今すぐにでも洗って、乾かして履きたいです! ブラジャーは……もともとつける程、大きくないので、そこの所は残念ながらありがたかったです。
「少し離れた所にある」
「できれば直ぐに行きたいのですが……」
「死にたいのか? 明日にしろ」
「ですよね……」
仕方ありません。我慢するしかないようです……
フロストは衣類をクッションにして寝ている。
私も衣類を分けてもらっている。
抵抗はありますが……地面で寝るのは辛いですし、亡くなった方には申し訳ありませんが、お借りします……
心が重くなりながらも、私もその上で横になる。
地面と比べたら、マシであるが、居心地は精神的な意味では最悪だ。
直ぐそばでは、スノーが体を丸めて静かに寝ている。気が付いたら戻ってきていた。
パチパチ音を立てて燃え上がる焚火を見る。
焚火はついたままだ。化け物対策になるかもしれないとの事で、付けたままにしている。
深く長いため息を吐く。
ここに来てから、3日が立ちましたか……現代の便利な生活が非常に懐かしいです。風呂、歯磨き、トイレ、住処……普通に生きていたらこれが当たり前だと思っていました。まさか、こんなことになるなんて思ってもいませんでした……
文化的で最低限度の生活どころか、明日生きていられる保証さえもありません……
これが全て悪い夢であったらどれだけいいでしょうか……?
パパ……ママ……! 会いたいです!
胸が張り裂けそうな寂しさで涙が垂れる。
衣類を伏せているスノーのそばに寄せる。
「……!」
スノーはゆっくり大きな目を開ける。
「スノー……!」
我慢できずにスノーに抱き着く。
「クゥ~ン……」
悲しそうな声を上げる。
スノーのふさふさの体は孤独を溶かすような暖かさで、非常に心地がいい。
とても、落ち着きます……
こんなにもたくさんに人が……ですが、これもごく一部なんですよね。地球上の人口の80億人がここに飛ばされてますし……現実感が無さすぎですが、これが現実なんですね……
「着替え終わりました」
声を上げる。
「長かったな……」
フロストが入ってくる。
「少しはマシな服装になったな」
「最悪と比べたら、こっちの方がましですね……」
黒の上下にロングスカートを着ている。
上着はサイズが合っているのが奇跡的にあったが、ズボンはどれもサイズが合わず、仕方なくロングスカートを着た。
下着の方は男性用しかなかった為、履き心地は最悪だ。虫唾が走るほど……
「どこで服を洗ったのですか?」
下着を今すぐにでも洗って、乾かして履きたいです! ブラジャーは……もともとつける程、大きくないので、そこの所は残念ながらありがたかったです。
「少し離れた所にある」
「できれば直ぐに行きたいのですが……」
「死にたいのか? 明日にしろ」
「ですよね……」
仕方ありません。我慢するしかないようです……
フロストは衣類をクッションにして寝ている。
私も衣類を分けてもらっている。
抵抗はありますが……地面で寝るのは辛いですし、亡くなった方には申し訳ありませんが、お借りします……
心が重くなりながらも、私もその上で横になる。
地面と比べたら、マシであるが、居心地は精神的な意味では最悪だ。
直ぐそばでは、スノーが体を丸めて静かに寝ている。気が付いたら戻ってきていた。
パチパチ音を立てて燃え上がる焚火を見る。
焚火はついたままだ。化け物対策になるかもしれないとの事で、付けたままにしている。
深く長いため息を吐く。
ここに来てから、3日が立ちましたか……現代の便利な生活が非常に懐かしいです。風呂、歯磨き、トイレ、住処……普通に生きていたらこれが当たり前だと思っていました。まさか、こんなことになるなんて思ってもいませんでした……
文化的で最低限度の生活どころか、明日生きていられる保証さえもありません……
これが全て悪い夢であったらどれだけいいでしょうか……?
パパ……ママ……! 会いたいです!
胸が張り裂けそうな寂しさで涙が垂れる。
衣類を伏せているスノーのそばに寄せる。
「……!」
スノーはゆっくり大きな目を開ける。
「スノー……!」
我慢できずにスノーに抱き着く。
「クゥ~ン……」
悲しそうな声を上げる。
スノーのふさふさの体は孤独を溶かすような暖かさで、非常に心地がいい。
とても、落ち着きます……
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる