毎秒告白したい溺愛王子と、悪女になりたくないエイミーの激おこツッコミ劇場

ゆきぶた

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婚約者様襲来3

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 困ったわ。
 何でかフィーリア様からお茶に誘われてしまったのだけど、そして今もう既に目の前にいらっしゃるのだけど!?
 ……もう、誰かどうにかして!いや、助けて!?

「エイミー様、ずっと言おうと思っていたのですけど……」
「ひ、ひゃい!!」
「あら、可愛らしい……」
「す、すみません!お気になさらず!!」

 あらやだ噛んじゃったわ、恥ずかしい!!
 なんでフィーリア様のが年下なのに、こんなにも落ち着いていらっしゃるの!?

「改めて、言わせてもらいますわよ」
「は、はい!」

 何かしら、私何かフィーリア様の気に触るようなことしてしまったのかしら……!?

「エイミー様、どうかワタクシのことはフィアと呼んで下さいませんこと?」
「ひぇっ!そんな恐れ多い!!」
「え?そんなこと言われたらワタクシ悲しくて何をするかわかりませんことよ?」

 な、なんで私そんな事で脅されているの?
 しかも凄い笑顔が怖いのでやめてほしいわ!!

「わ、わかりました!フィア様、フィア様でいいですよね?」
「本当は呼び捨て希望でしたのですが……今はいいですわ、ここから本題でしてよ!」
「こ、ここから!?」

 まだ何かあるの??これ以上私の心臓がもたないからやめてーー!!!

「エイミー様。単刀直入にいいますわよ。お願いですから、ワタクシのためだと思って殿下とくっついてくださらない?」
「は!!?」

 くっつく?とは……。
 えっと、殿下と触れ合うってことでいいかしら?

「ワタクシの代わりに殿下の婚約者になって頂けないかしら?」
「ですよねーー!!!って、嫌ですよ!?私が殿下の事好きじゃないの知ってますよね?」
「え?嫌でしたの!?」

 あんなに拒否ってるところ見ていたのに、全く嫌がってるように見えなかったと言う事!!?
 それはそれでショックなんですけど!?
 もしかしてそのせいで、殿下も私への態度が変わらないのかしら……。

「そうでしたのね、ワタクシ気づかなくて申し訳ありませんわ。それに嫌なら仕方がないですもの、これ以上このことは無理強いしなくてよ……でも困りましたわ」

 頬に手を当てる姿もフィア様は絵になるなんて一瞬見惚れちゃったけど、今はそんな場合じゃないわよね。
 それになんだかフィア様は凄く困った顔をしているし……これは間違いなく聞いて欲しいということよね。
 ああ、もう!聞きたくないけど、聞くしかないじゃない!!

「えっと、フィア様は何に困っているのですか?」
「ワタクシ、殿下の事が大キライなの」
「ま、まあそれは見ていればわかりますけど……それだけじゃないのですよね?」
「……どうしてわかったのかしら?」
「顔を見ればわかりますよ」

 少しふざけているように見えて、フィア様は本気で悩んでいる顔をしていましたからね。

「やっぱり、エイミー様は天使ね」
「いやいや、どうしてそうなったのか教えて欲しいですけどね……」
「実はワタクシ、好きな人がいるのですわ」
「え……?」

 えぇ!!?

「ぇええぇぇえええぇぇぇーーー!?」

 いやぁぁーーー!!
 これ絶対聞いてはいけなかったやつだわ!?
 フィア様の笑顔がもう逃さないわと言っているもの……!

「と、言うわけでエイミー様にはワタクシの事を手伝って欲しいのですわ!」
「で、でも!私は殿下のこと好きなわけじゃ……」
「そっちはのことはどうでもいいのですわ!ワタクシの名声を落とすのに付き合って頂けないかしら?」
「へ???」

 名声を落とす……それってつまり悪名を轟かすということかしら?

「ワタクシが殿下の婚約者なのは、家柄の問題ですわ。我が侯爵家が力を持ち過ぎなのが間違いですの。ですから、少しでもその力を落とせばいいのですわ!」
「そんなことしたら、フィア様は悪女になってしまいますよ!」
「別に構いませんわ!例え家を追い出されてもワタクシは婚約者をやめたいのですもの」

 まさかそこまでフィア様の意思が強いとは思わなかったわ……恋する女性とはときに恐ろしい物なのね。

「もちろん、エイミー様が手伝ってくださるのでしたら、ワタクシもエイミー様の事を手伝いますわよ?」
「ほ、本当ですか!そらなら私もフィア様の恋を応援します!!」
「まぁ、本当!それは嬉しいですわ。それからエイミー様にはひとつ、助言をして差し上げましてよ?」
「助言ですか?」
「ええ、ワタクシ常に思っている事がありますの。エイミー様、『女は行動力』でしてよ?だからエイミー様も恋を一度してみたらいいのではないかしら?」

 私が恋……?

「でも、私……人を好きになった事はないですし、好きになりそうな相手も周りにいません」
「なら今度、出会いが訪れそうなパーティーをワタクシが開いて差し上げますわ!」
「え?」
「それならエイミー様も素敵な殿方がすぐに見つかるはずですわ!!おーほっほっほっ!!」

 確かに、私に好きな人ができればきっと殿下も諦めてくれるはずよね!!
 よーし、恋をするために素敵な男性をみつけるわよ!!
 エイミー、ファイトー!!


 こうしてフィア様と打ち解けた私は、そういえばまだ入学式が終わっただけで、新学期は始まってもいない事を忘れていたのでした。
 明日から新学期、新しいクラスは少し不安な予感がするのは何故なのかしら……?
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