毎秒告白したい溺愛王子と、悪女になりたくないエイミーの激おこツッコミ劇場

ゆきぶた

文字の大きさ
31 / 65

報告2

しおりを挟む

 私は今、盛大に困っているわ。
 何で、なんでいつも私に会いに来るくせに、今日に限って殿下が見つからないのよ!!?
 いつもなら、すでに空き教室にいても良い時間なのよ?それなのに、ちっとも殿下は来てくれないなんて……。
 もう、どうなってるのーーー!!???

 すでにユリア様は、見張ってもらうために待機して待っていてくれてるのに、これでは申し訳なくなっちゃうわよ!!?
 殿下、早く来てーー!!
 と、思ったのに……その日、殿下が空き教室に来ることはなかったのよ……。
 一体なんなのよ!?同じクラスなんだから、来ないなら来ないで先に言って欲しいわよ!!?

 それから数日間、私は殿下に話しかけようと殿下を探して走り回ったのに、何故か気がついたらいつも殿下はいなくなっていたのよ!?
 忙しいだけかもしれないけど、これじゃあいつもと逆じゃない!!
 私が殿下を追いかけ回してどうすんのよ!!?

「もう、なにがどうなってるよ!!」
「エイミーちゃん落ち着いて」
「ユリア様!!もしかしてこれは私に彼氏が出来たと思った途端、殿下が手のひら返しをしたという事でしょうか??」
「そんなことないと思うわよ~。きっと殿下の事だから、結果を聞きたくないだけじゃないかしら?」
「結果を聞かなければセーフって思ってるってことですか!!?」

 そんなのズルじゃない!!?
 それにこのままだと、殿下に好きな人がいるって伝えられないし……。

「私、もう一度探してきます!」
「エイミーちゃん、殿下に会えてもくれぐれも気をつけてね……?」
「はい!」



 そして私は殿下を探して探して探しまくったわ。
 その結果……。
 前に私が落ちた湖の近くに殿下の後ろ姿が見えたのよ。

「殿下!!ようやく見つけましたよ!」
「エイミー……何故ここが?」
「もう、何故じゃないですよ!?本当に学園内をくまなく探したんですからね!」
「エイミーが僕を?」

 あ、あれ?おかしいわ……いつもの病気みたいなのが来ないわ!!!?

「ええ、そうですよ。ガーデンパーティーの結果を殿下に伝えようかと……」
「それなら、フィアに聞いたから大丈夫だよ?」
「ええっ!!?」

 まあ確かに、あの日フィア様がいたのだから殿下に伝わっててもおかしくないわよね?
 ならこんなに焦って殿下を探さなくて良かったんじゃないかしら……。

「それと、僕は……やっぱりエイミーが好きなんだ」
「えっと??本当にフィア様にお話聞いたんですよね?」
「その上で、こんな提案する僕を許してくれ!!」

 え?なにを許せば!!?
 諦めないから今まで通りよろしく!的な事!?

「僕は、暫くエイミーと距離を置くよ」
「へ?ええええええええぇええ!!!?」

 で、殿下が!?あの殿下が!!?
 流石に私の聞き間違いではないわよね?

「そんなに驚く事だったのか……」

 当の殿下は、なんか違う意味でショックを受けてるみたいだけど、私にとっても色々とビックリなんですけど?

「ど、どうしていきなりそんな事を?」
「えっと、それは……も、もとから忙しいというのもあるし、エイミーに嫌われないために恋を邪魔しないようにしようかと思ってね……でも、もし恋の相談とかあれば聞いてあげてもいいよ?」
「えっと……殿下、頭でも打ちましたか?」
「な、なんで!?僕は正常だよ!!」

 いや、正常なら絶対にそんな事いわずに喚き散らすはずなのに、何故かこれ応援されてない?

「僕はエイミーの事を諦めるつもりはないけど、エイミーに嫌われる方がもっと嫌なんだ……」

 いや、なに言ってるのかしらこの人!!?
 今までの事を思い出せば、十分嫌われてもおかしくないのに。
 でも、そう思わないのが殿下らしいわよね……。

「わかりました。それでは今後の話し合いの場はどうしますか?」
「え、えっと……それなら、週に一度だけその相手との進捗を聞いても良いかな??」
「え?そんな恥ずかしい事、何で聞くんです!?」
「は、恥ずかしい事までするのか!!?」
「しませんけど!!!!!」

 殿下は私の事が好きなはずなのに、他の人との話を聞いても胸が痛まないのかしら?
 それとも、やっぱり本当は私の事なんてあんまり好きじゃなかったのかもしれないわ……。
 って、なんで私が落ち込んでるのよ!!

「と、言うわけで僕は忙しいから……話し合う日は後日伝える。エイミー、またね!」
「あ、はい……」

 そう言いながら走り去って行く殿下を見て、何故か丸く収まったはずなのに絶対に何かがおかしいと、引っかかってしまうわ……。

「あれは、おかしいわよね~!!」
「って!ユリア様!!?一体どこから??」

 教室で別れたはずのユリア様が、何故か草むらからガサガサっと飛び出てきて、とても驚いてしまったんですけど!!?

「先に殿下を見つけてしまったから、エイミーちゃんが来るのを待機していたのよ~」
「ええ!?先に見つけたなら教えて下さいよ!!?なんで、待ってるんですか!!」
「だって~、すぐに移動しちゃうかもしれないじゃない?」
「まぁ、そうですけど……それでおかしいって言うのは?」
「勿論、殿下の態度よ~」

 確かに、私もおかしいとは思っていたけど何が?と言われると、よくわからなかったのよね。
 でもユリア様はもしかして、それすらもわかってしまったというのかしら?

「ユリア様は、何処がおかしいかわかったのですか?」
「殿下の態度はいつもより、オドオドしていたわよね?もしかして、何か隠している事があるのかもしれないわ~」
「隠し事ですか?」
「だから、エイミーちゃんの好きな護衛さんにすでに何かしているだとか、護衛さん事態が罠だとかあるかもしれないわ!」
「護衛さんが罠なんて……!」
「でもそうとは限らないでしょ?」

 確かに護衛さんは、フィア様に紹介された人だけど……フィア様は私の味方をしてくれると言っていのよ。……でも実はそれさえも嘘と言うことも!?

「とにかく、全ての人を怪しんで行動した方が良いわよ~?エイミーちゃんは純粋なんだからね?」
「純粋!!?えっとそれはよくわかりませんが、ユリア様の言う通り気をつけてみます」

 色々と気になる事は確かにあるけど、今は護衛さんにどうアタックするべきなのか、そればかり考えていた私は今の周りの状況を理解できていなかったのかもしれないわ。
 だから一度冷静になるのも大事よね。
 そう思った私は湖をずっと見つめることにしたのです。

 ええ、一日中見ていたのでとても癒されましたとも。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!

夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」 婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。 それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。 死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。 ​……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。 ​「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」 そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……? ​「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」 ​不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。 死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!

魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~

村雨 妖
恋愛
 森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。  ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。  半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。

冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?

由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。 皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。 ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。 「誰が、お前を愛していないと言った」 守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。 これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

氷の宰相補佐と押しつけられた厄災の花嫁

瑞原唯子
恋愛
王命により、アイザックはまだ十歳の少女を妻として娶ることになった。 彼女は生後まもなく始末されたはずの『厄災の姫』である。最近になって生存が判明したが、いまさら王家に迎え入れることも始末することもできない——悩んだ末、国王は序列一位のシェフィールド公爵家に押しつけたのだ。

処理中です...