チェンジ

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戻された自分

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なんだか凄く良く寝たあとの目覚めだったが、異様に身体がだるく感じる。
昨日飲み過ぎたのかと思いつつ、少し高めの栄養ドリンクを一気に飲んで学校へ行く準備をした。
外へ出ると、なんだか日差しの眩しさを感じた。良く寝たはずなのだけれど、いつもと違う違和感。そして外の開放的な感覚。いつものことなのにどうしたのだろう。
お酒が残っているのかと思いつつ出掛けた。その変な感覚もすぐに消えたため、寝不足だったのかと自分に都合のいい理由でやり過ごしていた。いつも以上に疲れを感じた1日だあったので、風邪な引き始めなのかもと少し気になったので、今日は早めに寝ることにした。

ベットに横になった時、枕の下に何かあるように感じた。枕をどかして確認すると、見覚えのないノートが2冊あった。
1冊のノートを開いたとき頭が混乱した。
「この日記に書かれていることは、信じられないかも知れないが全て事実である。現実世界の近藤祐一へ。別世界の近藤祐一より。」
紛れもなく自分の字だ。でも書いた覚えはない。
「何が起こっているんだ。」
自分では気づいていないだけで何かの病気か、霊的に何か起こっているのではないかと怖くなってしまい、それ以上読むことができなくなった。
翌日から学校を含め外出ができなくなった。病気であれば、何かの拍子に人に迷惑をかけてしまうのではないかと不安になっていた。人との接点をつくらない方がいいと無意識に感じていたのかも知れない。3日ほどこんな状態が続いた時、このまま不安をもったままの方が良くないし、現状を認識するためにも、あの日記を全部読もうと決心した。

その内容は次のようだった。
・人の死を願うと別世界に飛ばされる。
・別世界から戻るには、違う人が自分と同じことを思った時に入れ替わる。
・2つの世界を行き来する時の記憶はなくなる。
・やり直しは3回までである。
・3回目に死を願った時は、自らの人生の終焉を迎える。

その他に気になることもある。
・自分が何回目のやり直しなのか。
・別世界に行くことになった理由。
・この日記を書くことになった少女の存在。
内容の細かさや、別世界での自分の心の揺れ動き、そしてもう一冊ある少女の日記などから、信じがたいが現実に起こっていると思うことにした。そう思わないと、自分で自分のことを病気だと決めつけてしまいそうだった。

日記を読んで少し気がはれた僕は、冷静に順を追って考えてみることにした。
別世界が存在しているかどうかは、どちらでも構わないことである。しかも僕のやり直しが何回目かも関係ない。僕は人の死さえ望まなければ、もう行くこともないし、自らの死を早めることもない。この点は、日記を信じることが僕のプラス以外のなにものでもない。
次に僕が別世界に行くことになった理由だが、記憶を消されているため、わかることは無理なのかも知れない。しかし長期間戻れなかったことを考えると、滅多にない状況だったことだけは想像がつく。学校とバイトの毎日で、以前付き合っていた彼女と別れるキッカケとなった今の彼女がいる。これといって変わったことがあったようにも思えない。正直まったく想像がつかないので考えることを止めることにした。もう別世界に行かないように気をつけていれば、過去にいった時の理由は関係ないのかも知れない。
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