日々是成長×神様project・ＨDリマスター

十月

十月二十日

十月二十日。
ストレスの溜めすぎは負担の元。














   青いジャージの少女がしかめっ面をし、椅子に座りながら桃髪の巫女やら緑髪の神主のイラストを描き綴っている。

   もう一人の少女は部屋のなかで座禅を組ながらフヨフヨと漂いながら、ジャージの少女を見つめる。

 「青、そんなしかめっ面してどうしたんだ？」

   一応浮遊してる人はジャージの少女の同居人なのだがここでは勝手が違う存在で、彼女以外には目視は出来ないものだ。
   彼女の指先やペンから作られた一人の架空の神。

 「冥綾……。 最近私の胸が針で刺される感覚で痛むのよね。 肺かしら……心臓……とか？」

   まだ学生の身分で何を言い出すかと思えば、不安要素の大きな事。
   けど、命にか変わるなら早めの検診に越したことはなく、まだ力尽きるべきではないと言える命があるかもしれないのだから。

 「私は七曜神の内の冥曜日を司る神であり、他人の寿命を監視できるが……青のだけは見えない。」

   ジャージの少女は青、座禅の少女は冥綾と。

   しかし、冥綾にとって寿命が見えないのはこれでも致命傷であり、命にかかわる病気なら早めに対処すれば寿命を伸ばすことだって見えるのだが、青のだけは見ることができないとなると病の原因もわからずじまい。

 「お父さんには相談したのか？」

 「言えるわけないわ。 心配かけたくないもの。」

   押し潰されそうな不安と胸の痛みが迫っているなかで、椅子に座ったまま悩んでしまう。

 「言わなきゃ後悔するかもしれない。 まぁ、私は判断に任せるし、仮に青が死んだら私もお陀仏の存在だ。 私は別に構わないが残されたお父さんや弟や姉に兄に妹、申し訳ないとは思わ……あー、深くは言わんよ。」

   冥綾はばつが悪そうな表情をしながらも、青のベッドにもたれ掛かっては座り込み、何をするわけでもなければただひたすらに天井を見つめる。

 「ストレスの貯まりすぎかしらねぇ。」

 「たまには気を抜いた方が青らしいよ。 普段は間抜けだから、こうやって詰まってキリキリするなんて珍し……いたっ！？」

   青は踵で冥綾をバシバシ無言で攻撃し、冗談チックでいった冥綾は転がり込んでしまう。
   それでもやはり冥綾は不安なのか青を見つめてはまた、天井を見つめながら大きくため息をついた。














やっぱり疲れ？
それとも大きな悩みなんですかね？