幼女先生と不思議な課外授業

青衣

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11月3日【インフルエンザの検査は半日経たないと陰性になることも】

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 この季節もう、インフルエンザの人がチラホラと現れ始めたらしい。
 現にマルの学校でも俺の旅館でも感染予防の為にアルコール薬剤が配備されてる。

 が、困ったことに身内にもグレーゾーンが出てしまった。

「あ、アイリ殿ぉ……。 そこは脳ミソにござるぅ……。」

 看病と言うことで幸いにもインフルエンザじゃなくて風邪だと言うコノハの家にまでやって来たんだが、もうすでにアイリが一足先に来ていた。
 まぁ、医者と言うこともあるから一緒にいると安心はできるが可愛い顔してマッドドクターと影で噂されてることも。

「コイツどんな夢見てるんだかな。」

「鼻の奥に細長い綿棒を突っ込んだらそりゃ悪夢見るほどよ。 私もやりたくてやってる訳じゃないけど、子供とかは大泣きしちゃうのよね。」

 俺も受けたことがあるからわかるがアレは本当に痛い。
 鼻の一番奥をゴリゴリされる、脳ミソを引っ掻かれる思いなのは1度洗礼を受ければ2度と受けたいとは思えないシロモノだ。

「アイリの言う通りに桶にお湯を持ってきたですよ!! コノハの身体を拭くです。 カツラの従妹なので丁寧にやるですよ。」

 俺の行き着く先にマルはあり、と言うのか……風邪は移したくはないが拒んでも絶対ついてくる。
 マスクを着ける前提で看病のお手伝いをさせてやることにした。

「カツラは出ていくです。 ここから先は男禁なのですよ~。」

「見た目や声は女のカツラでもこればかりは私達に任せなさい!!」

 俺は部屋を出た。

 だが違和感があるのは気のせいじゃないだろう、風邪ならあそこまで熱は高くはならないはずなのに確認のためコノハのおでこに手を当てて体温を感じてみたが異様なほど熱かった。

 アイリが昔言ってたがインフルエンザの検査はいくら熱が高くても12時間程度経ってから検査をしないと、菌が綿棒にあまり付着せず反応がでないこともあるらしい。
 かといって本物の医者……いや、本業獣医師だけど一応アイリは人も動物も見れるオールラウンダーだから、検査の間違いはないとは思うし、それに先程体温計で測ってた時にこの体温の上がりようにはもう気がついていた表情をしていただろう。














 次の日、コノハは力ない声でアイリの協力の元もう一度検査を受けるハメになりめでたくインフルエンザ確定となったそうだ。
 めでたいと言うのは不謹慎だが、皆も気を付けてくれ。

 鼻綿棒の恐怖を味わいたくなければの話だがな。
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