幼女先生と不思議な課外授業

青衣

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11月9日【【落ちこぼれ】の反対は【浮きこぼれ】】

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 今日は土曜日でお休み、なのでカツラのところにお邪魔しようと思ったらなんと父親方に見つかってしまったですがそこは機転を利かせて二者面談を抜き打ちで行うと説明したら、案外納得して家に上がらせてくれたので助かったです。
 それにしてもカツラの父親は一夫多妻で妻が8人の息子や娘が9人と大家族、立派なのです。

 ちなみに父親は妻が寂しくならないように毎日家を転々としてるらしいのです、カツラが言ってたです。

「おぉっと華丸先生、こんな急に来てくれたってことは誰か何かやらかしたんですか?」

 さすがにいきなり先生が訪問するとなると表情がひきつるのも無理はないですが安心するですよ、お子さん達は皆【ある意味で】優秀なのです。
 問題はたまに起こすですが……ゆ、優秀なのですよ~。

「そっ、そうではないのです!! え、えーと……そうっ!! 在籍してるミカンというクラスメイトの事でお話なのです。」

 カツラの家、もといホテル旅館でミカンの話を持ってくると不信感を持たれるかもしれないですが何とも疑いもせず……。
 なんかごめんなさいです。

「ミカンが何かしたんですか!? くっ、俺としたことが家庭の教育に落ち度があったとは。」

 確かにとっさに出たミカンと言う息子さんの名前。

「み、ミカンはあまりクラスの皆と馴染めてないようなのです。 天才過ぎるがゆえに皆から疎外されがち、これは由々しき事態なのですよ。」

「確かにミカンは頭がよすぎる。 特に数学面において勝てる人なんてまずほぼいないだろう。」

 ミカンは自作でハイクオリティーなゲームを作るほどプログラミングにも強いので無理はないのですが、なんと言うか元々人を拒んでるようなオーラが出てるです。
 先生の私は別に良いですがクラスの人はほぼ話しかけないとなるとこのままじゃ孤立するのです。

 ここは嘘の二者面談ではなく本当に心配なので普通に教師としてこの問題を解決するべく真面目にやるです。
 担任は違うですが、まあなんとかなるですよ……たぶん!!

「ミカンは非常に優秀なのですが、落ちこぼれの逆……所用は浮きこぼれという位置にいるですよ。 休み時間もパソコンとお喋りしてて周りからの視線もあまり良いとは言えないのです。 しかし、我々が無事に友達ができるようにサポートするですから安心するですよ。 学生は友達を作るのも授業の一貫ですので。」

「おお、ありがたやだぜ。」

 さてこんなもので良いでしょう。
 しかし事が終わってもカツラはどこにもいないのです、こんな休みの日にどこで何をしてるですか!?

 ポケットフォンに通知を入れても今日は既読もしてない、むむむ……困るですね。
 まぁ明日は日曜日で休みはもう一度あるですから今日がダメでもチャンスはまだあるです、焦ったら敗けなので今日はこの辺で失礼するですよ。
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