幼女先生と不思議な課外授業

青衣

文字の大きさ
18 / 29

11月17日【タンバリンは漢字で【鈴皷】】

しおりを挟む
 日曜日でも学校は基本的には生徒の出入りはチラホラと見かけたりするですが、単に暇だったり部活……補習の生徒が大半なのです。
 そう言う私は図書室で借りた本を返しに来ていたですよ。

「貸し出し期限を過ぎると図書委員がうるさいのです!! 借金取りの勢いで授業中も扉を蹴破って来るですからねぇ……ん?」

 下駄箱で靴を履こうとしたとき、どこからともなく楽器の音が聞こえてきたですがこれは音楽部の練習風景に違いない。
 特に用は無いですが家に帰ってもただただ暇な時間を過ごすだけなら、暇潰し程度に覗くぐらいなら邪魔にはならないと音楽室に忍び寄った訳ですよ……。


「お邪魔するですー。」

 覗くなら入るな?
 細かいことは気にしたら負け、世の中は細かいことだらけなのですよ。
 いちいち気にしてたら敗者のドン底に沈みますよ。

「ん? 華丸先生か。」

「おお、華丸先生じゃん……。」

 部員はボーカルの天藍ちゃんにドラムの陽君。
 そしてマネキンには部員の顔写真を貼り付けて目の前の机に木箱、相変わらずよくわからないです。

 だいたい打楽器とボーカルだけで今現場成り立ってるのがすごいと思えるですが、彼ら彼女らのリズム力はプロレベルで活躍してると小耳に挟んでるです。
 この学校には世界レベルで活躍してる生徒がたまにいて怖いですよね。

 ちなみに駅前の広場でたまにライブをしてるのを見かけた生徒もいるらしいです。
 それはさておき。

「この木箱は何です? 鈴皷と書いてるです。」

「それは今日風邪で欠席してる回転君の私物の楽器で、中にはタンバリンが入ってるぞ。 プロのタンバリン演奏者だからな……これは高級品で数万円もしたらしい。 壊したら不味いからマネキンに持たせて雰囲気出そうにも無理だった。」

「仮に持たせたところで演奏してくれる訳じゃないじゃん。」

 ふむ、中身はタンバリン……ってまたしても打楽器なのです。
 お前達は打楽器好きか何か?

「華丸先生も来たしお菓子タイムにしようじゃん? 先生お菓子好きじゃん?」

「うん、大好きなのです!!」

 陽が戸棚の中からお菓子の詰め合わせ、外からは飲み物を持ってきてくれたです。
 外は雪が降るほど寒いですからね、天然の冷蔵庫なので近々に冷えててとてもクリミナリーなのですよ~。

 たまにはカツラに依存しない日も良いかもしれないですね。
 一人で自由気ままに行動すると新しい発見があるのは新鮮味があって、カツラの手料理みたいに美味しいのです。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...