幼女先生と不思議な課外授業

青衣

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11月16日【柴犬の柴は小さいという意味】

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 今日は仕事が休みだがあいにくどこにも出掛ける予定も入っていない。
 休みがあればしょっちゅうマルと遊んでるイメージがあるが基本そんなことはないし、休みが被るってことも稀だからな。

 マルは土日は普通に休みだが今日は遊ぶ約束はしてない。

「今日はペットショップに検診に行かなきゃね!! 久々に獣医師としての本業やってるんだけど。」

 アイリは猫科の獣医師の博士号【ネコ博士】の名を持つがあいにく猫の患者が来ることは少ないため、普段は産婦人科やら小児科に引っ張られている。
 昨日からニコニコしてたのは今日この日のためだったのか……まぁ行ってらっしゃいだな。

 そう思っていたんだが……。

「ペットショップとな!? 拙者も連れていくにござるよ!!」

「あのなぁコノハ、アイリは仕事で行くんだ。 俺らがついていっても足手まといなだけだぜ。」

 興奮気味のコノハの肩を掴んで抑止してやったがアイリからは意外な反応があった。

 普段は人をやはり寄せ付けないようなオーラを醸し出してる彼女……とはいえ俺ら従兄弟や従姉妹にはそう言うそぶりは見せないが許可が出るのは珍しい。
 俺は別に気が乗らないけどコノハがやらかさないように見張り役としてついていかないとなー!!

 決してペットショップの雰囲気が好きとかそう言うのではない。
 だっ、誰が好き好んでケモノ臭い場所なんかになぁ。















 入店するとアイリはスタッフルームへ通され裏側へといってしまう。
 もちろん同行していても俺らは完全に部外者だし衛生管理はしてないから立ち入ることはできないが。

 それにしても犬はワンワン猫はニャーニャーと騒がしい。
 ここに俺が来るということは、それらを見越しての想定内だがな。
 うるさいのに耐えられなければ俺は勝手に退店させてもらう。

「カツラ殿ぉっ!! 柴犬にござるよぉ。 可愛いにござる~。」

「良かったなぁ。」

 だいたい生き物に値段をつけて売るのが好きじゃない。
 そういうのはペットショップだから仕方ないかもしれないけど、大きくなったからとか飼い続けるのが困難だから捨てるなんてモラルのない飼い主とかもいる。

「ポップになんか書いてある。なになに、柴犬の柴は昔の言葉で【小さい】という意味から付けられた……ねぇ。 これは小さいのか? どう見ても中型犬くらいはあるぞ?」

 コノハが抱きかかえOKな柴犬を連れてきては俺にこれ見ようがしに見せつけてくる。

 やめろ柴犬、そんな罪無き瞳で俺を見つめてどうする!?
 あぁもう尻尾をブンブン振りやがって……。

 俺にもだっこさせやがれ!!
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