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11月19日【リンゴを素手で潰すには握力60キロくらい必要】
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今日は家庭科の授業で創作料理を作ることとなって、こういう授業は滅多に無いけど俺の独壇場っぽい雰囲気で嬉しさが込み上げて来るのは内緒。
事前に話し合いと抽選でクラスメイトの班を構築したが、俺だけなぜか一人特別として個人でやらされることとなったのは言わずもがなだ。
一流の料亭の人間がいる班なんてチートみたいな扱いだろ?
「拙者達の班は豆腐ハンバーグを作るにござる。 材料はみな持ち寄ったにござろうな?」
自分一人と言えども調理台を1台丸々使えるわけでもなく、コノハ率いる班と同じ調理台でやるはめだから会話が丸聞こえ。
まあ良いんだけどな。
「今回はカツラ殿もいるにござるなぁ、ちょっとプロがいると小恥ずかしい気分にござるよ。」
「別に緊張しなくても良いんだぜ? 俺は俺で勝手にやらせてもらうからよ。」
俺は他人の料理を批判したりすることはしないから安心してくれ。
だが気になったところや改善点の申し出があればいつだってアドバイスはさせてやるさ。
料理を愛するものの筆頭者としてな。
「リンゴの果肉を使ったヘルシーなハンバーグにござるよ。 手始めに豆腐とリンゴをグシャッと……スミレ殿にお任せするにござる。」
「任せろ!! ぬんっ!!」
【ゴシャッ!! (リンゴ粉砕)】
リンゴを片手で握りつぶす怪力女。
俺も試したことはあるが第一に握力が60キロくらいないと無理らしいから40弱の俺には無理というわけ。
スミレは毎日鍛練を欠かさないから本気でやれば素手で熊すら倒せるんじゃないか?
それはさておき。
「拙者も負けてられないにござるな!! よし、豆腐を……うぬぬぅっ、あれれ?」
なぜ豆腐を潰すのに苦労する?
力入れなくても潰せるだろ……って言うか非力以下だぞ。
「くっ……これは木綿豆腐だと!? これは私の力でも握り潰すのは無理だ。 仕方ない、ミキサーを使うしかないようだな……コノハ。」
「豆腐にして敗北にござるなぁ……悔しい!!」
ミキサーでいとも容易くかき混ぜられる豆腐、そして雑に割れたリンゴ。
まぁ豆腐ハンバーグはヘルシーだから俺からの加点は高いが……ギャグのセンスとしてはなんの面白味もないからマイナス点をあげたくなるほどの才能なしかと。
「とりあえず俺も豆腐を使った創作料理なんだよな。 自作で油揚げを作っていなり寿司をつく……なにこれ? 炊飯器全部使われてるじゃん!! 使いたかったから予約したの!!」
「1台余ってるから私が使ってたですよ。」
聞き覚えのある声に俺はほっぺたをニギニギしてやった。
何で先生がこんなところにいるんだよってな。
そして飛び入りした彼女の存在を誰も不思議に思わないのも謎なのだが。
いつもの神出鬼没な事だから今さら驚いても驚ききれないけど……。
油揚げは中止して冷奴にする……おい華丸先生?
手抜きとか笑い飛ばしたら食わせないからな?
事前に話し合いと抽選でクラスメイトの班を構築したが、俺だけなぜか一人特別として個人でやらされることとなったのは言わずもがなだ。
一流の料亭の人間がいる班なんてチートみたいな扱いだろ?
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自分一人と言えども調理台を1台丸々使えるわけでもなく、コノハ率いる班と同じ調理台でやるはめだから会話が丸聞こえ。
まあ良いんだけどな。
「今回はカツラ殿もいるにござるなぁ、ちょっとプロがいると小恥ずかしい気分にござるよ。」
「別に緊張しなくても良いんだぜ? 俺は俺で勝手にやらせてもらうからよ。」
俺は他人の料理を批判したりすることはしないから安心してくれ。
だが気になったところや改善点の申し出があればいつだってアドバイスはさせてやるさ。
料理を愛するものの筆頭者としてな。
「リンゴの果肉を使ったヘルシーなハンバーグにござるよ。 手始めに豆腐とリンゴをグシャッと……スミレ殿にお任せするにござる。」
「任せろ!! ぬんっ!!」
【ゴシャッ!! (リンゴ粉砕)】
リンゴを片手で握りつぶす怪力女。
俺も試したことはあるが第一に握力が60キロくらいないと無理らしいから40弱の俺には無理というわけ。
スミレは毎日鍛練を欠かさないから本気でやれば素手で熊すら倒せるんじゃないか?
それはさておき。
「拙者も負けてられないにござるな!! よし、豆腐を……うぬぬぅっ、あれれ?」
なぜ豆腐を潰すのに苦労する?
力入れなくても潰せるだろ……って言うか非力以下だぞ。
「くっ……これは木綿豆腐だと!? これは私の力でも握り潰すのは無理だ。 仕方ない、ミキサーを使うしかないようだな……コノハ。」
「豆腐にして敗北にござるなぁ……悔しい!!」
ミキサーでいとも容易くかき混ぜられる豆腐、そして雑に割れたリンゴ。
まぁ豆腐ハンバーグはヘルシーだから俺からの加点は高いが……ギャグのセンスとしてはなんの面白味もないからマイナス点をあげたくなるほどの才能なしかと。
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「1台余ってるから私が使ってたですよ。」
聞き覚えのある声に俺はほっぺたをニギニギしてやった。
何で先生がこんなところにいるんだよってな。
そして飛び入りした彼女の存在を誰も不思議に思わないのも謎なのだが。
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