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11月28日【自販機が売り切れを表示しても飲み物は1本残ってる】
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昨晩から降り続いた雪も溶けることなく日付を跨ぎ定着雪となったこの頃、朝から数度と冷え込み寒いのなんの……温かいコーヒーを求めて学校の玄関の自販機の前に立つも売り切れのマークが点灯していたんだ。
微糖の温かいコーヒーもあるが今は無糖が飲みたい、けれど無いなら背に腹は代えられない……ボタンを押したその時だったかな、購買部のツクシが台車に段ボールを乗せてやってきた。
マルも台車に乗せられてきたが気にしなかったことにしておきたい。
「朝イチに補充をしなきゃいけないけどラクさんが寝坊してねぇ、ギリギリまで待ってみたけどやっぱり来ないから少し遅れたけど私ひとりで補充しに来たよ。」
「おはようですカツラ、こんな時間から何してるですか。」
「何って日直だから早めに来てるんだよ。 あとツクシ、今120円手渡しするから無糖を売ってくれ。」
ツクシはひとつ頷き自販機の扉を開けて特殊なスイッチを押したときだ、売り切れのマークが転倒してるのにも関わらずガコンと音をたてては無糖のコーヒーが落ちてきた。
どう言うことだ?
売り切れのマークは付いてるのにまだあるって。
「不思議そうな顔をしてるねぇ、まー無理もないかぁ。 私がこの段ボールから飲み物を自販機に入れたときはぬるいまま。 すぐに買った人がぬるい飲み物を買わないように冷却時間や暖め時間を確保するためわざわざひとつ残しておいてるのさ。」
「へー、知らなかったぜ。 まぁ別に俺は飲み物さえ手に入れば次が売り切れだろうがどうだっていい。」
温かいコーヒーを開栓しモノの数秒で垂直飲み、目が覚めるには一気に流し込むに限るんだなこれがよ。
「私も飲み物が売れれば別にそれでいいんだよ。 さてと補充と売上金は回収したし部費の集計終わったら行くからまたあとでねぇ。」
おう、そっちも大変そうだが頑張ってくれ。
俺は俺で日直当番をやるとするか……ってマル?
「朝から面白くないですっ!! カツラが私以外の女の人に笑顔を向けるなんて!! むぅうっ。」
「クラスメイトだぞ……マル以外の女の人に話しかけないのは無理ゲー過ぎるぞ。 それともなんだ、今はやりのメンヘラってヤツ?」
マルが機嫌を損ねるとその日1日はご機嫌をとらない限り俺の手料理を食っても笑顔は見せるけどあえて美味しくないってふてくされるからな。
とはいえ手料理を食わせること自体がご機嫌とりになる。
気分を悪くしたお詫びにトマトスープでも作るべく、ベースのトマトジュースを……あっ!?
「ツクシのヤツ、トマトジュース補充されてないぞ!!」
俺は猛ダッシュで購買室に突撃。
朝は低血圧で動けない俺は1時限目の体育から死んでいたと報告されるのはまたのちほどの事だった。
微糖の温かいコーヒーもあるが今は無糖が飲みたい、けれど無いなら背に腹は代えられない……ボタンを押したその時だったかな、購買部のツクシが台車に段ボールを乗せてやってきた。
マルも台車に乗せられてきたが気にしなかったことにしておきたい。
「朝イチに補充をしなきゃいけないけどラクさんが寝坊してねぇ、ギリギリまで待ってみたけどやっぱり来ないから少し遅れたけど私ひとりで補充しに来たよ。」
「おはようですカツラ、こんな時間から何してるですか。」
「何って日直だから早めに来てるんだよ。 あとツクシ、今120円手渡しするから無糖を売ってくれ。」
ツクシはひとつ頷き自販機の扉を開けて特殊なスイッチを押したときだ、売り切れのマークが転倒してるのにも関わらずガコンと音をたてては無糖のコーヒーが落ちてきた。
どう言うことだ?
売り切れのマークは付いてるのにまだあるって。
「不思議そうな顔をしてるねぇ、まー無理もないかぁ。 私がこの段ボールから飲み物を自販機に入れたときはぬるいまま。 すぐに買った人がぬるい飲み物を買わないように冷却時間や暖め時間を確保するためわざわざひとつ残しておいてるのさ。」
「へー、知らなかったぜ。 まぁ別に俺は飲み物さえ手に入れば次が売り切れだろうがどうだっていい。」
温かいコーヒーを開栓しモノの数秒で垂直飲み、目が覚めるには一気に流し込むに限るんだなこれがよ。
「私も飲み物が売れれば別にそれでいいんだよ。 さてと補充と売上金は回収したし部費の集計終わったら行くからまたあとでねぇ。」
おう、そっちも大変そうだが頑張ってくれ。
俺は俺で日直当番をやるとするか……ってマル?
「朝から面白くないですっ!! カツラが私以外の女の人に笑顔を向けるなんて!! むぅうっ。」
「クラスメイトだぞ……マル以外の女の人に話しかけないのは無理ゲー過ぎるぞ。 それともなんだ、今はやりのメンヘラってヤツ?」
マルが機嫌を損ねるとその日1日はご機嫌をとらない限り俺の手料理を食っても笑顔は見せるけどあえて美味しくないってふてくされるからな。
とはいえ手料理を食わせること自体がご機嫌とりになる。
気分を悪くしたお詫びにトマトスープでも作るべく、ベースのトマトジュースを……あっ!?
「ツクシのヤツ、トマトジュース補充されてないぞ!!」
俺は猛ダッシュで購買室に突撃。
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