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第1章
第4話 魔法の使い方
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「それでいい。さて、これで道場破りは終わりだ! 早く訓練を再開しろ!」
源十郎の言葉を聞いた周囲で見守っていたであろう門下生達が、慌てて訓練を再開する。周囲には出雲以外にも心配をしていた人達が集まっていた。
「出雲はこっちに来なさい」
手招きをされながら源十郎に呼ばれる。
何を言われるのか不安であるが、今は従うしかない。
「来ました……」
「何も怯えることはない。今の戦いを見ていたか?」
「見ていました」
「どう感じた?」
どう感じたと言われても分からないが、ただ凄いとしか思えなかった。
「凄かったです。木刀に魔法を付与させて戦ったり、既に魔力を纏わせて攻撃を防いだり……」
どれも今の出雲には出来ない技ばかりである。それを目の当たりにして、自身の未熟さを思い知っていた。
「凄かっただけか?」
「まだまだ未熟だと思いました。覚えることや訓練をすることが多いと感じました」
「それでいい。魔法騎士団の試験までにすることは多い。自分が未熟だと思い、増長をしなければ成長は続けられる」
増長。確かに道場破りに来た若い男性達は増長をしていたのであろう。
自分達が強いと勘違いをして、その力を振るっていたのだから。
「はい! これからもよろしくお願いします!」
意思を籠めて頭を下げる。
その姿を見た源十郎は笑顔で頷いているように出雲からは見えていた。
「さて、ゴタゴタがあったが、麗奈はどこにいるんだ?」
周囲を見渡す源十郎。
それに対して出雲はさっき見たんですけどと返答をすると、私が相手よと木刀を手にしている麗奈が剣術道場に入って来る姿が見えた。
「道場破りめ! 私が相手よ!」
震えながらも木刀を手にしている麗奈を見た源十郎は、お腹を抱えて爆笑をしてしまう。
「もう終わったよ麗奈。震えながらも来た根性は認めるが、それじゃ勝てないぞ」
「も、もう終わったの!? 私の決意は何だったの……」
その場にいた全員が爆笑をすると、麗奈は赤髪の男性に木刀で斬りかかった。
「な、何すんだよ! 危ないだろ!」
軽々と攻撃を避けると、木刀を麗奈から奪っていた。
華麗な動きは出雲にもできないので、足の運び方が綺麗だと感じる。
「斬りかかるなよ。震えた腕じゃ怪我をするぞ」
「うるさいわ! それに負けたのなら早く帰って!」
距離を取った麗奈は若い男性達に帰ってと叫ぶが、源十郎がこいつらは門下生になったと言う。
すると口を大きく開けて嘘でしょと言いながら床に座ってしまった。
「また問題がある門下生が……とりあえず諸々の書類を持って来るわね……」
「頭を抱えていたな。何か手伝った方がいいかな」
「出雲はこれから訓練だぞ。あ、書類を持って来たか?」
書類と言われて、通学鞄から推薦人を書く書類を取り出して源十郎に手渡した。
「これに書けばいいんだよな。後で渡すよ」
「はい! よろしくお願いします!」
「俺は書類を書いてくるから、そこの赤髪に武器に魔法を付与するやり方を教わるといい」
「わ、分かりました!」
その言葉を残して源十郎は奥にある住居スペースに移動をした。天明流の道場は訓練施設の奥に麗奈達の住む場所が隣接されている。
横長の二階建てとなっているその居住スペースには麗奈達天明流の関係者の部屋や家元を離れた門下生達の部屋も作られているのである。
「爺さんに言われたから教えるけど、普通なら教えないからな」
赤髪の男性が出雲の前に移動をする。
遠目からは分からなかったが、細いながらも筋肉質な体をしているのが間近で見るとよく分かる。
「お前は魔法は使えるのか?」
「魔法は……少しだけです……」
「少しだけ? それはどれくらいなんだ?」
どれくらいと聞かれても、どう答えていいか分からない。
出雲は赤髪の男性に見せるために右手の掌の上に小さな炎の球体を出現させた。
「お前は炎属性なのか。そいつは扱いが難しい属性だな」
数多の属性がある中で扱いが難しいとされている炎属性。
自身にも多少の熱さを感じさせ、扱いを間違えれば周囲に燃え移ってしまう。それほど炎属性は扱いが難しいので、上手く扱おうとする人が限りなく少ないのである。
「ちなみに俺の名前は東時宗だ。時宗と呼んでくれていいぞ」
「分かりました。時宗さん、よろしくお願いします」
「任せとけ。まずは木刀に魔力を流すんだ。その時に全力を出すんじゃなくて、微量な少ない魔力でな」
言われたままを実践しようと木刀に魔力を流すことにする。
微量な少ない魔力を意識して流すと、木刀が赤く染まって薄い炎を纏わせることに成功をした。
「こ、これって!? 時宗さん!?」
「集中をしろ! 魔力操作は難しいんだ!」
時宗の方を向いて言葉を発した瞬間、木刀に纏わせた炎が爆発をして出雲が後方に吹き飛んでしまった。
「おい! 大丈夫か!?」
地面に強く体を打ち付けて苦しんでいる出雲に、時宗が駆け寄って来る。
抱き起こされた出雲は、ありがとうございますと小さな声で痛みに耐えながら言葉を発した。
「ビギナーズラックってやつだな。出来たからといって安心をしたからだ。魔法でしかも炎属性だろ? 油断をしたらお前が焼死するぞ?」
焼死をする。
その言葉を聞いてゾッとしてしまう。まさか自身の属性で死ぬなんて考えたこともなかったからだ。魔法を扱うということは、それほどまでに難しいということを実感した瞬間であった。
「俺も最初はそんなもんだった。何度も恐れずにチャレンジをすれば、扱えるようになる。恐怖を乗り越えるんだ」
「恐怖を乗り越える……分かりました。やってみます!」
立ち上がって木刀に再度魔力を流す。
最初とは違い、意識を集中させて先ほどと同じように木刀に炎を纏わせることに成功をした。
「そのまま! そのまま集中して纏わせ続けろ!」
「はい!」
時宗に言われた通り、集中をして持続時間を延ばすことに専念をする。
一瞬でも油断をすると先ほどのように爆発をしてしまうと感じているので、そうならないように力を入れて集中をしていく。
「ぐうううぅ……このまま……このまま……」
魔力が拡散しないように留めていると、時宗がその調子だと応援をしてくれていた。
「そのままだ! その感覚だ!」
「はい!」
時宗さんに言われたことをやるんだ。そうすれば魔法をもっと上手く扱えるようになる。夕凪美桜に近づけるんだ! だから!
出雲は唸り声を上げながら、木刀に炎を纏わせて定着をさせることに成功をした。何度か振るっても拡散して爆発をすることもない。
「や、やった! やりました!」
「よくやった。それが魔力の付与と定着だ。それが魔法を用いて戦うことの基本となるから、忘れないようにな」
「はい! ありがとうございます!」
時宗に一礼をしていると、どこからか源十郎の声が聞こえてくる。
「付与が出来るようになったようだな。まずは一歩だ。これからさらに進むんだぞ」
「源十郎さん……ありがとうございます!」
源十郎に近づいて時宗に教わったことを伝えていると、教える才能があるみたいだなと何やら呟く声が聞こえた。
「時宗。お前は出雲に専門で魔法を教えながらここで鍛錬をするといい。魔法を教える才能があるみたいだからな」
「一回だけじゃないのかよ!」
どうやら今回だけ教えると思っていたようで、これから毎回教えるのは嫌なようだ。しかし源十郎に逆らえない時宗は、仕方なく教えますと苦虫を嚙み潰したような顔で了承をした。
「何かすみません……」
「お前が謝ることじゃないさ。あの爺さんの性格が悪いだけさ」
肩を落としている時宗と笑っている源十郎。二人の両極端な姿を見ていると、どう反応をすればいいのか分からなかった。
戸惑っていると、源十郎が訓練を始めようと話しかけてくる。
「もうですか!? 魔法を使って疲れてて……」
「そんなことを言っていたら、この紙は渡さないぞ?」
手に一枚の紙を持って、ヒラヒラと揺らしている源十郎。その手には来た時に渡した推薦人を書く紙を持っているように見える。
「これを返してほしくば訓練をするのだ。今のお前には時間がないからな」
確かに源十郎の言うとおりだ。
書類を提出したら後は試験を受けるのみであり、それもそれ程に時間がなくあっという間に来る。
「そうですよね。俺には時間がないから、出来ることは全てやらないといけないですよね」
「そうだ。言葉は悪いが、使える人は使ってお前自身の力とするんだ。でないと魔法騎士団の試験に合格はできないだろう」
合格はできない。
確かにその通りである。まだまだ弱いのに疲れててなど言えない。疲れててもやらないといけないのだ。
源十郎の言葉を聞いた周囲で見守っていたであろう門下生達が、慌てて訓練を再開する。周囲には出雲以外にも心配をしていた人達が集まっていた。
「出雲はこっちに来なさい」
手招きをされながら源十郎に呼ばれる。
何を言われるのか不安であるが、今は従うしかない。
「来ました……」
「何も怯えることはない。今の戦いを見ていたか?」
「見ていました」
「どう感じた?」
どう感じたと言われても分からないが、ただ凄いとしか思えなかった。
「凄かったです。木刀に魔法を付与させて戦ったり、既に魔力を纏わせて攻撃を防いだり……」
どれも今の出雲には出来ない技ばかりである。それを目の当たりにして、自身の未熟さを思い知っていた。
「凄かっただけか?」
「まだまだ未熟だと思いました。覚えることや訓練をすることが多いと感じました」
「それでいい。魔法騎士団の試験までにすることは多い。自分が未熟だと思い、増長をしなければ成長は続けられる」
増長。確かに道場破りに来た若い男性達は増長をしていたのであろう。
自分達が強いと勘違いをして、その力を振るっていたのだから。
「はい! これからもよろしくお願いします!」
意思を籠めて頭を下げる。
その姿を見た源十郎は笑顔で頷いているように出雲からは見えていた。
「さて、ゴタゴタがあったが、麗奈はどこにいるんだ?」
周囲を見渡す源十郎。
それに対して出雲はさっき見たんですけどと返答をすると、私が相手よと木刀を手にしている麗奈が剣術道場に入って来る姿が見えた。
「道場破りめ! 私が相手よ!」
震えながらも木刀を手にしている麗奈を見た源十郎は、お腹を抱えて爆笑をしてしまう。
「もう終わったよ麗奈。震えながらも来た根性は認めるが、それじゃ勝てないぞ」
「も、もう終わったの!? 私の決意は何だったの……」
その場にいた全員が爆笑をすると、麗奈は赤髪の男性に木刀で斬りかかった。
「な、何すんだよ! 危ないだろ!」
軽々と攻撃を避けると、木刀を麗奈から奪っていた。
華麗な動きは出雲にもできないので、足の運び方が綺麗だと感じる。
「斬りかかるなよ。震えた腕じゃ怪我をするぞ」
「うるさいわ! それに負けたのなら早く帰って!」
距離を取った麗奈は若い男性達に帰ってと叫ぶが、源十郎がこいつらは門下生になったと言う。
すると口を大きく開けて嘘でしょと言いながら床に座ってしまった。
「また問題がある門下生が……とりあえず諸々の書類を持って来るわね……」
「頭を抱えていたな。何か手伝った方がいいかな」
「出雲はこれから訓練だぞ。あ、書類を持って来たか?」
書類と言われて、通学鞄から推薦人を書く書類を取り出して源十郎に手渡した。
「これに書けばいいんだよな。後で渡すよ」
「はい! よろしくお願いします!」
「俺は書類を書いてくるから、そこの赤髪に武器に魔法を付与するやり方を教わるといい」
「わ、分かりました!」
その言葉を残して源十郎は奥にある住居スペースに移動をした。天明流の道場は訓練施設の奥に麗奈達の住む場所が隣接されている。
横長の二階建てとなっているその居住スペースには麗奈達天明流の関係者の部屋や家元を離れた門下生達の部屋も作られているのである。
「爺さんに言われたから教えるけど、普通なら教えないからな」
赤髪の男性が出雲の前に移動をする。
遠目からは分からなかったが、細いながらも筋肉質な体をしているのが間近で見るとよく分かる。
「お前は魔法は使えるのか?」
「魔法は……少しだけです……」
「少しだけ? それはどれくらいなんだ?」
どれくらいと聞かれても、どう答えていいか分からない。
出雲は赤髪の男性に見せるために右手の掌の上に小さな炎の球体を出現させた。
「お前は炎属性なのか。そいつは扱いが難しい属性だな」
数多の属性がある中で扱いが難しいとされている炎属性。
自身にも多少の熱さを感じさせ、扱いを間違えれば周囲に燃え移ってしまう。それほど炎属性は扱いが難しいので、上手く扱おうとする人が限りなく少ないのである。
「ちなみに俺の名前は東時宗だ。時宗と呼んでくれていいぞ」
「分かりました。時宗さん、よろしくお願いします」
「任せとけ。まずは木刀に魔力を流すんだ。その時に全力を出すんじゃなくて、微量な少ない魔力でな」
言われたままを実践しようと木刀に魔力を流すことにする。
微量な少ない魔力を意識して流すと、木刀が赤く染まって薄い炎を纏わせることに成功をした。
「こ、これって!? 時宗さん!?」
「集中をしろ! 魔力操作は難しいんだ!」
時宗の方を向いて言葉を発した瞬間、木刀に纏わせた炎が爆発をして出雲が後方に吹き飛んでしまった。
「おい! 大丈夫か!?」
地面に強く体を打ち付けて苦しんでいる出雲に、時宗が駆け寄って来る。
抱き起こされた出雲は、ありがとうございますと小さな声で痛みに耐えながら言葉を発した。
「ビギナーズラックってやつだな。出来たからといって安心をしたからだ。魔法でしかも炎属性だろ? 油断をしたらお前が焼死するぞ?」
焼死をする。
その言葉を聞いてゾッとしてしまう。まさか自身の属性で死ぬなんて考えたこともなかったからだ。魔法を扱うということは、それほどまでに難しいということを実感した瞬間であった。
「俺も最初はそんなもんだった。何度も恐れずにチャレンジをすれば、扱えるようになる。恐怖を乗り越えるんだ」
「恐怖を乗り越える……分かりました。やってみます!」
立ち上がって木刀に再度魔力を流す。
最初とは違い、意識を集中させて先ほどと同じように木刀に炎を纏わせることに成功をした。
「そのまま! そのまま集中して纏わせ続けろ!」
「はい!」
時宗に言われた通り、集中をして持続時間を延ばすことに専念をする。
一瞬でも油断をすると先ほどのように爆発をしてしまうと感じているので、そうならないように力を入れて集中をしていく。
「ぐうううぅ……このまま……このまま……」
魔力が拡散しないように留めていると、時宗がその調子だと応援をしてくれていた。
「そのままだ! その感覚だ!」
「はい!」
時宗さんに言われたことをやるんだ。そうすれば魔法をもっと上手く扱えるようになる。夕凪美桜に近づけるんだ! だから!
出雲は唸り声を上げながら、木刀に炎を纏わせて定着をさせることに成功をした。何度か振るっても拡散して爆発をすることもない。
「や、やった! やりました!」
「よくやった。それが魔力の付与と定着だ。それが魔法を用いて戦うことの基本となるから、忘れないようにな」
「はい! ありがとうございます!」
時宗に一礼をしていると、どこからか源十郎の声が聞こえてくる。
「付与が出来るようになったようだな。まずは一歩だ。これからさらに進むんだぞ」
「源十郎さん……ありがとうございます!」
源十郎に近づいて時宗に教わったことを伝えていると、教える才能があるみたいだなと何やら呟く声が聞こえた。
「時宗。お前は出雲に専門で魔法を教えながらここで鍛錬をするといい。魔法を教える才能があるみたいだからな」
「一回だけじゃないのかよ!」
どうやら今回だけ教えると思っていたようで、これから毎回教えるのは嫌なようだ。しかし源十郎に逆らえない時宗は、仕方なく教えますと苦虫を嚙み潰したような顔で了承をした。
「何かすみません……」
「お前が謝ることじゃないさ。あの爺さんの性格が悪いだけさ」
肩を落としている時宗と笑っている源十郎。二人の両極端な姿を見ていると、どう反応をすればいいのか分からなかった。
戸惑っていると、源十郎が訓練を始めようと話しかけてくる。
「もうですか!? 魔法を使って疲れてて……」
「そんなことを言っていたら、この紙は渡さないぞ?」
手に一枚の紙を持って、ヒラヒラと揺らしている源十郎。その手には来た時に渡した推薦人を書く紙を持っているように見える。
「これを返してほしくば訓練をするのだ。今のお前には時間がないからな」
確かに源十郎の言うとおりだ。
書類を提出したら後は試験を受けるのみであり、それもそれ程に時間がなくあっという間に来る。
「そうですよね。俺には時間がないから、出来ることは全てやらないといけないですよね」
「そうだ。言葉は悪いが、使える人は使ってお前自身の力とするんだ。でないと魔法騎士団の試験に合格はできないだろう」
合格はできない。
確かにその通りである。まだまだ弱いのに疲れててなど言えない。疲れててもやらないといけないのだ。
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