運び屋高校生、本業に捕まる

ヨモギ丸

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その日も夜遅く、お得意に銃を売買しに行く。そのためにエアガンを多量に仕入れていた。

まだエアガンのままだったが、時間を見ていなかった俺は直接約束の場所へ行った。今思えばそれが悪かった。

約束の場所に行くと男は焦った様子でビクビクと怯えながら俺に話しかける。カツラの髪が揺れる。そのくらい風が強い夜だった。


「は、早く。銃を」


「待ってくれこれはただのエアガンだ。時間がなくてすまない。5分位待ってくれれば実弾にできる。」


そう言うと男は青ざめたが、俺はそれを気にすることも無く願う、異能 時を読む者。俺に干渉する力をと。その瞬間あたりは夜中なのにも関わらず明るくなる。構築に時間はかかるものの効果がかかるまでは一瞬だ。暖かい太陽のような光に包まれた周辺は気持ちいいくらいに春だ。

その時だった。

異能、無 と腰に響く恐ろしい声が聞こえ俺は一瞬で察した。男がさきほどから青ざめたり、おどおどしていたのはこのせいだ。きっと脅されていたのだろう。だが、残念だ。お得意はもうこの世に居ない。俺も明日には死んでいるかもしれない。

俺の時を読む者は誰かに無効化された。


「動くな。」


俺の背後にはいつの間にかさっきの声の男が立っていた。

降参だ。最後に母さんに会いたかった


「お前、敏道の息子か?だが、敏道に娘はいなかった」


おれの親父を知っているだと…これは確定で極道だな。さよなら俺の命、父の所属する組桜の会の元締めが降りてきたみたいだ。元締め、赤龍組には異能を打ち消す能力を持つ組長がいると聞いたことがある。それがこの人か…


「そうだよ。カツラ取ってもいい?」


そう俺は言うとカツラを取り、男に目を合わせる。綺麗な赤色、太陽みたい。


そうして俺の意識は消えた
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