3 / 4
SS+続編
奏視点SS(その後の二人)
しおりを挟む
※両思いになってからの甘さを追加します!
という事で、奏視点のショートストーリーです。
□□
シーツの波をかき分けるように、隙間から出ていこうとする手を掴んだ。
「も…だめ、……しぬ……」
掠れた声が聞こえて、もがいて逃げようとする体を後ろから抱きしめた。
「涼介……どこへ行くんだ?」
「どこって…シャワーだよ」
「俺を置いて? 冷たいな…」
逃げようとする恋人を捕まえるなんて、今までの俺からしたら考えられない。
いつもコトが終わればさっさと相手を残して、ベッドから去るのは自分の方だったから。
再び熱くなったソコをお尻に擦り付けたら、声にならない声が上がった。
「か…なで、いい加減にしろ、おまっ…何回目だ」
「三回目か? それがどうした?」
「五回目だ! 俺をヤリ殺す気か!」
そういえばそれくらいイっていたのかくらいの感覚だった。涼介と始まれば、時間も回数なんて忘れて夢中になってしまう。
かつて淡白な人だと言われた自分はもうどこにも存在しない。
幼稚園時代に近所のお姉さんにフラれてから、恋心なんてものは過去に置いてきたつもりだった。
プライドが高い人間だというのは認める。
そうやって自分に虚勢をはっていなければ生きてこられなかった。
それがなんだ。
涼介に出会ったことで、すっかり牙をなくしたライオンになってしまった。
しかし、それが心地いいのだから仕方がない。本来の自分に戻ったみたいに息を吸うのも楽になった。
一緒に暮らしているが、お互い忙しいので毎日肌を合わせるわけにもいかない。
だからこうやって週末一緒にいられる時は、底を知らないように求めてしまう。
「だめか……? 涼介……」
耳元で囁くと、愛しい恋人はぶるりと体を震わせた。耳が弱いことは当然知っている。
面倒くさがりに見えて意外と頼られるのが好きで、甘い言葉でねだってみれば、結局許してくれることも。
これでは俺はライオンどころではなく、ただの体のデカイ猫だ。冷血で冷酷人間と社内で恐れられている俺が、こんなデカイ猫だと知られたらほぼ全員が倒れると予想できる。
そんなところを想像したらおかしくなって口元が緩んでしまった。
そんな日が来てもいいかもしれない。
「……あと、一回だけだ」
ほら、やっぱり許してくれた。
だから可愛くてたまらない。
すでに俺の形になっている涼介のナカに、またズルリと押し入ると、涼介はシーツを掴んで荒い息を吐いていた。
涼介の中はすでにトロトロに溶けているが、俺のモノをうねるように締め付けてくるので、もう挿れただけでイキそうになるのをいつも我慢するのが大変だ。
「ま…待って……、だめ……すぐイキそ……なんだ……」
涼介が自分と同じだと分かればそれだけで、込み上げてきてしまう。たまらなくなって腰を揺らしたら、涼介は切ない声を漏らした。
「あぁ…だめ…だって……」
「なんだ…入れただけでイくのか? 涼介は堪え性がないな」
「あ…ぁ……だっ…うぅ…んっあああ!」
自分のことは棚に置いて、俺は嬉しくて気持ち良くて、涼介のナカをぐりぐりと動かしたら、涼介は大きな声を上げて喘いだ。
涼介の声は腰にくる。掠れた声がまた色っぽくてたまらない。
もう待てないとゆるゆると腰を動かしたら、止まらなくて、欲望の突き動かすままに激しく打ちつけた。
「……ばかっ…強すぎ……やば…って……もう……」
「どこがいいんだ? 好きなところを…擦ってやる」
「……ぶ………」
「ん?」
「ぜん…ぶ、好き……かな…でが…擦るところ……全部……好き……」
涼介はトロンとした顔でシーツに顔を擦り付けていた。
もうだめだ。
何もかも可愛すぎて死ぬ。
「か…かなでもぉ…す…好きって…言ってくれよ」
俺に揺さぶられながら、涼介は俺を見つめてくる。
好きだ。
カレーにソースをかけるところも、蝶々結びができないところも、酒に弱くてすぐ陽気になるところも、甘えてきたくせに甘え返すと恥ずかしがるところも、寝ている時に鼻がヒクヒクするところも、歯磨きの時むせるところも、頭の先から爪先まで全部可愛くて……全部好きだと言ったら、引かれるかもしれない。
「好きだ」
だから全ての想いを集約してその一言に込めた。
「ああっ……!! 奏……っっ!!」
涼介が腰を震わせながら達した。シーツにぽたぽたと垂れる音がして、余韻に浸るように震えているところもまたたまらない。
「はぁはぁ…は……ご…ごめ……先にイっちゃ……た……」
「ああ、いいよ。可愛かった」
「あれ……奏は……?」
「俺もイった。涼介がイってぎゅうぎゅう締めてくるから」
「そ…そうか。俺…ごめん……夢中で……」
涼介がイク時にそっちに集中してしまうのは知っている。
どうやらバレなかったようだ。
涼介の好きなところを妄想していたら、先に達していたことは……。
涼介の前では少しでもカッコつけておきたい。デカイ猫にもプライドはある。
今度こそ二人でシャワーを浴びるためにベッドを下りた。
「ふふっ…」
バスルームの前で涼介が口に手を当てて笑い出した。
どうしたのかと眺めたらごめんごめんと言って、涼介は頬を赤くして幸せそうに笑った。
「奏、そこ、髪がハネて寝癖ができてる。そんなところも好きだと思っちゃうなんて、俺おかしいよな」
ズキューンと心臓を撃ち抜かれたみたいに、俺の全身は震えた。
「……お…おかしくない! 全然おかしくない!」
「な…なんだよ急に…ぐいぐいと……」
「よし、俺がどれだけ涼介の好きなところがあるか、風呂の中でじっくり教えてやろう」
「え…、それはまぁ…嬉しいけどさ……」
涼介の背中に手を当ててぐいぐいとバスルームに押し込んだ。
些細なことも好きだと言ってくれる涼介なら、きっと、俺の愛を受け止めてくれるだろう。嬉しくて笑いが溢れそうになるのを必死で我慢してバスルームのドアを閉めた。
□□□
※二人が一緒に住み始めてしばらく経ったくらいのお話。
この後、歯磨きの時むせる話辺りで、もうやめろと涼介にお湯をかけられることになる奏なのでした(笑)
お読みいただきありがとうございました。
という事で、奏視点のショートストーリーです。
□□
シーツの波をかき分けるように、隙間から出ていこうとする手を掴んだ。
「も…だめ、……しぬ……」
掠れた声が聞こえて、もがいて逃げようとする体を後ろから抱きしめた。
「涼介……どこへ行くんだ?」
「どこって…シャワーだよ」
「俺を置いて? 冷たいな…」
逃げようとする恋人を捕まえるなんて、今までの俺からしたら考えられない。
いつもコトが終わればさっさと相手を残して、ベッドから去るのは自分の方だったから。
再び熱くなったソコをお尻に擦り付けたら、声にならない声が上がった。
「か…なで、いい加減にしろ、おまっ…何回目だ」
「三回目か? それがどうした?」
「五回目だ! 俺をヤリ殺す気か!」
そういえばそれくらいイっていたのかくらいの感覚だった。涼介と始まれば、時間も回数なんて忘れて夢中になってしまう。
かつて淡白な人だと言われた自分はもうどこにも存在しない。
幼稚園時代に近所のお姉さんにフラれてから、恋心なんてものは過去に置いてきたつもりだった。
プライドが高い人間だというのは認める。
そうやって自分に虚勢をはっていなければ生きてこられなかった。
それがなんだ。
涼介に出会ったことで、すっかり牙をなくしたライオンになってしまった。
しかし、それが心地いいのだから仕方がない。本来の自分に戻ったみたいに息を吸うのも楽になった。
一緒に暮らしているが、お互い忙しいので毎日肌を合わせるわけにもいかない。
だからこうやって週末一緒にいられる時は、底を知らないように求めてしまう。
「だめか……? 涼介……」
耳元で囁くと、愛しい恋人はぶるりと体を震わせた。耳が弱いことは当然知っている。
面倒くさがりに見えて意外と頼られるのが好きで、甘い言葉でねだってみれば、結局許してくれることも。
これでは俺はライオンどころではなく、ただの体のデカイ猫だ。冷血で冷酷人間と社内で恐れられている俺が、こんなデカイ猫だと知られたらほぼ全員が倒れると予想できる。
そんなところを想像したらおかしくなって口元が緩んでしまった。
そんな日が来てもいいかもしれない。
「……あと、一回だけだ」
ほら、やっぱり許してくれた。
だから可愛くてたまらない。
すでに俺の形になっている涼介のナカに、またズルリと押し入ると、涼介はシーツを掴んで荒い息を吐いていた。
涼介の中はすでにトロトロに溶けているが、俺のモノをうねるように締め付けてくるので、もう挿れただけでイキそうになるのをいつも我慢するのが大変だ。
「ま…待って……、だめ……すぐイキそ……なんだ……」
涼介が自分と同じだと分かればそれだけで、込み上げてきてしまう。たまらなくなって腰を揺らしたら、涼介は切ない声を漏らした。
「あぁ…だめ…だって……」
「なんだ…入れただけでイくのか? 涼介は堪え性がないな」
「あ…ぁ……だっ…うぅ…んっあああ!」
自分のことは棚に置いて、俺は嬉しくて気持ち良くて、涼介のナカをぐりぐりと動かしたら、涼介は大きな声を上げて喘いだ。
涼介の声は腰にくる。掠れた声がまた色っぽくてたまらない。
もう待てないとゆるゆると腰を動かしたら、止まらなくて、欲望の突き動かすままに激しく打ちつけた。
「……ばかっ…強すぎ……やば…って……もう……」
「どこがいいんだ? 好きなところを…擦ってやる」
「……ぶ………」
「ん?」
「ぜん…ぶ、好き……かな…でが…擦るところ……全部……好き……」
涼介はトロンとした顔でシーツに顔を擦り付けていた。
もうだめだ。
何もかも可愛すぎて死ぬ。
「か…かなでもぉ…す…好きって…言ってくれよ」
俺に揺さぶられながら、涼介は俺を見つめてくる。
好きだ。
カレーにソースをかけるところも、蝶々結びができないところも、酒に弱くてすぐ陽気になるところも、甘えてきたくせに甘え返すと恥ずかしがるところも、寝ている時に鼻がヒクヒクするところも、歯磨きの時むせるところも、頭の先から爪先まで全部可愛くて……全部好きだと言ったら、引かれるかもしれない。
「好きだ」
だから全ての想いを集約してその一言に込めた。
「ああっ……!! 奏……っっ!!」
涼介が腰を震わせながら達した。シーツにぽたぽたと垂れる音がして、余韻に浸るように震えているところもまたたまらない。
「はぁはぁ…は……ご…ごめ……先にイっちゃ……た……」
「ああ、いいよ。可愛かった」
「あれ……奏は……?」
「俺もイった。涼介がイってぎゅうぎゅう締めてくるから」
「そ…そうか。俺…ごめん……夢中で……」
涼介がイク時にそっちに集中してしまうのは知っている。
どうやらバレなかったようだ。
涼介の好きなところを妄想していたら、先に達していたことは……。
涼介の前では少しでもカッコつけておきたい。デカイ猫にもプライドはある。
今度こそ二人でシャワーを浴びるためにベッドを下りた。
「ふふっ…」
バスルームの前で涼介が口に手を当てて笑い出した。
どうしたのかと眺めたらごめんごめんと言って、涼介は頬を赤くして幸せそうに笑った。
「奏、そこ、髪がハネて寝癖ができてる。そんなところも好きだと思っちゃうなんて、俺おかしいよな」
ズキューンと心臓を撃ち抜かれたみたいに、俺の全身は震えた。
「……お…おかしくない! 全然おかしくない!」
「な…なんだよ急に…ぐいぐいと……」
「よし、俺がどれだけ涼介の好きなところがあるか、風呂の中でじっくり教えてやろう」
「え…、それはまぁ…嬉しいけどさ……」
涼介の背中に手を当ててぐいぐいとバスルームに押し込んだ。
些細なことも好きだと言ってくれる涼介なら、きっと、俺の愛を受け止めてくれるだろう。嬉しくて笑いが溢れそうになるのを必死で我慢してバスルームのドアを閉めた。
□□□
※二人が一緒に住み始めてしばらく経ったくらいのお話。
この後、歯磨きの時むせる話辺りで、もうやめろと涼介にお湯をかけられることになる奏なのでした(笑)
お読みいただきありがとうございました。
34
あなたにおすすめの小説
お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)
親友が虎視眈々と僕を囲い込む準備をしていた
こたま
BL
西井朔空(さく)は24歳。IT企業で社会人生活を送っていた。朔空には、高校時代の親友で今も交流のある鹿島絢斗(あやと)がいる。大学時代に起業して財を成したイケメンである。賃貸マンションの配管故障のため部屋が水浸しになり使えなくなった日、絢斗に助けを求めると…美形×平凡と思っている美人の社会人ハッピーエンドBLです。
冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。
丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。
イケメン青年×オッサン。
リクエストをくださった棗様に捧げます!
【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。
楽しいリクエストをありがとうございました!
※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。
嫌いなアイツと一緒に○○しないと出れない部屋に閉じ込められたのだが?!
海野(サブ)
BL
騎士の【ライアン】は指名手配されていた男が作り出した魔術にで作り出した○○しないと出れない部屋に自分が嫌っている【シリウス】と一緒に閉じ込められた。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる