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診断編
第四の奇跡 ~臨時休診~
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10月19日 水曜日
帰宅した私はあわてて、猫のお腹に水がたまる病気について調べました。
ガン、心臓病、猫伝染性腹膜炎(FIP) などなど。
調べれば調べるほど、どれもこれも難病です。
たくさん、可能性があるけど、なんだか、どれだとしても助からないのでは…?
え、むしろ、この病気なら助かる! っていうのあるの…!?
助かる病気かどうかの検査を優先しないと…
待て、猫伝染性腹膜炎、猫『伝染性』腹膜炎!?
ぶっちと婿にうつるやつ!?
ええと、優先順位は伝染病かどうかが1番で、
治る病気かどうかが2番かな!?
疑わしいのは子猫がかかりやすいFIPと、スコがかかりやすい心臓病。
腹水検査でタンパク質が多かったら心臓病は違う、タンパク質が少なかったらFIPは違う。
しまった、昨日、腹水検査をお願いするんだった…!
と、すごく後悔しましたが、なんと、お願いしなくて大正解。
最寄りの動物病院は19日と20日が定休で、21日と22日が先生の娘さんの結婚式で臨時休診、4連休だったのです。
お願いしていたら、検査結果を待っている間に月ちゃんが虹の橋を渡ってしまうところでした💦
婿が来る前に急がないと…!
車さえあればすぐのところに、大きくて評判のよい年中無休の動物病院があるのですが。
私は車を持っていない…。
自転車では片道1時間。雨に降られたら困る…。
電車とバスを利用すると、もっとかかる…。
往診はどうだろう?
ひとまず、パパっと腹水を抜いてもらって検査に出してもらうだけだもん。
往診でもいけるよね?
動物病院に電話してみました。
腹水を抜くとかパパっとできる簡単なことじゃないので、往診では無理と言われました。
はうあ、最寄りの動物病院の先生は名医さん…!
うーん、じゃあ、電車で行ける動物病院…
でも、電車で行くとなると、5時間待ちとかだと8時間近くの外出になるんだよね。
月ちゃんの負担になりそうだなぁ。
連日の病院じゃ可哀相だし、今日は休ませて、明日にしよう! ← あまりよくない判断
ペットショップにも電話してみました。
名先生に、買ったばかりのペットなら、ペットショップによっては提携の動物病院での治療がタダだったりするかもしれないと言われまして。
私が買ったとこ、そういうのなかった気がしたけど…。
死んじゃったら新しいコをもらえる生体保証はあったけど、加入しなくてよかった。
月ちゃんを見殺しにして、新しい子猫をもらうことにするなんて選択肢を取るかどうか、迷いたくないもの。
その選択肢があったら、迷ったに決まってる。
FIPの治療費は月ちゃんのお値段より遥かに高く、治療費を出せば助かるという保証もないんだもの。
子猫のもらい手がつきやすいように、ペットショップで人気の猫種の、さらに可愛い子を厳選したのに、FIPは完治じゃなく寛解。
FIPの母猫から生まれた子猫なんて、もらい手がつかないかもしれない。
その前に、婿にうつるかもしれない。
そんなことをぐるぐる考えて、迷ってしまったに決まってる。
私が月ちゃんを買ったペットショップはやっぱり、死んじゃった場合と先天性疾患の補償だけでした。
FIPの治療費なんて、保険からすら出ないわけで。
(治療薬が未承認かつ治療法が確立していないので対象外)
脱線しましたが、お腹に水がたまる病気について、いろいろと調べた私の結論は。
(1)伝染病かどうかの検査を最優先にする。
(2)治る病気かどうかの検査を次にする。
(3)お腹がパンパンで苦しそうなのでひとまず利尿剤をもらう。 ← 間違い
(4)月ちゃん死んじゃう可能性が高そうだから、もう、「お外はおとなになってから」なんて言っていられない。ハーネスつけてお散歩させてあげよう。
お日様のぽかぽかや渡る風の心地好さを知らないまんま死んじゃうなんて、あんまりだから(´;ω;`)
**―――――**
第四の奇跡
**―――――**
月ちゃんが助かるためには、『お腹に水がたまっている』という第三の奇跡の成果を持って、別の(外部の検査機関からの結果を待つことなく、おそらくFIPと診断できる)病院を受診する必要がありました。
そんなことは何にも知らない飼い主、臨時休診がなければ、名先生に(外部の検査機関での)腹水検査を頼んで、結果を待っている間にタイムリミットを迎えてしまうはずでした。
治療開始のタイムリミットまで、残3日。
帰宅した私はあわてて、猫のお腹に水がたまる病気について調べました。
ガン、心臓病、猫伝染性腹膜炎(FIP) などなど。
調べれば調べるほど、どれもこれも難病です。
たくさん、可能性があるけど、なんだか、どれだとしても助からないのでは…?
え、むしろ、この病気なら助かる! っていうのあるの…!?
助かる病気かどうかの検査を優先しないと…
待て、猫伝染性腹膜炎、猫『伝染性』腹膜炎!?
ぶっちと婿にうつるやつ!?
ええと、優先順位は伝染病かどうかが1番で、
治る病気かどうかが2番かな!?
疑わしいのは子猫がかかりやすいFIPと、スコがかかりやすい心臓病。
腹水検査でタンパク質が多かったら心臓病は違う、タンパク質が少なかったらFIPは違う。
しまった、昨日、腹水検査をお願いするんだった…!
と、すごく後悔しましたが、なんと、お願いしなくて大正解。
最寄りの動物病院は19日と20日が定休で、21日と22日が先生の娘さんの結婚式で臨時休診、4連休だったのです。
お願いしていたら、検査結果を待っている間に月ちゃんが虹の橋を渡ってしまうところでした💦
婿が来る前に急がないと…!
車さえあればすぐのところに、大きくて評判のよい年中無休の動物病院があるのですが。
私は車を持っていない…。
自転車では片道1時間。雨に降られたら困る…。
電車とバスを利用すると、もっとかかる…。
往診はどうだろう?
ひとまず、パパっと腹水を抜いてもらって検査に出してもらうだけだもん。
往診でもいけるよね?
動物病院に電話してみました。
腹水を抜くとかパパっとできる簡単なことじゃないので、往診では無理と言われました。
はうあ、最寄りの動物病院の先生は名医さん…!
うーん、じゃあ、電車で行ける動物病院…
でも、電車で行くとなると、5時間待ちとかだと8時間近くの外出になるんだよね。
月ちゃんの負担になりそうだなぁ。
連日の病院じゃ可哀相だし、今日は休ませて、明日にしよう! ← あまりよくない判断
ペットショップにも電話してみました。
名先生に、買ったばかりのペットなら、ペットショップによっては提携の動物病院での治療がタダだったりするかもしれないと言われまして。
私が買ったとこ、そういうのなかった気がしたけど…。
死んじゃったら新しいコをもらえる生体保証はあったけど、加入しなくてよかった。
月ちゃんを見殺しにして、新しい子猫をもらうことにするなんて選択肢を取るかどうか、迷いたくないもの。
その選択肢があったら、迷ったに決まってる。
FIPの治療費は月ちゃんのお値段より遥かに高く、治療費を出せば助かるという保証もないんだもの。
子猫のもらい手がつきやすいように、ペットショップで人気の猫種の、さらに可愛い子を厳選したのに、FIPは完治じゃなく寛解。
FIPの母猫から生まれた子猫なんて、もらい手がつかないかもしれない。
その前に、婿にうつるかもしれない。
そんなことをぐるぐる考えて、迷ってしまったに決まってる。
私が月ちゃんを買ったペットショップはやっぱり、死んじゃった場合と先天性疾患の補償だけでした。
FIPの治療費なんて、保険からすら出ないわけで。
(治療薬が未承認かつ治療法が確立していないので対象外)
脱線しましたが、お腹に水がたまる病気について、いろいろと調べた私の結論は。
(1)伝染病かどうかの検査を最優先にする。
(2)治る病気かどうかの検査を次にする。
(3)お腹がパンパンで苦しそうなのでひとまず利尿剤をもらう。 ← 間違い
(4)月ちゃん死んじゃう可能性が高そうだから、もう、「お外はおとなになってから」なんて言っていられない。ハーネスつけてお散歩させてあげよう。
お日様のぽかぽかや渡る風の心地好さを知らないまんま死んじゃうなんて、あんまりだから(´;ω;`)
**―――――**
第四の奇跡
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月ちゃんが助かるためには、『お腹に水がたまっている』という第三の奇跡の成果を持って、別の(外部の検査機関からの結果を待つことなく、おそらくFIPと診断できる)病院を受診する必要がありました。
そんなことは何にも知らない飼い主、臨時休診がなければ、名先生に(外部の検査機関での)腹水検査を頼んで、結果を待っている間にタイムリミットを迎えてしまうはずでした。
治療開始のタイムリミットまで、残3日。
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