男女比が偏った世界で生きたいように生きるだけ

aporof

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「田仲修くん、お主は先刻息を引き取ったのじゃ」
目の前の爺さんがそう告げる

俺が死んだということはすんなりと受け入れることができた
確か、道路の真ん中で座り込む野良犬を助けようとしていたところ、乗用車に轢かれたのだ

「僕は死んだのですね。これからどうなるのでしょうか」

「うむ、今回お主が死んだのはこちらの部下の不手際によるものじゃ。まずはお詫びしたい。
すまなかった。部下はお主の前に顕現する力を持たぬため直接詫びを入れさせることは叶わぬが、こちらで処分を下すのでそれで許していただきたい」

「昼間の直線道路で轢かれるなんて珍しいとは思いましたが、神様の力が関係したいたのですね。分かりました、謝罪を受け入れます。部下の方の処分もそちらにお任せします」

「助かる。では今後お主への対応なのじゃが、普通人が死ねば魂の浄化を行った後、ランダムな生物に転生させるのじゃが、お詫びとして魂の浄化を行わずに人間への転生を確約しようかと考えておる」

「また人間になれるのは安心です。魂の浄化を行わなければどういうメリットがあるのでしょうか?」

「魂の浄化はカオス値をリセットして、前世の行いによって幸運値を再設定するのじゃ、その際記憶の削除も行われる。今回、浄化は行わぬがお主のカオス値は±0であるし、幸運値には色を付けて再設定を行っておく、記憶は保持したまま転生することとなるのじゃ」

「とても魅力的なお話です。転生するのはどのような世界でしょうか?現世に赤ん坊として転生されるのでしょうか?」

「わしはいくつかの世界を管理しておるから、その中から選んでほしい。まったく異なる世界もあるし、少しずつ常識や設定の異なる世界もある。リストを用意するので選んどくれ」

この後、俺は神様にリストをもとに世界の説明を聞きある世界を選択した
26歳という若さで死んだが、俺は特に前世に心残りとかはない
リストには前世の世界もあったが、俺は少し変わった世界を選択した

「転生する世界も決まったことじゃが、お主には神であるわしの加護といくつかのスキルを付与しよう。不手際を寛大に許してくれたお詫びじゃ。どんなスキルが欲しいか、この世界でどんな生き方をしたいかを教えてくれ」

前世では後悔しながら生きていたから、それを踏まえて生き方を考えた
俺が神様に用意してもらったスキルは3つだ

「育成プログラム」・・・自身と触れた相手のステータスを可視化する。ミッション達成により各種ボーナスや経験値を取得できる。自分以外のステータス操作は、相手との親密度によって解放される
「異空間収納」・・・生物以外のすべてを収納することができる異空間を作り出す。空間内で時間が経過するかどうかは任意に個別指定することができる。容量・重量は無制限。
「好感度上昇」・・・任意で相手の好感度を上げやすくすることができる。直接触れたり、長時間の会話をしたりすることで上昇値が大きくなる。

「お主の行く世界ならこれだけのスキルがあれば何にでもなれるじゃろうな。ちなみにワシの加護には健康体を維持するという効果があるのじゃ。どんな病気にもかからんから安心せい。お主のこれからに幸あらんことを祈っておる」

「ありがとうございました。」

神様にお礼を告げたとたん、体がまばゆく光り意識が飛んだ

主人公が消えた神界で神が独り言ちる
「惜しいのう。前世であと3年すれば人徳が最高値となり神界へと斡旋することができたのにのう。まあ彼が選んだ世界ならさらに徳を積んで中級天使まで飛び級できるやもしれんし、それもまた楽しみじゃ。ふぉふぉふぉ」
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