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第一章 入学と第二王子
学園生活1日目(1)
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次の日、マリアは朝食を済ませると昨日学園長に言われた教室に向かっていた。
まだ朝早い時間だということもあり、他に人影はない。
「ここでいいのかな?」
「ああ」
「っ!?」
半分独り言だったにも関わらず後ろから返事が返ってきてマリアは驚いた。
振り向くと見覚えのある青年が立っていた。
「えっと、確か同じ新入生の……」
「アルフォード・エルダーだ。よろしく頼む」
そう言って手を差し出してきたので
「マリアです。よろしくお願いします」
握手をしながら自己紹介をした。
この1年である程度敬語も覚えたのだ。
「驚いたな。その幼さでそこまでしっかりしているとは……」
「そんなことないですよ。……私も少し驚きました。正直貴族って上から見下している印象があったので……」
「……そういった貴族が多いのは確かだな。僕はそういうのは好きじゃないんだが」
「? でも確かあの場にもいましたよね?」
「僕は魔力が見える魔眼持ちでね。それを知っているほかの貴族たちに無理矢理連れて行かれたんだ」
「どうしてです?」
「怒らないで聞いてくれ。あいつらは僕にあなたの師匠──ローザと言ったっけ──が魔術を使っていないか確認しろと言ってきたんだ。……もし使っていたらそれを理由に制裁を降すためにね。あっ、勿論僕も初級の身体強化魔術とかわかり辛い魔術だけだったら見逃すつもりだったよ」
途中からマリアの雰囲気が剣呑になってきたことに気づいたアルフォードが慌てて付け足した。
「……それをわざわざ私に言ってきた理由は何ですか?」
口調こそ丁寧だがその理由如何によっては容赦しない、そう暗に告げた。
「僕はこの国の貴族が好きじゃない。はっきり言って嫌いと言っても良いぐらいだ」
「? 何が言いたいんです?」
「僕とこの国の貴族の在り方を変えないか?」
マリアは少し悩んだ。
「……私にその言葉を信じる材料がありません。あなたのそれにメリットがわかりません」
マリアはそこで一拍置いた。
「あなたのメリットは一体何ですか?」
「この国の貴族が嫌いってだけじゃ説得力がないと言うんだね?」
「はい」
「う~ん、困ったな。本当にそれだけしか理由がないんだけど……」
アルフォードは悩み始めた。
実のところマリアはアルフォードの言葉を信じても良いと考えていた。昨日は学園長が貴族と一緒よりも一人の方が気が楽だろうと学校案内も先生と一対一でアルフォードのことはよくわからないが、昨日と今日の短い触れ合いだけで十分に信用に足ると思えたのだ。それに何よりもローザがアルフォードは信用できると言ったことが大きい。
「そうだ! 制約をしても良い」
制約を結ぶともし片方がそれを破るともう一方が予め決めていた罰を受けることになる。そしてそれは死すらも可能だ。
「わかりました。信用しましょう」
マリアが頷くとアルフォードは胸を撫で下ろした。
「じゃあ早速誓約書の準備をする「いいです」……えっ?」
「あなたが信用できる人だというのはわかりましたから」
「そうか。……あっ僕のことはアルと呼んでくれ。マリアと呼んでもいいかな?」
「はい」
「敬語も他人行儀だな。タメ口で良いよ」
「えっ、でも……」
マリアはちょっと悩んだ。
「じゃあ他に人がいる時は敬語で呼び方もアルフォード様、それ以外の時はタメ口で呼び方もアルで良い?」
「まあ、人目もあるしそれで良いか。よろしくね、マリア」
「うん!」
まだ朝早い時間だということもあり、他に人影はない。
「ここでいいのかな?」
「ああ」
「っ!?」
半分独り言だったにも関わらず後ろから返事が返ってきてマリアは驚いた。
振り向くと見覚えのある青年が立っていた。
「えっと、確か同じ新入生の……」
「アルフォード・エルダーだ。よろしく頼む」
そう言って手を差し出してきたので
「マリアです。よろしくお願いします」
握手をしながら自己紹介をした。
この1年である程度敬語も覚えたのだ。
「驚いたな。その幼さでそこまでしっかりしているとは……」
「そんなことないですよ。……私も少し驚きました。正直貴族って上から見下している印象があったので……」
「……そういった貴族が多いのは確かだな。僕はそういうのは好きじゃないんだが」
「? でも確かあの場にもいましたよね?」
「僕は魔力が見える魔眼持ちでね。それを知っているほかの貴族たちに無理矢理連れて行かれたんだ」
「どうしてです?」
「怒らないで聞いてくれ。あいつらは僕にあなたの師匠──ローザと言ったっけ──が魔術を使っていないか確認しろと言ってきたんだ。……もし使っていたらそれを理由に制裁を降すためにね。あっ、勿論僕も初級の身体強化魔術とかわかり辛い魔術だけだったら見逃すつもりだったよ」
途中からマリアの雰囲気が剣呑になってきたことに気づいたアルフォードが慌てて付け足した。
「……それをわざわざ私に言ってきた理由は何ですか?」
口調こそ丁寧だがその理由如何によっては容赦しない、そう暗に告げた。
「僕はこの国の貴族が好きじゃない。はっきり言って嫌いと言っても良いぐらいだ」
「? 何が言いたいんです?」
「僕とこの国の貴族の在り方を変えないか?」
マリアは少し悩んだ。
「……私にその言葉を信じる材料がありません。あなたのそれにメリットがわかりません」
マリアはそこで一拍置いた。
「あなたのメリットは一体何ですか?」
「この国の貴族が嫌いってだけじゃ説得力がないと言うんだね?」
「はい」
「う~ん、困ったな。本当にそれだけしか理由がないんだけど……」
アルフォードは悩み始めた。
実のところマリアはアルフォードの言葉を信じても良いと考えていた。昨日は学園長が貴族と一緒よりも一人の方が気が楽だろうと学校案内も先生と一対一でアルフォードのことはよくわからないが、昨日と今日の短い触れ合いだけで十分に信用に足ると思えたのだ。それに何よりもローザがアルフォードは信用できると言ったことが大きい。
「そうだ! 制約をしても良い」
制約を結ぶともし片方がそれを破るともう一方が予め決めていた罰を受けることになる。そしてそれは死すらも可能だ。
「わかりました。信用しましょう」
マリアが頷くとアルフォードは胸を撫で下ろした。
「じゃあ早速誓約書の準備をする「いいです」……えっ?」
「あなたが信用できる人だというのはわかりましたから」
「そうか。……あっ僕のことはアルと呼んでくれ。マリアと呼んでもいいかな?」
「はい」
「敬語も他人行儀だな。タメ口で良いよ」
「えっ、でも……」
マリアはちょっと悩んだ。
「じゃあ他に人がいる時は敬語で呼び方もアルフォード様、それ以外の時はタメ口で呼び方もアルで良い?」
「まあ、人目もあるしそれで良いか。よろしくね、マリア」
「うん!」
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