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第三章 魔術の授業
公爵家令嬢(2)
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決闘。この学園には決闘という制度がある。教師の立会いのもと行われ、勝者は敗者になんでも1つ言うことを聞かせられる。ルールは至ってシンプル。相手を気絶させるか、降参させること。武器や魔術の使用は自由。特殊な魔道具を使用するのでダメージは精神的苦痛に変換され、死ぬことはない。ただし、行うには両者の同意が必要。
「決闘、ですか?」
「そうですわ」
フェリシーマリアを痛めつけるつもりでいた。
死ぬことはないと言っても極稀に廃人になってしまう者もいる。エリザベートは必死でマリアを止めようとした。
「辞めた方がいいと思うよ」
エリザベートも公爵家令嬢という上級貴族の前でそこまで強く言えなかった。
(うわ~。プライドが高そうだとは思ったけど自分の思い通りにならなかったら今度は決闘って、ここまでやりたい放題だとは思わなかったわ。断るとめんどくさそ~。かと言ってやって私が勝っても面倒なことになりそうだしなぁ。……どうしようこれ。負けるのは論外だし……)
エリザベートの言葉は結論から言えばマリアの耳に届いていなかった。マリアは如何にして後腐れなく決闘を回避できるか、そのことに必死に頭を働かせていた。
(そうだ!この人が私の思った通りの人なら……)
時間にして数秒だろうか。マリアの頭に1つの案が浮かんだ。
「それを受けて私に何のメリットがあるんですか?どう考えてもあなたに有利なだけじゃないですか。受ける理由がありません」
見た目には普通だが内心では冷や汗ものだった。
「メリット、ですの?」
「はい」
マリアはハラハラしながら次の言葉を待った。横ではエリザベートが青い顔をして、今にも気を失いそうだ。
「何を言っていますの?平民なら貴族たるこの私の言うことを聞いて当然でしょう?先ほども本当は打ち首にして差し上げてもよろしかったんですのよ。むしろ感謝して欲しいですわ」
尊大な物言いでそう宣った。マリアの予想通りに。
「そちらこそ何を仰っているんですか?聞いて当然?そんな決まりはありました?」
マリアはそう尋ね返した。
「なかった筈じゃがなぁ。一体いつの間にそんな決まり事が出来たのか教えてくれるかのぅ、フェリシーくん」
「が、学園長!」
マリアの質問に答えたのはフェリシーの後ろまでやって来ていた学園長だった。
いる筈のない学園長の姿にフェリシーは真っ青になった。
「答えてもらえないかのぅ?」
いつまでも答える気配のないフェリシーに学園長は再度尋ねた。
「そ、それは……」
フェリシーは口ごもるだけで答えなかった。
「そう言えば、なぜこの話になったのじゃ?」
学園長は諦めて話を変えた。
「それはその平民が私の部下にして差し上げると言ったのに断ったからですわ」
話が変わった瞬間にこれ幸いと自分に都合の良い話を押し通そうとした。
「そうなのか?」
学園長が訊いたのは周りで様子を伺っていた言わば第三者だった。
「はい、ですがその説明では少し足りません。最初はそうだったのですが最終的には家来と言っていました」
訊かれた生徒ははきはきと答えた。
「同じ学園の生徒を家来じゃと?」
学園長の聞き返しに食堂にいたフェリシー以外の全員がコクコクと頷いた。
「が、学園長。これは皆が私を嵌めようとしているのですわ」
フェリシーはこの期に及んでもなお言い逃れようとした。
「見苦しいぞ。処分は追って知らせる。自室で大人しくしているように」
学園長はそれだけ言うと去っていった。
「決闘、ですか?」
「そうですわ」
フェリシーマリアを痛めつけるつもりでいた。
死ぬことはないと言っても極稀に廃人になってしまう者もいる。エリザベートは必死でマリアを止めようとした。
「辞めた方がいいと思うよ」
エリザベートも公爵家令嬢という上級貴族の前でそこまで強く言えなかった。
(うわ~。プライドが高そうだとは思ったけど自分の思い通りにならなかったら今度は決闘って、ここまでやりたい放題だとは思わなかったわ。断るとめんどくさそ~。かと言ってやって私が勝っても面倒なことになりそうだしなぁ。……どうしようこれ。負けるのは論外だし……)
エリザベートの言葉は結論から言えばマリアの耳に届いていなかった。マリアは如何にして後腐れなく決闘を回避できるか、そのことに必死に頭を働かせていた。
(そうだ!この人が私の思った通りの人なら……)
時間にして数秒だろうか。マリアの頭に1つの案が浮かんだ。
「それを受けて私に何のメリットがあるんですか?どう考えてもあなたに有利なだけじゃないですか。受ける理由がありません」
見た目には普通だが内心では冷や汗ものだった。
「メリット、ですの?」
「はい」
マリアはハラハラしながら次の言葉を待った。横ではエリザベートが青い顔をして、今にも気を失いそうだ。
「何を言っていますの?平民なら貴族たるこの私の言うことを聞いて当然でしょう?先ほども本当は打ち首にして差し上げてもよろしかったんですのよ。むしろ感謝して欲しいですわ」
尊大な物言いでそう宣った。マリアの予想通りに。
「そちらこそ何を仰っているんですか?聞いて当然?そんな決まりはありました?」
マリアはそう尋ね返した。
「なかった筈じゃがなぁ。一体いつの間にそんな決まり事が出来たのか教えてくれるかのぅ、フェリシーくん」
「が、学園長!」
マリアの質問に答えたのはフェリシーの後ろまでやって来ていた学園長だった。
いる筈のない学園長の姿にフェリシーは真っ青になった。
「答えてもらえないかのぅ?」
いつまでも答える気配のないフェリシーに学園長は再度尋ねた。
「そ、それは……」
フェリシーは口ごもるだけで答えなかった。
「そう言えば、なぜこの話になったのじゃ?」
学園長は諦めて話を変えた。
「それはその平民が私の部下にして差し上げると言ったのに断ったからですわ」
話が変わった瞬間にこれ幸いと自分に都合の良い話を押し通そうとした。
「そうなのか?」
学園長が訊いたのは周りで様子を伺っていた言わば第三者だった。
「はい、ですがその説明では少し足りません。最初はそうだったのですが最終的には家来と言っていました」
訊かれた生徒ははきはきと答えた。
「同じ学園の生徒を家来じゃと?」
学園長の聞き返しに食堂にいたフェリシー以外の全員がコクコクと頷いた。
「が、学園長。これは皆が私を嵌めようとしているのですわ」
フェリシーはこの期に及んでもなお言い逃れようとした。
「見苦しいぞ。処分は追って知らせる。自室で大人しくしているように」
学園長はそれだけ言うと去っていった。
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