こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第三章 魔術の授業

話(2)

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「私はマリアと今の授業の内容を可能な範囲で変えて良いと約束したのじゃ。その時マリアはこんな授業が良いと提案してきた。そして私は問題がないと判断して許可を出した。マリア、もう1回話してもらえるかのぅ?」

 皆の視線がマリアに集中した。

「大丈夫です。……私のお願いは魔術の実践の授業を今の自習型式から実戦形式に変えてもらいたいんです」
「それは具体的に言うと?」
「冒険者ギルドに登録して実際に依頼を受けてみるとかどうでしょうか。登録に制限はありませんし。それに知り合いの冒険者の方からこの国の冒険者には魔術師は驚くほど少ないと聞きました。それから私がこの学園に入学してから感じたことなんですが、貴族の方の中には権力を笠に着て威張り散らしている方もいます。……丁度この間のフェリシーのように。冒険者は実力社会と聞きました。自分の実力を知れば少しは大人しくなると思います。勿論不正がないようにギルド長にいは話を通さないといけませんが。……どうでしょう?」

 マリアは心配そうに4人の顔色を伺った。

「面白そうじゃないか!」

 一番最初に反応したのはパトリオットだった。目を輝かせている。

「僕も一部の生徒の行動は目に余ると思っていたんだ。それに授業のやり方も生温いとね」

 パトリオットは全面的に賛成のようだ。

「私もその意見には賛成です」

 アベルも賛成した。

「ただ、その計画には穴があると思います。ギルド長に事前に話を通すことで不正を防ぐのは良いと思いますが、ギルド内で生徒が問題を起こしたらどうするんです? それこそさっき危惧していたように権力を乱用されたら冒険者はおろかギルド職員には止められませんよ」

 アベルは問題点を指摘した。

「そうならないために私たちがいる、そういうことかしら学園長?」
「その通りじゃ」

 カーラがアベルの危惧を自分たちがお目付け役でいることで阻止できると言った。

「それなら私も賛成だわ。今までの授業に比べたら気にかける事柄も減るもの。問題を起こしそうなやつは大体わかっているしね」

 カーラも賛成の意を表した。

「お主はどうじゃ、オーレリー」

 学園長が一言も発言しないオーレリーに意思を確認した。

「皆さんが賛成なさるなら私も賛成です」

 これで全員の意思の確認が取れた。

「それでは全員が賛成ということで細かいところを詰めていくぞ」

 その後、数時間かけて細かな計画が立てられ、実際に授業に導入するのは来週からとなった。なお、だいぶ遅くなってしまったためマリアは途中で退席し、寝る前に決定事項をオーレリーから聞いた。
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