こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第四章 護衛依頼

十六日目(2) 宿探し

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 一回りしたところで、今夜の宿を探すことにした。

「偶には自分たちで探すのも良いものね」

 エリザベートが独り言ちた。

「そういえば、門でおすすめの宿を訊くだけで、自力で探したことなかったね」
「言われてみればその通りだな」

 宿屋が並んでいる一角に来ると、エリザベートが急に立ち止まった。

「ねぇ、マリア」
「?なぁに?」
「普通宿ってどうやって選ぶの?」

 それを聞いた瞬間、マリアは固まった。

「えっ?わかってなかったの?」

 そう言った直後にすぐに理由が頭をよぎった。

(あっ、エリザが探すことなんて、普通ないか)

「あっ、でも初めて来る街なら、冒険者ギルドで、ある程度絞り込んでもらった方が良いと思う。時々ぼったくり価格なところがあるって、聞いたことがあるし」
「そうね。そうしましょうか」

 4人はギルドに向かった。

 ギルドに入ると、いつもと同じようにジロジロと見られたが、幸い絡んでくるような者はいなかった。
 ただ宿を聞くだけでは悪いと、時間に余裕があったこともあり、適当に何か依頼を受けることにした。

「あっ、これなんてどうかな?」

 そう言ってマリアが指した紙には『Cランク リザードマンの討伐(10体以上上限なし) 報酬:金貨2枚。(11体以上の場合は1体増えるごとに大銀貨1枚と小銀貨5枚)』とあった。

「探すのが大変なんだろうけど、大丈夫だよね?」

 一応他の3人に尋ねた。

「ああ」
「問題ないわよ」
「勿論だよ」

 了解を取れたことに、マリアはホッと息を吐いた。

「偶には私が手続きしてきて良い?」
「う~ん、まあ良いか」
「何事も経験だしね」

 マリアは少し緊張しながらカウンターまで依頼表を持っていった。依頼を受けるには遅く、終わらせるには早い、微妙な時間だったため、並ぶ必要はなかった。

「お姉さん、この依頼を受けるので手続きをお願いできますか?」
「ギルドカードを出してもらえますか?」
「はい。あっ、パーティーで受けるんですけど……」
「それだったら大丈夫よ。ギルドカードにはパーティー情報も入っているから」
「そうなんですか?初めて知りました」

 マリアがギルドカードを渡すと、受付嬢は少し驚いたように目を瞬いた。

「その歳でEランクなんて凄いわね。それぐらい冒険者をやっているの?」
「えっと、まだ1月半ぐらいかな」
「……聞き間違いかしら。1年半よね?」
「ううん、1月半です。手続きを早くしてもらえますか?」
「あっ、ごめんなさい。ちょっと驚いちゃって。すぐにやるわね」

 ランクが下限ギリギリだったが、問題なく受けることができた。
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