こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第六章 王都への帰路

ヨルの森(7)

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「そういえば話は変わるけど、この森に入って他の人を見た?」
「そういえば……」
「見ていないわね」

 皆顔を見合わせた。

「さっき作っている時に気になったんだけど、やっぱり見ていないよね。思ったんだけど、私たちがこの前来たときに遭遇したオーガさんたちと何か関係があるのかな?」
「オーガにさん付けはするな。……そうだな、かなり大きな群れだったから、生態系に何か変化があったのかもしれないな。群れの縄張り争いとかな」
「……オーガが出たと聞いたから、冒険者がこの森に来ることを敬遠したのかもしれないわ。正直言ってこの魔物の数は異常だし……」
「冒険者に会わなかったことと魔物の数はそれで説明できるな」
「でもギルドでその手の話は聞かなかったよね?」
「そうだな……」
「カウンターのおねぇさん、ずいぶんと親切にしてくれたし、いい忘れはないよね」

 6人は顔を見合わせて考え込んだ。いや、1人だけマイペースに食事を続けていた。

「グレンはどう思う?」

 マリアは会話に全く参加していないグレンに話を振った。

「僕に訊くな。その手の話はよくわからない」
「……そうだったね」

 グレンは一言だけ答えると、再び食べ始めた。

「う~ん、考えていてもしょうがないし、明日一度街に戻る?リオのランクも上げたいし、簡単な依頼も受けてこない?」
「……そうだな。前半は賛成だが後半は難しいと思うぞ」
「えっ?なんで?」
「よく考えてみろ。この森はCランク以上の魔物しかいないんだぞ。低ランク向けの依頼があると思うか?」
「……まずないわね」

 エリザベートがマリアの代わりに答えた。
 アルフォードは満足気に頷いた。

「昨日依頼を確認した時についでに見たら、Dランク以下は全て街中かヘザー平原になっていたぞ」
「……まさか全部確認したの?」
「当然だろ?どこに思わぬ情報が紛れ込んでいるのかわからないからな」
「……なんだろう。納得はしたけどマネはしたくない」
「それは同感だわ」
「私も」
「……」

 居心地の悪い沈黙が訪れた。

「あ~、明日は街に戻るで良いんだな?」

 その沈黙を打ち破ったのはグレンだった。全員心の中でグレンにお礼を言った。

「「ああ」」
「ええ」
「「うん」」

 返事が揃った。

 結局明日はギルドに行って、それからのことはその時に考えることとなった。
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