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第七章 それぞれの過ごす日々
一方その頃……(3)
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国王の頭の中では今聞いた話がぐるぐる回っていた。
「……それで今になって動き始めた理由は何だ?お前たちはもう何年も煮え湯を飲まされ続けてきたのであろう?」
「……最初の数年は私どもの年齢の問題でできることが限られていました。その後は……私たちの怠慢ですね。すでに諦めていたと言いいますか……。そして今になってこうして行動を起こした理由ですが……問題ばかり起こして毎回尻拭いさせられることに弟たち、特にアーティスが怒っていまして。主な被害者はアーティスですから」
ギルゲルムは少し遠い目になった。
「む?と言うと?」
「……どうやら上級貴族と繋がりを持ちたいようでして、それにアーティスを差し出そうとしておりまして」
「……褒められたことではないが、家の益のために婚姻を結ぶなど珍しいことでもないであろう?どこが問題なのだ?」
国王は不思議そうだった。
「……こちらが今までのそのような話が出たことのある貴族の一覧です」
国王は首を傾げながらそれを受け取った。
「これは……」
そこに並んでいる名はどれも過去に国王自身が当主の代替わりをさせた家、もしくは取り潰した家の者ばかりだった。
「そこには書いてございませんが、10人目はエリカ・エルソン。エルソン伯爵家の三女で、本日が顔合わせの予定でした」
「予定……?」
「……本人が今逃走しておりますので。そしてこちらがエルソン伯爵家について調べて纏めたものです。何分時間がなかったもので概略だけですが……」
そう言って渡したのは10枚近くにも及ぶ書類の束だった。
「……これで時間がなかったのか」
国王は何かを悟ったような顔になった。
「はい。次はこの家だろうと目星はつけておりましたので……。他にも何家か纏めてありますがご覧になられますか?」
「ああ」
内容はこれで時間があったらそのようなものが出されるのか予測ができないほど詳細だった。1枚目、2枚目には家族構成から始まり、親類縁類である貴族、それぞれが懇意にしている貴族。出入りの商人。使用人の名前まで書かれていた。
3枚目は現在の領内の農地の状態について事細かに纏められていた。書類の下の方にはその情報を踏まえた考察までされている。
4枚目は領内の流通について。領内の物価1つをとっても、一か所の情報だけでなく最低でも5つ以上の街で品目に分けて出されていた。
5枚目は領主軍について。規模から始まり普段の訓練時間、練度、そして非常時に領主軍が動くまでかかるまでの時間の予想値など、何に必要なのか不明なものまである。
6枚目は領内の冒険者について纏めたもの。全体のおおよその人数だけでなく、ランクごとにも分けられていた。Bランク以上の冒険者については名前と得意武器。見た目の特徴まで纏められている。そしてこちらも軍事時どのぐらいのものが参加するかの予想値が書かれている。
7枚目は領内の犯罪件数。種類別に分けられ、領の人口を踏まえた上で王家直轄領と比較されていた。
8枚目。これにはどうやって調べたのか領の裏帳簿の写しが書かれていた。
「……これは真か?」
そして最後の9枚目、その内容に目を通した国王は蒼白になっていた。
「……それで今になって動き始めた理由は何だ?お前たちはもう何年も煮え湯を飲まされ続けてきたのであろう?」
「……最初の数年は私どもの年齢の問題でできることが限られていました。その後は……私たちの怠慢ですね。すでに諦めていたと言いいますか……。そして今になってこうして行動を起こした理由ですが……問題ばかり起こして毎回尻拭いさせられることに弟たち、特にアーティスが怒っていまして。主な被害者はアーティスですから」
ギルゲルムは少し遠い目になった。
「む?と言うと?」
「……どうやら上級貴族と繋がりを持ちたいようでして、それにアーティスを差し出そうとしておりまして」
「……褒められたことではないが、家の益のために婚姻を結ぶなど珍しいことでもないであろう?どこが問題なのだ?」
国王は不思議そうだった。
「……こちらが今までのそのような話が出たことのある貴族の一覧です」
国王は首を傾げながらそれを受け取った。
「これは……」
そこに並んでいる名はどれも過去に国王自身が当主の代替わりをさせた家、もしくは取り潰した家の者ばかりだった。
「そこには書いてございませんが、10人目はエリカ・エルソン。エルソン伯爵家の三女で、本日が顔合わせの予定でした」
「予定……?」
「……本人が今逃走しておりますので。そしてこちらがエルソン伯爵家について調べて纏めたものです。何分時間がなかったもので概略だけですが……」
そう言って渡したのは10枚近くにも及ぶ書類の束だった。
「……これで時間がなかったのか」
国王は何かを悟ったような顔になった。
「はい。次はこの家だろうと目星はつけておりましたので……。他にも何家か纏めてありますがご覧になられますか?」
「ああ」
内容はこれで時間があったらそのようなものが出されるのか予測ができないほど詳細だった。1枚目、2枚目には家族構成から始まり、親類縁類である貴族、それぞれが懇意にしている貴族。出入りの商人。使用人の名前まで書かれていた。
3枚目は現在の領内の農地の状態について事細かに纏められていた。書類の下の方にはその情報を踏まえた考察までされている。
4枚目は領内の流通について。領内の物価1つをとっても、一か所の情報だけでなく最低でも5つ以上の街で品目に分けて出されていた。
5枚目は領主軍について。規模から始まり普段の訓練時間、練度、そして非常時に領主軍が動くまでかかるまでの時間の予想値など、何に必要なのか不明なものまである。
6枚目は領内の冒険者について纏めたもの。全体のおおよその人数だけでなく、ランクごとにも分けられていた。Bランク以上の冒険者については名前と得意武器。見た目の特徴まで纏められている。そしてこちらも軍事時どのぐらいのものが参加するかの予想値が書かれている。
7枚目は領内の犯罪件数。種類別に分けられ、領の人口を踏まえた上で王家直轄領と比較されていた。
8枚目。これにはどうやって調べたのか領の裏帳簿の写しが書かれていた。
「……これは真か?」
そして最後の9枚目、その内容に目を通した国王は蒼白になっていた。
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