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第八章 ベルジュラック公爵家
断罪(2)
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「静粛に」
決して大きくない声だったが、大広間全体に自然と響いた。騒めきは再び瞬く間に消える。
「……これをどう思う?」
マクシミリアンはプルプルと肩を震わせていた。
「こんなもの捏造だ!これが本当にあったことだという証拠もあらん!」
「……ほう」
国王は少し目を細めると、ジッとマクシミリアンを見た。
「私は穏便にことを済ませたかったのだがな。仕方ない……例の者たちを連れてこい」
連れてこられたのは幼い子どもから中年の男女まで10人以上もいた。皆お揃いの詰襟の黒いワンピース、またはシャツとズボンという姿だ。
「この者たちを忘れたとは言わせんぞ。なにせお前の屋敷で働いていた使用人たちなのだからな」
「し、知らぬ!そのような者たちなど知らぬ!」
国王は短く溜息を吐くと、連れてこられた元使用人たちの方を向いた。
「……こやつはこう言っているが本当か?」
「う、嘘です!私たちは何年もこいつのところにいたんですから」
一番の最年長らしき女性の言葉に、他の者たちもコクコクと激しく首を縦に振っていた。
「……ほう。これでもまだ認めぬか?」
再度マクシミリアンに問いかける。
「そやつらなど知らぬものは知らぬ!そもそもそやつらが事実を言っている証拠などない」
「……証拠か。そうだな、あれを」
今度のものは少し運ばれてくるのに時間がかかった。
「……これが何かわかるな?」
受け取った大きな木箱から取り出したのは使用人たちの半数以上の首についていた奴隷の首輪だった。
「……首輪だな」
流石にマクシミリアンをそれを別のものと言い張ることはせず、素直に首輪だと認めた。
「そうだ。そしてそれはそこの者たちがつけていたものだ。その意味……わかるな?」
誰かがゴクリと唾を飲み込んだ。
奴隷の首輪に付いている魔石、それには所有者の魔力が登録されている。そして人は1人1人微妙に魔力の波長とでもいうべきものが違う。つまりはそれに残された魔力の痕跡をマクシミリアン自身と照合すれば少なくとも彼女たちがマクシミリアンの奴隷だったということは証明されることとなる。
「……ふん、馬鹿らしい。確かに屋敷には奴隷もいた。それもその者の身につけていたものかもしれぬ。だがな、それがそこにいる者たちだとは限らぬであろう?そんなことは後でいくらでもでっち上げることができる。でっち上げなのではないと……それをどう証明するのだ?」
マクシミリアンは嘲るように笑った。幾人かの貴族たちがその様子に殺気立つ。また何人かはただ無言で国王の様子を窺う。
「……確かにお前の言うとおりだな。だがな……」
国王はそこで言葉を切り、挑戦的な光をその瞳にたたえていた。
「……誰がここにいる全員を奴隷から解放したと言った?」
その言葉は思ってもみなかったようで、マクシミリアンは虚をつかれたように固まった。
決して大きくない声だったが、大広間全体に自然と響いた。騒めきは再び瞬く間に消える。
「……これをどう思う?」
マクシミリアンはプルプルと肩を震わせていた。
「こんなもの捏造だ!これが本当にあったことだという証拠もあらん!」
「……ほう」
国王は少し目を細めると、ジッとマクシミリアンを見た。
「私は穏便にことを済ませたかったのだがな。仕方ない……例の者たちを連れてこい」
連れてこられたのは幼い子どもから中年の男女まで10人以上もいた。皆お揃いの詰襟の黒いワンピース、またはシャツとズボンという姿だ。
「この者たちを忘れたとは言わせんぞ。なにせお前の屋敷で働いていた使用人たちなのだからな」
「し、知らぬ!そのような者たちなど知らぬ!」
国王は短く溜息を吐くと、連れてこられた元使用人たちの方を向いた。
「……こやつはこう言っているが本当か?」
「う、嘘です!私たちは何年もこいつのところにいたんですから」
一番の最年長らしき女性の言葉に、他の者たちもコクコクと激しく首を縦に振っていた。
「……ほう。これでもまだ認めぬか?」
再度マクシミリアンに問いかける。
「そやつらなど知らぬものは知らぬ!そもそもそやつらが事実を言っている証拠などない」
「……証拠か。そうだな、あれを」
今度のものは少し運ばれてくるのに時間がかかった。
「……これが何かわかるな?」
受け取った大きな木箱から取り出したのは使用人たちの半数以上の首についていた奴隷の首輪だった。
「……首輪だな」
流石にマクシミリアンをそれを別のものと言い張ることはせず、素直に首輪だと認めた。
「そうだ。そしてそれはそこの者たちがつけていたものだ。その意味……わかるな?」
誰かがゴクリと唾を飲み込んだ。
奴隷の首輪に付いている魔石、それには所有者の魔力が登録されている。そして人は1人1人微妙に魔力の波長とでもいうべきものが違う。つまりはそれに残された魔力の痕跡をマクシミリアン自身と照合すれば少なくとも彼女たちがマクシミリアンの奴隷だったということは証明されることとなる。
「……ふん、馬鹿らしい。確かに屋敷には奴隷もいた。それもその者の身につけていたものかもしれぬ。だがな、それがそこにいる者たちだとは限らぬであろう?そんなことは後でいくらでもでっち上げることができる。でっち上げなのではないと……それをどう証明するのだ?」
マクシミリアンは嘲るように笑った。幾人かの貴族たちがその様子に殺気立つ。また何人かはただ無言で国王の様子を窺う。
「……確かにお前の言うとおりだな。だがな……」
国王はそこで言葉を切り、挑戦的な光をその瞳にたたえていた。
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その言葉は思ってもみなかったようで、マクシミリアンは虚をつかれたように固まった。
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