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第九章 夏季休業
ギルガルド、国王と話す
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「……ココ、ドコ?」
その頃ベルはといえば、こちらも迷子になっていた。
「マリア、ドコ?」
マリアたちが複数人なのに対し、こちらは1人。心細さで目が涙に滲んでいた。
ベルにはマリアたちが迷子になって地下を彷徨っていることなど知る由もなかった。
「……ワタシ、マケナイモン」
頭に浮かんだ考えを振り払うように頭を振ると、まだ足を踏み入れていないエリアへと一歩一歩歩いていった。
◇◆◇
ドゴォォッ!
轟音と共に城門が弾け飛んだ。
「「……はぁっ!?」」
その音に慌てて集まってきた騎士たちが見たのは目を回して地に倒れている門番をしていたであろう自分たちの仲間の姿と大量の蹄の跡だった。
「……いったい何が?」
呆然としていたのは1分ほどだった。
ドゴォォッ!
新たなる破壊の音が遠くから聞こえ、騎士たちは顔を見合わせるとある者は緊急を知らせる鐘を鳴らしに、またある者は音の出所へと散っていった。数人が残って門番たちを医務室へと運ぶ。
「……何が起こってるんだ?帝国の仕業か?」
その問いに答える者はいない。
◇◆◇
(なんでこうなった……)
ギルガルドは頭を抱えたい衝動に駆られた。
だが今それをすることはできない。
今はそんなことよりもただひたすらに頭を低くし、目の前の国王と宰相、そして思わぬ闖入者に殺気立っている近衛騎士たちに赦しを請う方が重要だった。
「……お前たちが言いたいことはわかった」
国王は話を聞き終わるとユニコーンたちを落ち着けるように静かな声音でそう言った。
「今すぐにその者たち──レリオン・シュタット前辺境伯が本物だという旨の書状を用意する。一緒に城の騎士も何人かつける。それで此度の問題は解決できるはずだ。壊した扉の代金は……監督不届きに対する罰金としてその衛兵たちの管理責任者にでも請求する。請求がそちらに行くことはない。……それでそちらの者はギルガルドといったか?」
「は、はい!」
いよいよ来たかと身を固くする。
「……城への不法侵入、および器物の損傷、本来ならばこれで終身刑は免れぬ」
想像以上に重い刑罰にギルガルドは肩を震わせる。
「……だが、此度のことは原因はこちらに問題があった。よって罪には問わぬ」
ギルガルドはその言葉を聞くと同時に体から力が抜けるのを感じた。
「あ、ありがとうございます!」
「……気にするな。下手にお前を処罰するとアルデヒドが仕事を手伝ってくれなくなりそうだからだしな」
「はい?」
思わぬ名が出たことにギルガルドは再び固まる。
「……なぜそこに第四王子殿下のお名前が?」
「……知らなかったのか」
失言だったと国王は嘆息した。
「……そのうちわかる。今はこれ以上言うことはできぬ。時間ももったいない。これ以上の面倒ごとを避けるためにも私も共に行く」
「……えっ?国王陛下がですか?」
国王はその質問に答えず、宰相に準備をするよう命じた。
その頃ベルはといえば、こちらも迷子になっていた。
「マリア、ドコ?」
マリアたちが複数人なのに対し、こちらは1人。心細さで目が涙に滲んでいた。
ベルにはマリアたちが迷子になって地下を彷徨っていることなど知る由もなかった。
「……ワタシ、マケナイモン」
頭に浮かんだ考えを振り払うように頭を振ると、まだ足を踏み入れていないエリアへと一歩一歩歩いていった。
◇◆◇
ドゴォォッ!
轟音と共に城門が弾け飛んだ。
「「……はぁっ!?」」
その音に慌てて集まってきた騎士たちが見たのは目を回して地に倒れている門番をしていたであろう自分たちの仲間の姿と大量の蹄の跡だった。
「……いったい何が?」
呆然としていたのは1分ほどだった。
ドゴォォッ!
新たなる破壊の音が遠くから聞こえ、騎士たちは顔を見合わせるとある者は緊急を知らせる鐘を鳴らしに、またある者は音の出所へと散っていった。数人が残って門番たちを医務室へと運ぶ。
「……何が起こってるんだ?帝国の仕業か?」
その問いに答える者はいない。
◇◆◇
(なんでこうなった……)
ギルガルドは頭を抱えたい衝動に駆られた。
だが今それをすることはできない。
今はそんなことよりもただひたすらに頭を低くし、目の前の国王と宰相、そして思わぬ闖入者に殺気立っている近衛騎士たちに赦しを請う方が重要だった。
「……お前たちが言いたいことはわかった」
国王は話を聞き終わるとユニコーンたちを落ち着けるように静かな声音でそう言った。
「今すぐにその者たち──レリオン・シュタット前辺境伯が本物だという旨の書状を用意する。一緒に城の騎士も何人かつける。それで此度の問題は解決できるはずだ。壊した扉の代金は……監督不届きに対する罰金としてその衛兵たちの管理責任者にでも請求する。請求がそちらに行くことはない。……それでそちらの者はギルガルドといったか?」
「は、はい!」
いよいよ来たかと身を固くする。
「……城への不法侵入、および器物の損傷、本来ならばこれで終身刑は免れぬ」
想像以上に重い刑罰にギルガルドは肩を震わせる。
「……だが、此度のことは原因はこちらに問題があった。よって罪には問わぬ」
ギルガルドはその言葉を聞くと同時に体から力が抜けるのを感じた。
「あ、ありがとうございます!」
「……気にするな。下手にお前を処罰するとアルデヒドが仕事を手伝ってくれなくなりそうだからだしな」
「はい?」
思わぬ名が出たことにギルガルドは再び固まる。
「……なぜそこに第四王子殿下のお名前が?」
「……知らなかったのか」
失言だったと国王は嘆息した。
「……そのうちわかる。今はこれ以上言うことはできぬ。時間ももったいない。これ以上の面倒ごとを避けるためにも私も共に行く」
「……えっ?国王陛下がですか?」
国王はその質問に答えず、宰相に準備をするよう命じた。
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