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第九章 夏季休業
昼食
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「リア、どうかした?」
「ううん、なんでもないの」
食堂のテーブルに皿を並べながら、エーアリアスが再び浮かない顔をしていることに気づいたマリアは心配そうにそう尋ねた。
「なんでもないってことはないでしょう?さっきも暗い顔をしていたし……」
「なんでもないったらなんでもないの!」
僅かに目を涙で潤ませ、エーアリアスはそっぽを向いた。
「そう……? 何か心配ごとでもあるなら、私で良ければ相談に乗るからね」
強情に言い張られては、マリアにはそう言ってやることしかできなかった。気まずい沈黙が流れる。
「おっ、美味そうな匂いだな。また、マリアちゃんが作ったのか?」
そこへギルガルドたちがぞろぞろとやって来たことで、場の空気がいつものようなほのぼのとしたものに変わる。
「違うよ。私はちょっと手伝っただけ。作ったのはほとんどリア」
「そうなのか?」
料理なんてできたのかと、並んでいる皿を心配気に見る。
「失礼なの。私だって料理ぐらいできるの」
エーアリアスは心外だと言わんばかりに声を荒げた。
「あ、ああ、すまない。まさか王女様が料理をするとは思わなかったんだ」
「……それこそ偏見なの」
2人のやり取りに、マリアはつい苦笑いを浮かべる。
「……なんで笑うの」
「ごめんごめん。悪気はないよ」
エーアリアスはマリアを恨みがましく睨みつけた。
「それよりもお腹が空いたし早く食べよう」
レリオンたちも部屋に入ってきたのを視界の端に捉え、そう皆を促した。
「むぅ、誤魔化してるとしか思えないの」
ジトーとした目を向けていたが、空腹には勝てないのか、小さく溜息を吐くとメニューの説明を始めた。
「今回作ったのはドライキローとチィピティなの。辛さは、好みでガラムマサラをかけて欲しいの。本当はもうちょっと手がかかるものが作りたかったけど、時間がなかったからこれで我慢して欲しいの」
その分夕食は頑張るからとエーアリアスは笑った。
「……リア、これ無茶苦茶辛いんだけど」
「えっ? あっ、ごめんなさいなの。ついいつもの癖で唐辛子を入れすぎちゃったの」
普段辛いもの好きしか食べないからとエーアリアスは必死に謝った。
「私はまだ良いけど……」
そう言いながらちらっと自分の肩を見る。そこではベルが口を押さえ、声もなく悶絶していた。
「本当にごめんなさいなの!」
エーアリアスは胸が痛むのを感じた。
「ううん、なんでもないの」
食堂のテーブルに皿を並べながら、エーアリアスが再び浮かない顔をしていることに気づいたマリアは心配そうにそう尋ねた。
「なんでもないってことはないでしょう?さっきも暗い顔をしていたし……」
「なんでもないったらなんでもないの!」
僅かに目を涙で潤ませ、エーアリアスはそっぽを向いた。
「そう……? 何か心配ごとでもあるなら、私で良ければ相談に乗るからね」
強情に言い張られては、マリアにはそう言ってやることしかできなかった。気まずい沈黙が流れる。
「おっ、美味そうな匂いだな。また、マリアちゃんが作ったのか?」
そこへギルガルドたちがぞろぞろとやって来たことで、場の空気がいつものようなほのぼのとしたものに変わる。
「違うよ。私はちょっと手伝っただけ。作ったのはほとんどリア」
「そうなのか?」
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「失礼なの。私だって料理ぐらいできるの」
エーアリアスは心外だと言わんばかりに声を荒げた。
「あ、ああ、すまない。まさか王女様が料理をするとは思わなかったんだ」
「……それこそ偏見なの」
2人のやり取りに、マリアはつい苦笑いを浮かべる。
「……なんで笑うの」
「ごめんごめん。悪気はないよ」
エーアリアスはマリアを恨みがましく睨みつけた。
「それよりもお腹が空いたし早く食べよう」
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「今回作ったのはドライキローとチィピティなの。辛さは、好みでガラムマサラをかけて欲しいの。本当はもうちょっと手がかかるものが作りたかったけど、時間がなかったからこれで我慢して欲しいの」
その分夕食は頑張るからとエーアリアスは笑った。
「……リア、これ無茶苦茶辛いんだけど」
「えっ? あっ、ごめんなさいなの。ついいつもの癖で唐辛子を入れすぎちゃったの」
普段辛いもの好きしか食べないからとエーアリアスは必死に謝った。
「私はまだ良いけど……」
そう言いながらちらっと自分の肩を見る。そこではベルが口を押さえ、声もなく悶絶していた。
「本当にごめんなさいなの!」
エーアリアスは胸が痛むのを感じた。
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