50 / 66
50端的に言って
しおりを挟む
レイナスには先触れを出していた。ルーナルーナはドアをノックする。すぐに返事が返ってきたので、ルーナルーナは部屋へ入っていった。
レイナスの執務室、別名宰相室は書類の山でごった返していた。どちらを向いても処理中と思しき紙の山。ちょうど部下が全員出払っていたらしく、部屋にいるのはレイナス一人だった。
「ご無沙汰しております」
ルーナルーナに続いて、彼女の後ろに控えていたコメットも恭しく腰を折る。
「少し見ないうちに、また綺麗になったな」
レイナスは、侍女服ではなくドレスを着込んだルーナルーナを眩しそうに目を細めた。
(レイナス様って、こんな褒め言葉を素直に言う人だったかしら?)
ルーナルーナはふと違和感を感じながらも、それを悟られまいと上品な笑みを浮かべてみせる。
「本日はお忙しいところ、わざわざお時間を作ってくださいまして、ありがとうございました」
「問題ない。少しぐらい息抜きもしないと、さすがに身が持たないからな」
レイナスは前髪を掻き上げながら、部屋の中を見渡した。
「適当にその辺りへ座ってくれ。今、茶でも淹れよう」
「私がします」
ルーナルーナは咄嗟に壁際のパントリーに駆け寄った。
「姫になるのだろう? そんなことは侍女や下の者に任せれば良いのだ」
ため息をつくレイナスの顔は疲労の色が濃い。ルーナルーナは、どうしてもそれを放っておけなかった。
「茶葉はどんなものがありますか? よろしければ、疲労回復によく効くものをお淹れします」
ルーナルーナはレイナスの返事を待たずに頭上の戸棚を開いた。さすが宰相室。様々な種類の茶葉がストックされている。ルーナルーナは自らの知識と照らし合わせながらしばらく悩むと、そのうちの一つを手に取った。
「レイナス様、改めて御礼を言わせてください。私にたくさんの魔導書を貸して下さり、しがない侍女に学びの機会を与えてくださったこと、誠にありがとうございました」
ルーナルーナとレイナスの間にあるローテーブルからは、少し癖のあるハーブティーの香りが立ち上っている。
「私は読んでいない本を貸しただけに過ぎない。それも後宮へ行くついでだった。礼を言われる程のことではない」
「しかし、魔法を習得することで、私は以前よりも自分を守りやすくなりましたし、仕事でも大変役に立ちました」
「それは良かった。だが、魔法の習得は誰もができることではない。本人の素質と努力が全てだ。だから私の成果ではなく、君の力なのだ。これは誇って良いことだと思う」
ルーナルーナはレイナスの絶賛に体中がむず痒くなる思いだった。
「でも……私が御礼を言わなければならないことは他にもあります。キプルの木の栽培を始めてくださったとミルキーナ様から伺いました」
「あれについては、もちろん王妃からの依頼はあった。しかし、それ以前に私が好きで始めたことだ。キプルジャムさえあれば、また君はこの国に帰ってきてくれるのだろう?」
「えぇ。頻繁には無理でしょうが、私でもお役に立てることがあるのでしたら、サニウェル殿下に止められなき限り、すぐにこちらへ参ります。他にも何か恩返しができれば良いのですが……」
と、その時、レイナスの表情が固くなった。ルーナルーナにはその原因が分からない。レイナスは黙ってハーブティーを一口楽しんだ後、しっかりとルーナルーナを見据えた。
「では、一つ私の願いを叶えてくれないか?」
「はい。私にできることでしたら」
「持ち色を白に変えた君を見てみたい。あの日、君は変身して後宮を抜け出し、あちらへ向かったと聞いている」
ルーナルーナは、魔法の習得の成果を見せよという意味だと捉えた。
「はい、分かりました」
ルーナルーナはソファから立ち上がると、目を閉じて魔力を全身に巡らせた。そしてあの日の姿をしっかりと脳裏に思い描く。次の瞬間、ルーナルーナは金色に光るパーティクルを全身に纏い、驚異的な変化を遂げた。
今はあの時とは違い、姫に相応しいドレスを身に着けている。あの日、既にルーナルーナの変化した姿を見ているコメットでさえ、口をあんぐりと開けてその姿に見入ってしまった。
「ルーナルーナ。やはり君は美しい。そして、賢い女だな」
レイナスも立ち上がると、ルーナルーナの前へ移動する。そして、ルーナルーナの白くなった髪を一房取ると、それを自らの唇に寄せたのだ。予想外の行動に、ルーナルーナは呆気にとられて固まってしまう。コメットは、小さく叫び声を上げた。
「ずっとこの姿を見たかった。そして、妻にしたかった。端的に言って、君のことが好きだったんだ」
「レイナス……様?」
「そんな顔をしなくても取って食ったりはしない。君はダンクネス王国へ嫁ぐ高貴なる姫君であり、姫巫女。国益を生み出す金の雌鳥。宰相の私は、君を見送り、君の幸せを遠い地から願うことしかできない」
(まさかレイナス様が、私をそのような目で見てくださっていたなんて、全く気がつかなったわ)
ルーナルーナはなぜか泣きたい気持ちでいっぱいになっていた。サニーと出会うまで、レイナスはルーナルーナにとって憧れの対象だった。その気持ちは、もしかすると恋に近かったかもしれない。けれど今となっては、それがすっかり変わってしまい、自分の中で一番と思えるのはサニーだけになってしまったのだ。自分が白状者のような気がしてならないが、これはもうルーナルーナの中で揺らぎようのない事実だった。
「私、あの……」
「待て。さすがに君の口から決定的なことを言われてしまっては、しばらく私も立ち直れそうにない」
レイナスは、ようやくルーナルーナの髪を手から解き放つ。その時の笑顔は、ルーナルーナが見たこともない程に甘く、優しいものだった。
(このお方はこんな表情もできるのね)
ルーナルーナは無意識に唇を噛みしめる。
「これからは、キュリーとも協力して君を守っていく。どうか新しい国でも達者でいてくれ」
レイナスの執務室、別名宰相室は書類の山でごった返していた。どちらを向いても処理中と思しき紙の山。ちょうど部下が全員出払っていたらしく、部屋にいるのはレイナス一人だった。
「ご無沙汰しております」
ルーナルーナに続いて、彼女の後ろに控えていたコメットも恭しく腰を折る。
「少し見ないうちに、また綺麗になったな」
レイナスは、侍女服ではなくドレスを着込んだルーナルーナを眩しそうに目を細めた。
(レイナス様って、こんな褒め言葉を素直に言う人だったかしら?)
ルーナルーナはふと違和感を感じながらも、それを悟られまいと上品な笑みを浮かべてみせる。
「本日はお忙しいところ、わざわざお時間を作ってくださいまして、ありがとうございました」
「問題ない。少しぐらい息抜きもしないと、さすがに身が持たないからな」
レイナスは前髪を掻き上げながら、部屋の中を見渡した。
「適当にその辺りへ座ってくれ。今、茶でも淹れよう」
「私がします」
ルーナルーナは咄嗟に壁際のパントリーに駆け寄った。
「姫になるのだろう? そんなことは侍女や下の者に任せれば良いのだ」
ため息をつくレイナスの顔は疲労の色が濃い。ルーナルーナは、どうしてもそれを放っておけなかった。
「茶葉はどんなものがありますか? よろしければ、疲労回復によく効くものをお淹れします」
ルーナルーナはレイナスの返事を待たずに頭上の戸棚を開いた。さすが宰相室。様々な種類の茶葉がストックされている。ルーナルーナは自らの知識と照らし合わせながらしばらく悩むと、そのうちの一つを手に取った。
「レイナス様、改めて御礼を言わせてください。私にたくさんの魔導書を貸して下さり、しがない侍女に学びの機会を与えてくださったこと、誠にありがとうございました」
ルーナルーナとレイナスの間にあるローテーブルからは、少し癖のあるハーブティーの香りが立ち上っている。
「私は読んでいない本を貸しただけに過ぎない。それも後宮へ行くついでだった。礼を言われる程のことではない」
「しかし、魔法を習得することで、私は以前よりも自分を守りやすくなりましたし、仕事でも大変役に立ちました」
「それは良かった。だが、魔法の習得は誰もができることではない。本人の素質と努力が全てだ。だから私の成果ではなく、君の力なのだ。これは誇って良いことだと思う」
ルーナルーナはレイナスの絶賛に体中がむず痒くなる思いだった。
「でも……私が御礼を言わなければならないことは他にもあります。キプルの木の栽培を始めてくださったとミルキーナ様から伺いました」
「あれについては、もちろん王妃からの依頼はあった。しかし、それ以前に私が好きで始めたことだ。キプルジャムさえあれば、また君はこの国に帰ってきてくれるのだろう?」
「えぇ。頻繁には無理でしょうが、私でもお役に立てることがあるのでしたら、サニウェル殿下に止められなき限り、すぐにこちらへ参ります。他にも何か恩返しができれば良いのですが……」
と、その時、レイナスの表情が固くなった。ルーナルーナにはその原因が分からない。レイナスは黙ってハーブティーを一口楽しんだ後、しっかりとルーナルーナを見据えた。
「では、一つ私の願いを叶えてくれないか?」
「はい。私にできることでしたら」
「持ち色を白に変えた君を見てみたい。あの日、君は変身して後宮を抜け出し、あちらへ向かったと聞いている」
ルーナルーナは、魔法の習得の成果を見せよという意味だと捉えた。
「はい、分かりました」
ルーナルーナはソファから立ち上がると、目を閉じて魔力を全身に巡らせた。そしてあの日の姿をしっかりと脳裏に思い描く。次の瞬間、ルーナルーナは金色に光るパーティクルを全身に纏い、驚異的な変化を遂げた。
今はあの時とは違い、姫に相応しいドレスを身に着けている。あの日、既にルーナルーナの変化した姿を見ているコメットでさえ、口をあんぐりと開けてその姿に見入ってしまった。
「ルーナルーナ。やはり君は美しい。そして、賢い女だな」
レイナスも立ち上がると、ルーナルーナの前へ移動する。そして、ルーナルーナの白くなった髪を一房取ると、それを自らの唇に寄せたのだ。予想外の行動に、ルーナルーナは呆気にとられて固まってしまう。コメットは、小さく叫び声を上げた。
「ずっとこの姿を見たかった。そして、妻にしたかった。端的に言って、君のことが好きだったんだ」
「レイナス……様?」
「そんな顔をしなくても取って食ったりはしない。君はダンクネス王国へ嫁ぐ高貴なる姫君であり、姫巫女。国益を生み出す金の雌鳥。宰相の私は、君を見送り、君の幸せを遠い地から願うことしかできない」
(まさかレイナス様が、私をそのような目で見てくださっていたなんて、全く気がつかなったわ)
ルーナルーナはなぜか泣きたい気持ちでいっぱいになっていた。サニーと出会うまで、レイナスはルーナルーナにとって憧れの対象だった。その気持ちは、もしかすると恋に近かったかもしれない。けれど今となっては、それがすっかり変わってしまい、自分の中で一番と思えるのはサニーだけになってしまったのだ。自分が白状者のような気がしてならないが、これはもうルーナルーナの中で揺らぎようのない事実だった。
「私、あの……」
「待て。さすがに君の口から決定的なことを言われてしまっては、しばらく私も立ち直れそうにない」
レイナスは、ようやくルーナルーナの髪を手から解き放つ。その時の笑顔は、ルーナルーナが見たこともない程に甘く、優しいものだった。
(このお方はこんな表情もできるのね)
ルーナルーナは無意識に唇を噛みしめる。
「これからは、キュリーとも協力して君を守っていく。どうか新しい国でも達者でいてくれ」
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる