異世界のんびり自由な流浪旅？

霜月雪

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　目が覚めると外が明るくなり始めた頃だった。
　宿を出る前にＯＳオーエス起動して朝食と昼食を購入。
　たぶん昼は歩きながらになるだろうしな。
　朝食を食べたらアイテムボックスからバックにマント、刀を身に着けて宿の入り口にいたおばちゃんにあいさつして宿をでる。
　お勧めのお店とか教えてもらったからな。
　早朝だけあってか人も少ない中央公園を通りセレスフィアへ通じている西門へ向かう。
　西門につくと丁度門が開いた所だった。
　門の受付に行くと時間が早いのか周囲には誰もいなく俺だけだった。
　話を聞いてみると馬車が止まってからは朝早くから人がこないそうだ。
　馬車が出無ければ利用者はいなくなるからな、それでも行きたければ歩いていくしかないからな、歩いていく人はいないのかね。

「街道は安全といっても確実じゃないからな、気をつけていけよ」

受付を済ませ門に向かうと受付をした人が気遣ってか声を掛けてくれる

「気をつけるよ」

門番の声に答え俺は門をくぐり隣国セレスフィアに向かって歩き出した。

　イストリアの街を出てからの旅路は何事も無く順調だ。
　街道を見回っている人達のお陰なのだろう。
　魔物や獣にも出会うことなく気持ちに余裕を持って歩みを進める事が出来る。
　空腹を感じた頃アイテムボックスから朝食と一緒に買っておいた飲み物とあんパンを取り出し食べながら歩く。
　休憩しようとも思ったが完全に安全ではないし少しでも昼間のうちに距離を稼ぎたい。
　アイテムボックスがあるおかげで荷物が少なくてすむのは助かる。
　荷物を持って長距離なんて歩きたくないし距離も稼げないだろうし。
　それからしばらく歩いていくと先の方で戦闘をしている人達にがいた。
　戦闘をしている場所を避けて進むよりは戦闘が終わるまで待ったほうが避けるよりは時間はかからないだろう。
　なにより戦闘を見てみたかった好奇心もあり戦闘に差し支えないであろう距離で見物しつつ逃げられる様にしておく。
　見た目がでっかい猪と戦闘していた５人は全員が女性だった。
　しばらくして猪が倒れ動かなくなり戦闘が終了したのを確認し近づいていく。

「そこで止まれ」

　女性５人のうち近接戦闘職であろう人物がこちらを警戒しながら声をかけてくる。
　ある程度の距離をあけて５人と対峙する。
　先程の戦闘を見ていたが女性５人と敵対する事になったら逃げられないな。

「私達の戦闘を見ていたようだが？」

「この街道の先にある国境の街を目指して歩いている所に戦闘している貴方達を見かけたので、戦闘の邪魔にならない距離で待っていたのですが」

　とりあえず警戒させるような事はできるだけしないほうが良いだろう。
　自身のの安全のためにも。

「戦闘が終わったから近づいてきたと」

「戦闘中に近づくと何が起こるかわからないので終わるのを待ってました」

　服装からして斥候職と思われる女性の問いに頷いて答えておく。

「一人なの？」

「そうですが」

「街道は比較的安全だけど完全じゃないのよ、魔物もでるし」

　そういって動かなくなった見た目猪に視線を向ける魔法使いの女性。
　戦闘で魔法使っていたから間違いないだろう。

「そのようですね」

　こんなでっかい猪に襲われたら逃げるしかないよな、逃げられるかわからんが。

「で、どうしてこんな所に一人でいたの？」

「街道の先にある隣の国にを目指している途中なんです」

「聞き方が悪かったかしらね。国境の街まで乗合馬車あるわよね？お金ないの？」

「自分はイストリアの街から来たんですが……」

　回復役であろう女性の質問に乗合馬車ではなく歩いて隣国まで行く事情を話す。

「少し時間をもらえない？」

「かまいませんよ」

　背中に大きな盾を背負っている女性が事情を説明し終わった後になにやら考え込んでいる。
　先に進んでも良いのだが何か思う事があるのだろう、とりあえず待つ事に。
　少ししたら仲間に声を掛け俺から少し離れてなにやら話しあっている。
　しばらくすると結論が出たのか５人がこちらに歩いてくる。

「確認したい事があるのだけど、いい？」

　盾の女性が聞いてくる、このパーティーのリーダーなのかもしれない。

「何が聞きたいのですか？」

　聞かれて困るような事はない、はず、たぶん。

「イストリアの街はいつごろ出てきたの？」

「門が開くとすぐですね」

「ここに来るまでに魔物とかいた？」

「魔物はいませんでしたよ。何事もなく歩いてここまで来ましたし。魔物は貴方がたが戦っていたのが初めてです」

　討伐されたでっかい猪に視線を向ける。

「そう」

　盾の女性もでっかい猪に視線を一時向けるがこちらに視線をもどし見つめてくる。

「何か？」

　何か言いたい事があるのか聞いてみる。

「提案があるのだけど、どう？」

さて俺にどんな提案がされるのだろうか。

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