異世界のんびり自由な流浪旅?

霜月雪

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 笑顔で戻ったアイシェラの理由が首にかけていた双眼鏡だと気が付いたリュイル達から笑顔で詰め寄られたよ。
 みんな笑顔だったけど無言の圧力を感じたね。
 説明してアイシェラから借りて双眼鏡を覗いたことで納得はしてくれた。
 双眼鏡に関してはみんな驚いていたから普及はしていなさそうな感じがする。 
 まぁ、魔道具を扱っているラルフィナさんは似たようなものを知っているかも。
 そのうちリュイルとリリィからも何かをねだられる事があるかもしれないなぁ。
 騒がしい一時を過ごし集団との距離が十分離れた事を確認するとリュイルの指示で街へ。
 俺に合わせての移動速度と様子を見て何度か休憩をとってくれたけど、アイシェラの見込み通りの時間に街に着いた。
 さすがアイシェラだ。
 依頼の報告があるのでそのまま冒険者ギルドへ。
 冒険者ギルドの中は時間帯が昼頃というのもあってかそれほど人は多くは無い。
 だた、併設されている食事処ではそこそこ冒険者がいて食事で賑わっているけど。
 いまだに鎧装備などの格好で食事している様子には慣れないが。


「それじゃ、受付ね」


 冒険者ギルド内を眺めているとリュイルが声をかけてくる。


「なぁ、リュイル。受付けしている間、あれを見ててもいいか?」


 受付に移動する前に指で指し示すと、そちらへ視線を向けるフィアとリュイル達。


「かまわないわよ」

「すまないな」

「待たされてる間はすることもないしね。何か気になる事でもあるの?」

「気になる事があるというより、どんな内容の物があるのかかな」

「あ~、そういえばヒロが依頼掲示板を見ることはなかったような気がするわね。わかったわ、受付の方は済ませておくから、声をかけるまでは好きにするといいわ」


 リュイル達から離れて依頼掲示板へ。 
 冒険者ギルドに登録したらこの依頼掲示板を見て行動するんだろうけど、俺達はそうじゃなかったからなぁ。
 フィアの食べる食材が最優先だったし。
 隣で依頼掲示板を眺めているフィアを見る。


「どうかしたの?」


 視線に気が付いたフィアが依頼掲示板からこちらを向く。


「いや、なんでもないよ」


 そう言って依頼掲示板に視線を向け眺めると、フィアも視線を依頼掲示板に向ける。
 しかし、色々な依頼があるな。
 採取依頼、討伐依頼、街中での依頼は色々と幅広い。
 気が付けば依頼掲示板はいくつかあり、俺とフィアが見ている依頼掲示板の上にはEとFの文字がある。
 他の依頼掲示板にもある事から多分ランクで分けた依頼掲示板か。
 だた、何も表記のない依頼掲示板があり気になってその前に移動するとフィアもついてくる。
 依頼が張ってあるから依頼掲示板なんだろうけど、どうしてランクが無いんだ。
 他との違いと言えば綺麗に並べて張ってあり、見やすくなっている事か。


「ん、そこに居るのは少年じゃないか」


 考え込んでいると近くから声が。
 少年?と思いながら声のした方を向くと巨乳のエルフ女性が詰め寄ってくる。


「やっぱり」


 俺の顔を確認した巨乳エルフは嬉しそうだ。


「解体依頼受付で話したんだけど覚えていないかい?」

「あ~、あの時のおっぱいエルフ」

「おっぱいって、まぁ、良いけどね」


 俺の言葉に呆れるも笑顔のエルフ。


「いや、名前知らないから」

「言わなかったかな」

「聞いてないな。あの時は次に会ったら好きなだけおっぱいを堪能させてくれるって約束と忠告もらって別れたからな」

「言われれば、そんな気もするね」


 多少内容の誤差はあるかもしれないが約束したのは間違いないのだから問題はないよな。


「誰?」


 服を引っ張り尋ねてくるフィア。
 聞かれても名前は知らないから答えられないんだけど。
 あの時はフィアは近くに居なかったんだっけか?
 前の事でよく覚えていないが、聞いてきたのだから近くに居なかったって事だろうな。


「ルーミアがいる解体受付で一緒になって、その時に話をしたんだ。確か初めて解体を頼みに来た時だったかな」

「そう。冒険者の知り合いがいるとはね。しかも、約束した内容がおっぱいの事だなんて驚きだわ」


 そんな、呆れたように見つめられてもねぇ。
 おっぱいの約束を言ったのは俺じゃないよ。

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