自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

文字の大きさ
89 / 781
<外伝> 椎名 賢也

椎名 賢也 25 ダンジョン お好み焼き&男性事情の解決策

 土曜日。
 沙良と一緒に教会の炊き出しに行く。

 今回も具沢山のスープとパン2つを子供達全員に食べてもらう事が出来た。

 食べ終わった器を返却しに来た子供達に、アプリコット入りの巾着を沙良が首に掛けてあげている。
 巾着を貰った子供は中身を確認して、とても嬉しそうだ。

 また来週、巾着を持ってきたらアプリコットを入れるので忘れないようにと伝えていた。
 これは俺の仕事になりそうだな。

 教会を出て、露店で来週の材料を購入したらホームの自宅へ移転する。

 明日は完全休養なので俺はジムに行く予定だ。
 
 夕食はホットプレートを出して、お好み焼きを作ると言うので俺は焼く係を担当する。
 沙良は、お好み焼きを上手くひっくり返す事が苦手だからな……。

 何故なぜか半分に折れてしまうのが笑える。
 
 刻んだ材料とお好み焼きの粉を混ぜ合わせた物を沙良がホットプレートの上に丸く広げた後は、各自好きな具材を上に載せていく。

 俺は豚バラオンリー、沙良はイカとコーンを載せている。
 裏が焼きあがるまで、枝豆とビールを飲みながらしばらく待つ事数分。 

 大きなヘラ2つを使いタイミングを合わせて一気にひっくり返すと、綺麗な焼き目がついたお好み焼きが丸い・・状態で見える。 

 沙良は子供の頃から何度やっても、これだけは上達しないのでいつも俺に頼んできた。
 別に運動神経が必要な作業でも無いだろうに……。

 沙良の分も上手くひっくり返してやると、両手を叩いて「お兄ちゃん、上手~!」と褒めてくれる。

 可愛い妹だ。
 こんな事でよいなら、何回でもひっくり返してやるぞ?

 もう一度ひっくり返してお好み焼きソースを塗り、上に鰹節と青のり・マヨネーズを編み目状に掛けたら完成。

 ホットプレートを弱火にして、小さなヘラで一口ずつカットしながら食べるのが旨い!
 これによく冷えたビールを合わせて飲むと最高だ!
 
 沙良は6等分したお好み焼きを、皿に載せてはしを使って食べている。
 猫舌なので、少し冷ました状態で食べているのだろう。

 こう熱々の状態で、はふはふしながら食べるのが美味しいのになぁ~。

 1枚を完食すると2枚目の焼きに入る。
 具材はイカとチーズにした。

 沙良はもうお腹一杯で食べられないけど、もう1枚はアイテムBOXに収納するので焼いてほしいと言う。
 ツナとチーズを載せていた。

 2枚目を完食して自分の部屋に戻る。
 明日行くジムの用意をして、ベッドに横になると直ぐに寝てしまった。

 翌日。
 駐車場に置いてある16台の車の1台を借りて、沙良のホームLv内にあるスポーツジムに行く。

 ここにある車は俺の愛車とは違いすぎて、正直残念な気持ちで一杯だ。
 独身の俺が、ファミリーカーを運転する日が来る事になろうとは……。

 助手席に設置されている、チャイルドシートを見た時は頭がクラクラした。
 ホーム内には俺達しかいないので、当然チャイルドシートは車から全て外して、沙良のアイテムBOXに収納してもらったがな。
 
 16台もあるのに、車のタイプはファミリーカーとSUVと軽自動車だけだった。
 うゔっ、俺の愛車の〇ルシェにはいつ乗る事が出来るんだ!


 以前通っていたホテルにある、会員制のフィットネスクラブは会員証が手元に無い。
 異世界に来てから4年半、俺の会員証はどうなっているのか。
 年間費は自動引き落としにしてあるので、まだ使用出来るといいんだが……。

 沙良のLvが30になって、俺の住んでいたマンションを拠点にする事が出来たら、会員証が有効かどうか確かめないと。

 まだまだ先の話になりそうだ。
 入会金と年間費を合わせて130万円は、流石さすがに払ってくれないだろう。

 そしてホームLvで行ける範囲に無いので、今回行くのは沙良の住んでいる町内にあるスポーツジムだ。
 
 チェーン店のスポーツジムを運転中に見付けたので、場所をチェックしておいたのだ。
 店の中に入ると受付に電子メニューが置かれている。

 メニューを見ると、マシン・ヨガ・プール・ダンス……と細かく分かれていたが、俺がしたいのはマシンだ。

 価格は2時間1,000円とかなり安い。
 電子メニューでマシンを選択して料金を払う。
 これなら、お小遣いの範囲で月1度は通う事が出来るな。

 まずは柔軟を軽くして次はマシンでの走り込みだ。
 時速20Kmに設定して30分走る。

 次は筋トレのマシンにしよう。
 ジムに行かなかった4年半の間に幾つか新しいマシンが増えていたので、ひとつずつ試していく。
 
 最後に念入りに柔軟をした後、スポーツジムを出た。
  
 そして本日のメインイベントは……。
 沙良には内緒の店だ。

 俺もこの手の店には初めて入る。
 噂では、かなり良い品・・・だと聞いていた。

 店内に入ると、さまざまな種類の商品が置いてある。
 高い物は買えないので卵型の1個500円の物を見る。

 6種類あってそれぞれ内容が違うみたいだが、使用するのは初めてなので一番右側にあるタイプを選ぶ。

 無人レジに持っていき料金を払って心なし足早に店を出た。
 別に悪い事をしている訳じゃないんだけどな。

 まぁなんだ、使用目的が多少恥ずかしい物だから仕方無い。
 噂でしか聞いた事が無いし俺には無縁の物だった。

 旭は繰り返し使用できるバージョンの方を持っているらしい。
 最近ではドラッグストアにも商品が置いてあるみたいで、随分ずいぶんと購入しやすくなっているみたいだ。

 ホーム内は無人なので俺は人目を気にせず購入する事が出来た。
 見た目も卵型だし沙良に見られても問題ない。

 今夜早速さっそく、実践してみよう!

 その前に、レンタルビデオ屋に行って先立つ物を借りてこなければ……。

 沙良は確か次はコメディが見たいと言っていたな。
 ダミー用も1本借りよう。

 これで今月のお小遣いは消えた。

 しばらくはコーヒー入りのマイ水筒持参で本屋通いになりそうだ。
 54歳にもなるのに節約が身に染みるなぁ~。


 自宅に戻ると、何処どこに行っていたのか聞かれたのでジムに行ってきたと答えておく。

 帰りに寄り道した店の事は内緒だ。
 嘘は言っていないので大丈夫だろう。
 
 夕食は焼肉定食を希望した。

 枝豆とよく冷えたビールで焼肉をたらふく食べた後は、沙良と借りてきたコメディ映画を一緒に楽しむ。

 もはやダミー用に借りてきている事はバレているが、気にしたら負けだ。

 自分の部屋に戻って、ついに卵型の商品を使用する時が来た。
 
 ドキドキしながら商品を開封しTVを付ける。

 そして――――――――――。
 
 商品開発してくれた人に最大の感謝を贈りたい!

 俺は、何故なぜ今まで知らなかったんだと泣きそうになった。

 流石さすが日本!
 500円で、このクオリティはすごい!

 何の話か分からない人は、縁がない商品なので気にしないで欲しい。
 俺はホーム内に住めて本当に良かったと心の底から思った……。

 そこ、こんな事でとか言わないでくれよな。
 男性には結構切実な問題なんだから。

 --------------------------------------
 お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
 読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
 応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
 これからもよろしくお願い致します。
 --------------------------------------
感想 2,669

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。 そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。 ※コメディ寄りです。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります

ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。 七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!! 初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。 2024年5月 書籍一巻発売 2025年7月 書籍二巻発売 2025年10月 コミカライズ連載開始

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、俺は必死についていった。 だけど、自分には何もできないと思っていた。 それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。 だけどある日、彼らは言った。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。 俺も分かっていた。 だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。 「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」 そう思っていた。そのはずだった。 ――だけど。 ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、 “様々な縁”が重なり、騒がしくなった。 「最強を目指すべくして生まれた存在」 「君と一緒に行かせてくれ。」 「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」 穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、 世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい―― ◇小説家になろうでも同時連載中です◇