90 / 781
<外伝> 椎名 賢也
椎名 賢也 26 ダンジョン 地下1階 奴隷商への警告
幸せな気分で寝る事が出来た翌日から、またダンジョン攻略だ。
月曜日の夜9時。
冒険者ギルド前から乗合馬車に乗ってダンジョンへ向かう。
俺達の2台後ろに乗った、男性4人組の冒険者は見た事が無い。
夜間にダンジョン攻略をする男性冒険者の人数はとても少ないので、知らない顔は直ぐに分かる。
これは沙良が奴隷商に目を付けられたかも知れない。
ダンジョン前に到着後、入場料を銀貨1枚(1万円)払って中に入っていく。
沙良は今日も絶好調で、覚えたばかりの魔法を使用して魔物を狩っている。
楽しそうで良いんだが、お兄ちゃんはお前の容姿が悪人ホイホイになっているかと思うと気が気じゃないよ。
何事も無く安全地帯に到着すると、いつもの場所にマジックテントを設置する。
この頃になると、女性冒険者とも顔なじみになって挨拶を交わすようになった。
俺が地下1階のダンジョン価格ではなく、通常の該当ポーションの値段で治療を行っている事も大きいのだろう。
女性冒険者達は俺達に好意的だった。
沙良が自分達より小さな子供に見えるのか、守ろうとしてくれているみたいだ。
テント内に入りホームの自宅でトイレ&休憩。
テントから出ると、先程の4人組男性冒険者がこちらの様子を窺っている。
これはビンゴだな。
沙良よ、なんで美少女の姿に変わってしまったんだ。
心配し過ぎて胃が痛くなってきた……。
これから何人の悪党共を退治する事になるのか、想像するだけでゲンナリする。
確かに妹は並外れて綺麗だ。
元公爵令嬢の容姿は、年齢を重ねて更に磨かれている。
日本製の基礎化粧品を使用しているお陰か、肌もぷるんとしているしポニーテールにして結んでいる金髪も艶々で天使の輪が見える。
奴隷商が目を付けるのも当然だろう。
しかも俺達は2人パーティーで年齢も若い。
簡単に誘拐出来ると踏んで冒険者に依頼してるのか……。
その依頼料は相当高くつくぞ!
俺は絶対、妹を渡したりなんかしないからな!
2度目のダンジョン攻略を開始。
沙良がマッピングを使用して、人がいない場所に駆け出す。
こちらの様子を見ていた4人組も、慌てて後を追ってきた。
無駄な事を……。
俺は見かけたリザードマンを瞬殺すると、沙良が槍で頸動脈を刺しアイテムBOXに収納する。
その間、約30秒。
こんな速度で攻略する人間の後を、付いてこられる訳が無い。
既に沙良は、マッピングで次の魔物を見付けて走り出しているしな。
俺はもう地下1階の地図を頭に叩き込んでいるので、沙良の後を付いていっても何処にいるか分かっている。
迷路状のダンジョンの中を、魔物を探しながらウロウロしている時間は全く無い。
縦横無尽に駆けまわり、換金額の高いリザードマンとボアを優先的に狩っていくんだ。
効率を重視しているため、移動距離は相当な物になっている。
3時間後、安全地帯に戻るとテント前に怪我人がいたので治療した。
テントの中に入ってホーム内の自宅に戻る。
今日も沙良の作った美味しいお弁当を食べる。
おかずは、肉の量が倍増された肉じゃがとだし巻き卵に小松菜と厚揚げの煮びたしだった。
なめこの味噌汁と一緒に大盛のご飯を完食する。
もう嫁は要らないな……。
テントから出て最後の攻略開始。
後を付いてきた冒険者達は、自分達のテント前で食事の準備をしていた。
俺達は、お弁当を食べるので食事の準備をする時間は必要ない。
テントから出て直ぐに攻略へ向かう俺達を、4人組は唖然として見ていた。
本日最後の攻略を終えて安全地帯に戻ってくる。
テントの中に入ってホームの自宅でトイレ休憩。
外に出て近くにいる女性冒険者達と、紅茶を飲みながら話をしていると4人組が撤収の準備を始めた。
これは冒険者ギルドの近くで待ち伏せする気だな?
お前達の思い通りにはさせない……。
沙良は本当に何も気がついていないようで、女性冒険者とドライフルーツを一緒に食べている。
もう少し危機感を持ってほしい所だが、どこかのほほんとしている妹には無理だろう。
実際、日本に居た頃も子供の頃に何度か誘拐されかけたしな。
しかも異世界じゃ容姿が更にグレードアップしている。
あぁ、また今日も人を傷つける事になるのかと重い溜息を吐く。
覚悟は決めていたが、実際に手を下すのは気分のよいものじゃない。
紅茶を飲み終わり、俺達もダンジョンを後にした。
乗合馬車で冒険者ギルド前に到着。
換金作業を終えると、冒険者ギルドから出て路地裏に歩いていく。
やはり、4人組冒険者が待ち伏せしていた。
俺は沙良に接触される前に、遠距離からライトボールを針のように出して延髄を刺した。
4人が全員、一瞬硬直したように動かなくなりその場で崩れ落ちる。
俺はその様子を遠目で確認してから、沙良の後を振り返る事なく歩き出した。
今回は全身麻痺の状態で口が利けるようにしておいた。
依頼した奴隷商も、何があったか話を聞きたいだろうと思っての事だ。
前回は話す事が出来ない状態にしたから、何があったか分からないままで次を送ってきたんだろう。
少なくとも、狙っていた人間の近くに居た事は今回伝わる筈だ。
依頼した冒険者8名全員が同じ状態になれば、余程の馬鹿じゃない限り沙良には護衛が付いていると思うだろう。
護衛の居る人間を、リスクを犯してまで誘拐するメリットは無い。
既に2回の依頼料は支払い済で、採算が合わないと思ってくれたら良いんだが……。
支払った分の元を取ろうとする、頭の悪いやつじゃない事を願うよ。
今日の換金も、かなりの金額になって沙良は満足そうにニコニコしている。
その影で沙良を狙っていた4人組冒険者達に、俺が手を下した事は一生秘密だ。
お前は何も知らないままで良い。
俺がその笑顔を守り抜くだけの事だ。
もし次回があったなら、馬鹿な奴隷商を潰してやるさ。
ホームの自宅に帰り熱い風呂に入って気分を落ち着かせる。
旭、俺は8人の人間に手を下した。
こんな事、日本じゃ考えられないよな。
普通の神経じゃ出来ないだろうと思うよ。
俺は自分が恐ろしい。
人はこんな簡単に一線を越えてしまえるんだ。
今はまだ命までは取っていないが、沙良を守る為にいつか人の命を奪う事になるかも知れない。
お前が居たら相談に乗ってもらえるのにな。
45歳の若さで亡くなるなんて早すぎだろ。
異世界に来て話したい事が沢山あるんだ。
かなり長い話になると思うから、覚悟して聞いてくれよ。
あぁ、でもお前はいいやつだったから、きっと天国に行ったか。
俺は天国には行けないかも知れない。
そうなると会えないかもなぁ。
俺は風呂の中で誰にも言えない胸の内を、もう亡くなってしまった親友に明かす事でなんとか平静を保とうとしていた。
人を傷つけた事を、何も感じない人間にはなりたくない。
医者時代、多くの人の死を見続けたがそれとこれは違う問題だ。
奴隷商の店の場所は女性冒険者に教えてもらっている。
3度目があれば、俺は奴隷商を容赦なく潰す事になるだろう。
そうしないで済む事を願わずにはいられない。
翌日。
冒険者ギルドに行くと、昨日の4人組の事が噂になっていた。
前回の4人組同様、身ぐるみ剥がされた状態で発見されたらしい。
何故そんな事になったのか、本人達に確認したが分からないと言っているみたいだ。
路地裏に居た事は、どうしてその場所にいたか答えなかったようだ。
これで2組のパーティが全身麻痺状態になっている。
何かの病気か、もしくは……。
普段から余り素行が良くない冒険者達だったらしく、皆噂話をしているが心配している人間はいなかった。
2組の冒険者の共通点を知るのは奴隷商だけだろう。
その後、金曜日の攻略を終えるまで不審な接触は無かった。
--------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
--------------------------------------
月曜日の夜9時。
冒険者ギルド前から乗合馬車に乗ってダンジョンへ向かう。
俺達の2台後ろに乗った、男性4人組の冒険者は見た事が無い。
夜間にダンジョン攻略をする男性冒険者の人数はとても少ないので、知らない顔は直ぐに分かる。
これは沙良が奴隷商に目を付けられたかも知れない。
ダンジョン前に到着後、入場料を銀貨1枚(1万円)払って中に入っていく。
沙良は今日も絶好調で、覚えたばかりの魔法を使用して魔物を狩っている。
楽しそうで良いんだが、お兄ちゃんはお前の容姿が悪人ホイホイになっているかと思うと気が気じゃないよ。
何事も無く安全地帯に到着すると、いつもの場所にマジックテントを設置する。
この頃になると、女性冒険者とも顔なじみになって挨拶を交わすようになった。
俺が地下1階のダンジョン価格ではなく、通常の該当ポーションの値段で治療を行っている事も大きいのだろう。
女性冒険者達は俺達に好意的だった。
沙良が自分達より小さな子供に見えるのか、守ろうとしてくれているみたいだ。
テント内に入りホームの自宅でトイレ&休憩。
テントから出ると、先程の4人組男性冒険者がこちらの様子を窺っている。
これはビンゴだな。
沙良よ、なんで美少女の姿に変わってしまったんだ。
心配し過ぎて胃が痛くなってきた……。
これから何人の悪党共を退治する事になるのか、想像するだけでゲンナリする。
確かに妹は並外れて綺麗だ。
元公爵令嬢の容姿は、年齢を重ねて更に磨かれている。
日本製の基礎化粧品を使用しているお陰か、肌もぷるんとしているしポニーテールにして結んでいる金髪も艶々で天使の輪が見える。
奴隷商が目を付けるのも当然だろう。
しかも俺達は2人パーティーで年齢も若い。
簡単に誘拐出来ると踏んで冒険者に依頼してるのか……。
その依頼料は相当高くつくぞ!
俺は絶対、妹を渡したりなんかしないからな!
2度目のダンジョン攻略を開始。
沙良がマッピングを使用して、人がいない場所に駆け出す。
こちらの様子を見ていた4人組も、慌てて後を追ってきた。
無駄な事を……。
俺は見かけたリザードマンを瞬殺すると、沙良が槍で頸動脈を刺しアイテムBOXに収納する。
その間、約30秒。
こんな速度で攻略する人間の後を、付いてこられる訳が無い。
既に沙良は、マッピングで次の魔物を見付けて走り出しているしな。
俺はもう地下1階の地図を頭に叩き込んでいるので、沙良の後を付いていっても何処にいるか分かっている。
迷路状のダンジョンの中を、魔物を探しながらウロウロしている時間は全く無い。
縦横無尽に駆けまわり、換金額の高いリザードマンとボアを優先的に狩っていくんだ。
効率を重視しているため、移動距離は相当な物になっている。
3時間後、安全地帯に戻るとテント前に怪我人がいたので治療した。
テントの中に入ってホーム内の自宅に戻る。
今日も沙良の作った美味しいお弁当を食べる。
おかずは、肉の量が倍増された肉じゃがとだし巻き卵に小松菜と厚揚げの煮びたしだった。
なめこの味噌汁と一緒に大盛のご飯を完食する。
もう嫁は要らないな……。
テントから出て最後の攻略開始。
後を付いてきた冒険者達は、自分達のテント前で食事の準備をしていた。
俺達は、お弁当を食べるので食事の準備をする時間は必要ない。
テントから出て直ぐに攻略へ向かう俺達を、4人組は唖然として見ていた。
本日最後の攻略を終えて安全地帯に戻ってくる。
テントの中に入ってホームの自宅でトイレ休憩。
外に出て近くにいる女性冒険者達と、紅茶を飲みながら話をしていると4人組が撤収の準備を始めた。
これは冒険者ギルドの近くで待ち伏せする気だな?
お前達の思い通りにはさせない……。
沙良は本当に何も気がついていないようで、女性冒険者とドライフルーツを一緒に食べている。
もう少し危機感を持ってほしい所だが、どこかのほほんとしている妹には無理だろう。
実際、日本に居た頃も子供の頃に何度か誘拐されかけたしな。
しかも異世界じゃ容姿が更にグレードアップしている。
あぁ、また今日も人を傷つける事になるのかと重い溜息を吐く。
覚悟は決めていたが、実際に手を下すのは気分のよいものじゃない。
紅茶を飲み終わり、俺達もダンジョンを後にした。
乗合馬車で冒険者ギルド前に到着。
換金作業を終えると、冒険者ギルドから出て路地裏に歩いていく。
やはり、4人組冒険者が待ち伏せしていた。
俺は沙良に接触される前に、遠距離からライトボールを針のように出して延髄を刺した。
4人が全員、一瞬硬直したように動かなくなりその場で崩れ落ちる。
俺はその様子を遠目で確認してから、沙良の後を振り返る事なく歩き出した。
今回は全身麻痺の状態で口が利けるようにしておいた。
依頼した奴隷商も、何があったか話を聞きたいだろうと思っての事だ。
前回は話す事が出来ない状態にしたから、何があったか分からないままで次を送ってきたんだろう。
少なくとも、狙っていた人間の近くに居た事は今回伝わる筈だ。
依頼した冒険者8名全員が同じ状態になれば、余程の馬鹿じゃない限り沙良には護衛が付いていると思うだろう。
護衛の居る人間を、リスクを犯してまで誘拐するメリットは無い。
既に2回の依頼料は支払い済で、採算が合わないと思ってくれたら良いんだが……。
支払った分の元を取ろうとする、頭の悪いやつじゃない事を願うよ。
今日の換金も、かなりの金額になって沙良は満足そうにニコニコしている。
その影で沙良を狙っていた4人組冒険者達に、俺が手を下した事は一生秘密だ。
お前は何も知らないままで良い。
俺がその笑顔を守り抜くだけの事だ。
もし次回があったなら、馬鹿な奴隷商を潰してやるさ。
ホームの自宅に帰り熱い風呂に入って気分を落ち着かせる。
旭、俺は8人の人間に手を下した。
こんな事、日本じゃ考えられないよな。
普通の神経じゃ出来ないだろうと思うよ。
俺は自分が恐ろしい。
人はこんな簡単に一線を越えてしまえるんだ。
今はまだ命までは取っていないが、沙良を守る為にいつか人の命を奪う事になるかも知れない。
お前が居たら相談に乗ってもらえるのにな。
45歳の若さで亡くなるなんて早すぎだろ。
異世界に来て話したい事が沢山あるんだ。
かなり長い話になると思うから、覚悟して聞いてくれよ。
あぁ、でもお前はいいやつだったから、きっと天国に行ったか。
俺は天国には行けないかも知れない。
そうなると会えないかもなぁ。
俺は風呂の中で誰にも言えない胸の内を、もう亡くなってしまった親友に明かす事でなんとか平静を保とうとしていた。
人を傷つけた事を、何も感じない人間にはなりたくない。
医者時代、多くの人の死を見続けたがそれとこれは違う問題だ。
奴隷商の店の場所は女性冒険者に教えてもらっている。
3度目があれば、俺は奴隷商を容赦なく潰す事になるだろう。
そうしないで済む事を願わずにはいられない。
翌日。
冒険者ギルドに行くと、昨日の4人組の事が噂になっていた。
前回の4人組同様、身ぐるみ剥がされた状態で発見されたらしい。
何故そんな事になったのか、本人達に確認したが分からないと言っているみたいだ。
路地裏に居た事は、どうしてその場所にいたか答えなかったようだ。
これで2組のパーティが全身麻痺状態になっている。
何かの病気か、もしくは……。
普段から余り素行が良くない冒険者達だったらしく、皆噂話をしているが心配している人間はいなかった。
2組の冒険者の共通点を知るのは奴隷商だけだろう。
その後、金曜日の攻略を終えるまで不審な接触は無かった。
--------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
--------------------------------------
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、俺は必死についていった。
だけど、自分には何もできないと思っていた。
それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。
だけどある日、彼らは言った。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。
俺も分かっていた。
だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。
「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」
そう思っていた。そのはずだった。
――だけど。
ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、
“様々な縁”が重なり、騒がしくなった。
「最強を目指すべくして生まれた存在」
「君と一緒に行かせてくれ。」
「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」
穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、
世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい――
◇小説家になろうでも同時連載中です◇