自宅アパート一棟と共に異世界へ 蔑まれていた令嬢に転生(?)しましたが、自由に生きることにしました

如月 雪名

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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第512話 迷宮都市 地下15階 秘密のLv上げ6(地下30階・地下28階) ロマン武器発見!

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 3時間が経過したので、再び地下15階の安全地帯まで戻る事にする。
 兄は果物採取を終えたのか、既に地下15階にきていた。

 テント前には怪我人の姿がある。
 やはり魔物が強くなっているようだ。

 怪我人は2人で、それぞれ別のパーティーらしく仲間の冒険者が心配そうな顔をし見守っている。
 旭とお母さんが治療に当たり、2人の怪我人は助かったようだ。

 話を聞くと、迷宮イーグルに襲われた人とポイズンアントの毒を受けた人らしい。

 ポイズンアントの毒はキングビーの猛毒とは違いハイポーションで治療出来るけど、麻痺を伴うため動けなくなった所を襲われたみたいだ。
 下顎歯は切れ味が鋭く、噛み付かれると肉を持っていかれる。
 怪我人は左腕を大きく損傷した状態だったらしい。

 2人が治療を終え戻ってきたので、テントに入りホームの自宅でトイレ休憩を済ませる。
 再び安全地帯に戻り、3回目の攻略開始。

 兄が単独で駆け出したので、佐藤錦を探しに行ったのだろう。
 相変わらず、生っている木の方向へ一直線に向かっている。
 夕食のデザートは佐藤錦が食べられそうだ。

 地下30階に再び出現している魔物を、今度は父がドレインの魔法を使用し昏倒させ魔石を抜き取った。
 戦利品のマントと豪華な杖には絶対触らないよう注意をして、アイテムBOXに収納する。
 
 これは呪いの品だから、ホーリーが使えない私達は触れない方がいい。
 呪具が『毒消しポーション』で解除出来るなら、マントと豪華な杖も浄化可能かも知れないけどね。

 地下29階は攻略したので地下28階に移転する。
 砂漠のダンジョンが何階まで続くか不明だけど、湖に生息している魔物は食べられるので攻略するのが楽しい。

 この階層の砂漠に出現するシマウマ・ガゼル・ライオン・リザードマンは、父が泰雅たいがに乗ったまま剣術だけで倒していた。

 あぁそうだ!
 リザードマンが持っていた黄金色の槍を鑑定してもらおう!

 父にお願いすると、素材はターンラカネリと表示されたと言う。
 ターンラカネリ?
 全く聞いた事のない素材だけど……。

 武器としての特徴を聞き思わず声が出た。
 この槍は投げた後、自動で戻ってくるらしい。

「何それ! ロマン武器じゃん!」

 素材より性能が高くて驚いたよ。
 これは、槍術を習っている兄が欲しがりそう。

 それにこの素材で出来た他の武器もあるかも知れない。
 両手斧とか格好いいよね~。

 父が試してみると言い、リザードマンが持っていた槍を近くにいたガゼルの首に目掛け投擲とうてきした。
 すると狙い通り首を突き刺した後、一瞬光りヒュンと音を立てて父の手に戻ってくる。

 わぁ~。
 私も出来るかな?

 興味津々で槍を受け取り、シマウマを発見すると投擲とうてきしてみた。
 結果、槍はシマウマの体から大きくれ砂漠に突き刺さる。
 その後、先程と同じように一瞬だけ光り戻ってきた。

 うん、動く的に当てるのは難しい事が分かったよ……。
 自動追尾機能は備わっていないようだ。 
 私には使いこなせそうにない。

 父はよくガゼルに当てられたなぁ。
 魔物の動きを予想し、移動距離を計算しながら投擲とうてきしたんだろうか?

 何気にうちの父がすごすぎる!
 本当に銀行マンだったのか、また疑問が湧いてしまった。

 でもこの武器は相当高く換金出来そう。
 今までアイテムBOXに100本は収納してあるから、嬉しくてニマニマしていると2匹目のリザードマンを狩った父が槍を手に持ち首をかしげている。

「どうしたの?」

「いや先程の槍に比べて少し輝きが鈍いと思い鑑定してみたら、素材が(偽)ターンラカネリになっているんだ。戻ってくる性能も付いてない」

「えっ! 嘘っ! じゃあ全部鑑定してみて!」

 私はアイテムBOXから地下28階のリザードマンの槍を全て出し、父に調べてもらった。

「あ~もう、本物は2本しかないってどういう事なの?」

 なんだろう、少し冒険者に対して悪意を感じる。

「きっと持っているリザードマンの種類も違うんだろう」

 父が魔物の考察をし、答えてくれたけど納得出来ないよ!
 迷宮都市のダンジョンは地下19階までしか攻略されていないから、この階層に出現する魔物情報が全くない。

 ロマン武器を見付けたと思ったら、その確率の余りの低さにショックを受けた。
 ぬか喜びさせられた分、腹が立つ。

 これは湖にいる帆立ほたて貝を狩って、気分を上げないと!
 私は父のLv上げをすっかり忘れ、湖に景気よくサンダーボールを撃ち込んだ。

 あ~、この瞬間が幸せ。
 旭が川で魔魚を楽しそうに狩る気持ちが分かるかも?
 
 湖面に浮いてきた、大きな帆立貝と巨大なあわびを次々に収納して機嫌を直す。
 父が隣で魔貝? を見て目をみはっていた。

「沙良、帆立と鮑のステーキは美味しそうだな……」

 おっと、これは食べたいというリクエストだろうか?
 父は海鮮に目がないのだ。
 私と同じでエビフライが大好物です。

 皆と一緒に食べるには、サイズが大きいためステーキとして誤魔化すのが難しい。
 そこで内緒で食べる提案をした。

「じゃあ、今から2人だけで食べよう!」

「おっ、なんだか催促したみたいで悪いな」

 そう言いながらも父は嬉しそうに笑ってる。
 帆立と鮑を切り、フライパンで軽く焼いたらバター醤油を掛けて頂きます。

「旨いな~。もっと沢山食べたい所だが、これ以上食べると夕飯が入らなくなりそうだ」

「だよね~。お兄ちゃんには内緒だよ?」

「あぁ、分かってる」

 兄はアマンダさんから情報を聞き、地下16階を攻略する心算つもりだと思っているので、この魔物は原形が分からない状態じゃないと料理に使えないんだよね。

 夕食時。
 いつもより食べる量が少なくて、兄に体調が悪いのかと心配されてしまった。
 デザートに出したダンジョン産の佐藤錦を、1個しか食べなかった所為せいだろうか?
 私が普段食べる量まで把握している兄が怖い。

 ちなみに父の食欲には無関心のようで、何も言う事はなかった……。

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