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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第616話 迷宮都市 地下15階 秘密のLv上げ24(摩天楼のダンジョン30階)&従魔用アイテム
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迷宮都市ダンジョン地下15階の安全地帯へ移動し、テントからホーム内に戻ってくる。
宝箱の中身に納得いかない私は少し不機嫌だった。
すると兄が近付いてきて、私の頬を軽く摘まむ。
「沙良。何を怒っているんだ? 怖い顔になってるぞ?」
「ゔ~少しイライラしてるだけだよ」
「そうか? 理由は分からんが、皆が心配するから早く機嫌を直せ。可愛い顔が台無しだ」
兄はそう言って、頬から手を外し宥めるように頭をポンポンと叩いた。
リーダーの私が不機嫌な顔をしていたら、パーティーの士気が下がるわよね。
宝箱の件は4人しか知らないので、不審に思われないようにしないと……。
その後、表情を繕い再びテント内へ移動。
2パーティーに分かれ3回目の攻略を開始する。
気分を変えるため直ぐに摩天楼のダンジョンへはいかず、地下1階の魔物を槍で倒そう。
突進してくるファングボアに対し、ターンラカネリの槍を取り出し投げつける。
槍はファングボアにかすりもせず、迷路状の壁に刺さった……。
いっ、いつか投擲術を習得出来れば当たる筈。
直ぐに短槍で仕留め、戻ってきた槍を掴む。
その後、何度も投げてみたけど魔物には刺さらない。
傍で見ていた父と奏伯父さんに笑われてしまった。
誰だって、最初はこんなものだよ!
2人共、笑うなんて酷い!
ガーグ老から、槍術Lv5になれば地下5階の魔物を倒しても良いと言われている。
早くLvを上げたいので今週はなるべく地下1階を攻略しよう。
戻らないとセイさんが心配するといけないから、1時間ほど魔物を倒した後で摩天楼のダンジョンへ。
テント内にいるセイさんへ遅くなったのを謝り、宝箱の中身を取り出しアイテムBOXへ収納しようとした所で、もう一つ入っているのに気付いた。
金の指輪……?
宝箱には、パーティー人数分だけしか入っていない筈なのに誰の分だろう?
指輪を取り出し、性能を父に鑑定してもらうと従魔用のアイテムだった。
首輪と同じで大きさは自在に変化するらしい。
嵌めると速度2倍の効果がある。
私の従魔は、シルバー、泰雅、黄金がいるけど黄金はまだ最近テイムしたばかり。
シルバーと泰雅用なら、2個なければおかしい。
となると、これはポチ用かしら?
父の肩に乗り、いつも一緒に攻略しているからパーティーメンバーとみなされたのだろうか?
従魔用のアイテムが一番良い物のような気がする。
でも摩天楼のダンジョンを攻略している件はガーグ老へ話せないから、ポチへ指輪を嵌める訳にはいかないだろうな……。
勿体ないから、シルバーに付けておこう。
シルバーの右足を持ち上げ指輪を近付けると、見る見るうちに大きさが変化し足首に装着された。
これは錬金術で作られた物?
シルバーは従魔用のアイテムを嵌められても嫌がらず、尻尾を振りご機嫌な様子だ。
ポチには悪いけど、有効活用させてもらうわね。
シルバーに乗ったセイさんの討伐の様子をテント内から見てみると、いつもよりシルバーの動きが速い。
これ……私を乗せた時は、速度制限されるから意味ないかも?
きっと私と一緒の時は、こんなに速く動いてはくれないだろう。
宝箱がハズレだったため、さっさと階層を上がろうと父へ提案したら、もう一度だけ宝箱を待ってみようと言われた。
こればっかりは運だから、次は良い物が当たる可能性も否定出来ず30階を後30日だけ攻略する事に決める。
次もハズレだったら、ダンジョンマスターに突撃しようと密に思ったのは内緒だ。
誰だか知らないけど男性なのは間違いない。
またビキニだったら一発殴ってやる!
テント内で暇な奏伯父さんは、料理を作っている私を見ながら異世界の話を教えてくれた。
伯父さんが宝箱を開けた時は、マジックバッグ100㎥が入っていたそうだ。
ちなみに魔道具屋では金貨1,350枚(13億5千万円)で売っていると聞き、唖然となる。
高っ!!
摩天楼のダンジョンを攻略出来るのはA級冒険者以上だけど、それにしても高額過ぎる。
俺はラッキーだったなと笑っていた。
マジックバッグは誰が作っているのか尋ねると、空間魔法持ちの人間だと言う。
但し、それは国が厳重に秘匿しているので詳細は分からないらしい。
どうやら重要な魔法を使用出来る人間は、国に保護されているようだ。
薬師ギルドのように、錬金術ギルドや従魔ギルドの存在もない。
地球からダンジョンマスターとして召喚されている人間がいるのも、知らなかったと言う。
異世界ではダンジョンマスターを見た人がいないのかな?
旭はリースナーのダンジョン地下10階にいたけど、普通はもっと大型ダンジョンに召喚されるんだろうか?
カルドサリ王国内にある大型ダンジョンは、全て攻略されていないものばかり。
最終階層にいるダンジョンマスターの姿を、見た事がある冒険者がいないのも当然か……。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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宝箱の中身に納得いかない私は少し不機嫌だった。
すると兄が近付いてきて、私の頬を軽く摘まむ。
「沙良。何を怒っているんだ? 怖い顔になってるぞ?」
「ゔ~少しイライラしてるだけだよ」
「そうか? 理由は分からんが、皆が心配するから早く機嫌を直せ。可愛い顔が台無しだ」
兄はそう言って、頬から手を外し宥めるように頭をポンポンと叩いた。
リーダーの私が不機嫌な顔をしていたら、パーティーの士気が下がるわよね。
宝箱の件は4人しか知らないので、不審に思われないようにしないと……。
その後、表情を繕い再びテント内へ移動。
2パーティーに分かれ3回目の攻略を開始する。
気分を変えるため直ぐに摩天楼のダンジョンへはいかず、地下1階の魔物を槍で倒そう。
突進してくるファングボアに対し、ターンラカネリの槍を取り出し投げつける。
槍はファングボアにかすりもせず、迷路状の壁に刺さった……。
いっ、いつか投擲術を習得出来れば当たる筈。
直ぐに短槍で仕留め、戻ってきた槍を掴む。
その後、何度も投げてみたけど魔物には刺さらない。
傍で見ていた父と奏伯父さんに笑われてしまった。
誰だって、最初はこんなものだよ!
2人共、笑うなんて酷い!
ガーグ老から、槍術Lv5になれば地下5階の魔物を倒しても良いと言われている。
早くLvを上げたいので今週はなるべく地下1階を攻略しよう。
戻らないとセイさんが心配するといけないから、1時間ほど魔物を倒した後で摩天楼のダンジョンへ。
テント内にいるセイさんへ遅くなったのを謝り、宝箱の中身を取り出しアイテムBOXへ収納しようとした所で、もう一つ入っているのに気付いた。
金の指輪……?
宝箱には、パーティー人数分だけしか入っていない筈なのに誰の分だろう?
指輪を取り出し、性能を父に鑑定してもらうと従魔用のアイテムだった。
首輪と同じで大きさは自在に変化するらしい。
嵌めると速度2倍の効果がある。
私の従魔は、シルバー、泰雅、黄金がいるけど黄金はまだ最近テイムしたばかり。
シルバーと泰雅用なら、2個なければおかしい。
となると、これはポチ用かしら?
父の肩に乗り、いつも一緒に攻略しているからパーティーメンバーとみなされたのだろうか?
従魔用のアイテムが一番良い物のような気がする。
でも摩天楼のダンジョンを攻略している件はガーグ老へ話せないから、ポチへ指輪を嵌める訳にはいかないだろうな……。
勿体ないから、シルバーに付けておこう。
シルバーの右足を持ち上げ指輪を近付けると、見る見るうちに大きさが変化し足首に装着された。
これは錬金術で作られた物?
シルバーは従魔用のアイテムを嵌められても嫌がらず、尻尾を振りご機嫌な様子だ。
ポチには悪いけど、有効活用させてもらうわね。
シルバーに乗ったセイさんの討伐の様子をテント内から見てみると、いつもよりシルバーの動きが速い。
これ……私を乗せた時は、速度制限されるから意味ないかも?
きっと私と一緒の時は、こんなに速く動いてはくれないだろう。
宝箱がハズレだったため、さっさと階層を上がろうと父へ提案したら、もう一度だけ宝箱を待ってみようと言われた。
こればっかりは運だから、次は良い物が当たる可能性も否定出来ず30階を後30日だけ攻略する事に決める。
次もハズレだったら、ダンジョンマスターに突撃しようと密に思ったのは内緒だ。
誰だか知らないけど男性なのは間違いない。
またビキニだったら一発殴ってやる!
テント内で暇な奏伯父さんは、料理を作っている私を見ながら異世界の話を教えてくれた。
伯父さんが宝箱を開けた時は、マジックバッグ100㎥が入っていたそうだ。
ちなみに魔道具屋では金貨1,350枚(13億5千万円)で売っていると聞き、唖然となる。
高っ!!
摩天楼のダンジョンを攻略出来るのはA級冒険者以上だけど、それにしても高額過ぎる。
俺はラッキーだったなと笑っていた。
マジックバッグは誰が作っているのか尋ねると、空間魔法持ちの人間だと言う。
但し、それは国が厳重に秘匿しているので詳細は分からないらしい。
どうやら重要な魔法を使用出来る人間は、国に保護されているようだ。
薬師ギルドのように、錬金術ギルドや従魔ギルドの存在もない。
地球からダンジョンマスターとして召喚されている人間がいるのも、知らなかったと言う。
異世界ではダンジョンマスターを見た人がいないのかな?
旭はリースナーのダンジョン地下10階にいたけど、普通はもっと大型ダンジョンに召喚されるんだろうか?
カルドサリ王国内にある大型ダンジョンは、全て攻略されていないものばかり。
最終階層にいるダンジョンマスターの姿を、見た事がある冒険者がいないのも当然か……。
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