自称異世界最強浪人のチーター達と万屋始めました

マシュウ

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チーター兄弟達は自分達が育てた弟子達を試したいようです

崩壊

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 チュドドドド!

「クッソ何なのあいつら!?やっぱりチート!?チートなの!?」

 俺は相変わらずレーザーやら斬撃波やら衝撃波やらを飛ばしてくる、調子に乗ったやつらを撃退できずにいた。

「そりゃ伊達にあの人達も全統神王やってるだけ無いですよ!」

 シェーンは体操選手の様にバク転錐揉みジャンプしながらレーザーを避けた。

「それにしてもあんたのアレ!た浮いてるだけじゃ無い!」

「そんなわけ無いでしょ!?ちゃんと攻撃してるじゃん!?」

『攻撃当たらないし、当たってもダメージ入ってないなら浮いてるだけだ!』

「スンマセン!マジスンマセン!」

 俺は神王達から罵倒されながらも、ソウヤ達に攻撃を繰り出していた。

「うーん!糸は絡まらないし!」

「炎は当たらないし!」

「影で掴もうとしても、はたき落とされるし」

「まず近づけなければぁ、わたしぃアレ食べれませんしぃ?」

「剣戟も届きませんし!」

『一体どうやって倒せと言うんだ!』

「あっはっはっはっは!いやいや!愉快極まりないな!」

「ですがそろそろ飽きましたねぇ?」

「……アレするか?」

「イエッス!アレいいよね!」

「ギャハハ!良いじゃねぇか!」

 兄弟達は何やら良からぬことを企てている様だった。

「させるか!」

 すると、宇宙神王のザノールが空から隕石を落とした……。

「いや、クソチートかよ!」

 巨大な隕石はソウヤ達の頃のに一直線に落ち、

 ドカァァォァン!

 と、盛大な爆発音と衝撃波をまき散らした。

「やったか!?」

『バカ!』

「えっ?」

 俺はザノールのあまりの強さに流石のソウヤ達もくたばったろうと、そう言ったのだが、

『それに生存フラグだバカ!』

 なぜか神王達から罵倒されまくった。

「????」

 俺は若干涙目になりながら後ずさると、俺の背後のクレーターから、

 ドカァァォァン!

 と、さっき以上の爆発音が鳴り響いた。

『ほらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 神王達はそう叫びながらも、ムクリと立ち上がった人影に突っ込んだ。

『へぇ?俺達に勝てるとでも?』

 そう言った一人の・・・人影が、突っ込んできた神王達を吹き飛ばした。

「なっ!!」

 そう驚いたのは、滅多に驚かないアドルフのおっちゃんだったのだが、

「ど、どうしたんだよ?」

「……あのバカ、ここいら一帯……この星ごと吹き飛ばすつもりだな?」

「………は?」

 あまりにも吹き飛んだ事を言い出したおっちゃんをみて、俺は開いた口が塞がらなかった。

「いわゆる……最強形態だ」

 そう言っておっちゃんが見た先には……。

『おう、久々じゃあないかね?この形態になるのは?』

 そう言って手を横に凪いだ、ソウヤが……。

「ソウヤ?」

 ソウヤの背後にはホウヤが本気を出した時に使う、6属性をたたえた黄金の環と、手にはゾウヤが本気を出すときに使うよく分からない籠手もどきと、脚にはシュンヤの本気を出すときに使う鎧と、体全体にリョウヤが本気の時のあのスライムもどきがモゴモゴとしていた。

 そして、スライムが顔まで覆い、顔の表情がまるで怪物のそれのようになった。

「……まさか……全員合体した?」

「正確には違います……」

 俺の隣には気がつくと、魔道神王のアドミーが立っていた。

「元々、あの兄弟は一人だけだったんです」

「何その今明かされる驚きの真実」
 
 すると、その近くにシェーンが吹き飛ばされて、続きを話した。

「……彼は自分の手と足と理性と血をそれぞれ分けて、自分のコピーを作って……遺伝子的には本当に兄弟と呼べるレベルの違いがありますが……自身の人格のある一部を強めた人格を与えました……」

「……言ってることがさっぱりわからん」

 そして、最後にガスターがやってきて、

「……そして、彼らは世界を回って自身のやりたいようにやって、生きそして、その生き方に惹かれた奴らが過去天文館に集まった……と言うわけだ」

 アッサリと明かされたソウヤ達の過去だったが、俺はすでに頭の許容範囲を超えていた。

「……取り敢えずあいつに勝てば良いんだろ!?」

 俺はそう言って、ソウヤ(?)に突っ込んだ。

『バカだなぁ……帰ったらもっと鍛えてやるよ』

 ソウヤを殴れると思った瞬間、ソウヤは俺の目の前から消えた。

「なっ!?どこに!?上か?下か?それとも右左?」

 周りをキョロキョロ探したが、あたりにソウヤは見当たらなかった。

 すると、急に周囲が暗くなった。

 何事かと空を見上げると、

「………は?」

 惑星がこっちに向かって落ちてきていた。

「えっ?バカ?バカなの?」

「ゴタゴタ抜かさずにとっとと魔力を練れい!」

 アドルフのはそう言って、剣を取り出し、剣に化け物レベルの魔力を集めていた。

「りょ、了解!」

 俺もソウヤ達に教わった事を思い出し、感に魔力を集めた。

 周りを見ると、それぞれ、バカみたいな魔力を神王達、魔女達は練り上げていた。

 そして、星はこちらに向かってますます近くなり……。

「今だ!撃てぇい!」

 アドルフの合図で一斉に攻撃が始まった。

 ドガガガ!

 と、星に攻撃が当たり……。

 ドカァァォァン!

 と、ほしが真っ二つに割れた。

「やっ……あぁぁぁぁ!?」

 星が割れて助かったと思ったら、また新たな星がその星のカケラを吹き飛ばしながら落ちてきた。

 よく見ると、その星の背後にも星があってその背後にもその背後にも………。

「………うっそ」

 未だ攻撃を畳み込みながら、いくつもの橋を叩き割って、100ぐらい割った後だろうか、遂に全員の魔力が尽きて、全員のその場にひざを折った。

『あひゃひゃひゃひゃ!いやいや、ここに傑作極まれりだな!?』

 そう言って、上からソウヤが降りてきた。

「……まだ……隠し芸が……あるならば……だせよ?」

 俺はうつ伏せに倒れながら途切れ途切れに、そう言った。

『……まぁ?まだまだあるけど今回はこれぐらいにしておこうか?』

 そう言って、ソウヤを白い光が包み……。

「あー!つっかれたー!」

「はい、久々の運動も悪くは無いですね?」

「……帰るか」

「いやね、俺ちゃんひさびさに無双できて楽しかったよ?」

「ヒャハハ!まぁな?惑星拾って投げてすんのは疲れるからな?」

 最早声も出なかった。

「さ、帰るぞー今晩は俺とリョウヤのフルコースだぜ?」

 そう言ってソウヤは俺達に回復魔法をかけると、パチンと指を鳴らした。

 一瞬で景色が変わって、俺達は店の椅子に座っていた。

「………クソチートどもめ……」

 そう言って俺含め、神王達と魔女達の意識は暗い闇の中に落ちていった。
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