自称異世界最強浪人のチーター達と万屋始めました

マシュウ

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チーター達にとって地震はおまけの様です

ロクな奴がいない

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 さて、王城にやって来た新ただが………………、



「ふふふふ、貴方達付いてないわね?私が王城に魔法を打ち込もうとしているところを見るなんて。」
 「「「「「「うっわぁ。」」」」」」
「何よ!うっわぁって!」
 


 俺は変人によく絡まれるようだ。



「いや、変人がいるやー、と。」
「変人じゃあ無いわよ!ふふふ、私は魔王軍幹部、
魔女のエルナよ!さぁ、慄きひれ伏しなさぁーい!」
「「「「「「へぇ!凄いですね!」」」」」」
「何でよー!」
 この幹部一々うるさい。
 ってかこいつが人類の敵の幹部?
「……………頭悪そう。」
「おっと、お前が言うか?」
  創也が魔女に対して言った言葉に俺はそう返した。
「キー!!何無視してくれてんのよ!見てなさいよ!!」
 と言って魔女は、何の前触れもなく空に上がって行った。
 暫くすると点に見える魔女から大きな火の玉が出て来た。
「あー、あれでも一応魔女かー。」
「貴方そんな落ち着いて言う事ですか!?」
 その火の玉はドンドン大きくなりやがて王城の半分ぐらいの大きさになった。
「よし、創也やってやれ。」
 俺がそう言うと、創也は俺の服の襟を掴んだ。
「おい…………、何する気だよ。」
「修行。」
 単純シンプルな答えだった。
「おい!離せ!幾ら何でもやばいって!」
「俺に行かせようとしたのにお前は出来ないと?」
「ああ!そうさ!俺には出来っこ無いさ!」
 と言うと創也は黙った。
 少しの間の後、
「……………ノウン。」
「な、何だよ。」
  創也は大きく振りかぶって、
「限界は越えるためにある!!行ってこい!修行だ!
跳ね返してこい・・・・・・・!!」
「そ、そんな無茶なー!!」
 シルヴィ達の息を飲む声を聞きながら俺は火の玉向かって投げ飛ばされた!!


「アアァーーーー!!!!」
 俺は叫びながら魔女の方へ飛んで行った。
 俺に気づいた魔女はギョッとした顔になり慌てて火の玉をこっちに飛ばして来た。

 こうなったらヤケクソだ!!

 そう思った俺はいつの間にか手にあった剣の腹を火の玉に向けて振った。
「ぐおぉーー!!」
 俺はそう唸りながら剣に力を込めた。
 すると火の玉が少し歪んだようになって、

ドッカァーン!!

 と大爆音と残りの火を撒き散らしながら砕け散った。
「や、ヤッタァー!!」
 と叫んでいると、落ちているのに気がつき、
「アアァーーーー!!!!」
 と言ってまた落ちて行った。

「バカヤロウー!!誰がぶっ潰せっつった!!」
 と理不尽な事を言いながら飛んで来た創也は、魔法でサクッと残りの火を撃ち落とし俺よりも先に地面に降りた。
「それなら………、自分でやれー!!」
 と言ってそのまま創也の股間目掛けて飛び蹴りをかました。
「ゴッフゥ。」
 と音を出して崩れ落ちた創也は、そのままピクピクと地面に伏せていた。
「そ、創也!大丈夫!?」
「だいじょばない。」
 心配なのか走り寄って来たシルヴィにそう返した創也はこう言った。
「お前、俺が居なかったら死んでたぞ?」
 飛び蹴りをかました後俺は創也を下敷きにして着地したのである。
「うん。お前が居なかったら、俺は空を飛んでいなかったと思うぞ?」
「この野郎。」
 と言って掴みかかろうとして来た創也だが、
「待て!中に入るな!」
 と、フィアリアの声がして振り返るとあの魔女が王城の中に走って行くのが見えた。
「先に行っといてくれ。俺はまだ俺のムスコがだいじょばないから大丈夫になったら行く。」
「お、おう。…………なんか悪かったな。」
 とだけ言って俺達はあの魔女を追って中に入って行った。



 俺にもすぐに魔女を捕まえられる。
 そう思っていた時がありました。


「くそっ!どこ行った!?」
 魔女は潜伏魔法を使って俺達を欺いていた。
 そうやって入り口でどうこうしていると、創也がやって来て、
「何してんの?お前ら?」
 と、お気楽な事を言って入って来た。すると、魔女が影から出て来て創也を人質に取った。
「あんた達!私を王の前まで通しなさい!さもなくばこいつの命を消すよ!!」
 と言った。
 そして俺達は薄っすらと笑って、
「「「「どうぞどうぞ」」」」」
 と言った。
「「えっ?」」
 二人の声が聞こえたのは気のせいではあるまい。


………………………。


 さて、王の前まで通してやった俺達だが、
「えっ?あんた達こいつがどうなってもいいの!?」
「俺は良いんだけどな?役得だし。」
「えっ?」
「あんたの胸がいい感じに当たってんだよ。」
 魔女は若干引いた様な顔で拘束を少し緩めた。
「おっと、こんなに拘束を緩められちゃあ、俺にげちゃうかもなー。」
 魔女は涙目になった。
 そして気がつくと、魔女は四方八方を囲まれていた。
 最後に俺達の一言。

「いいよ、どうせウザいだけだし。」
「えっ?」

「性格悪いし。」
「えっ?」

「エッチだし。」
「えっ?」

 おっと、創也が泣きそうだ。


「私本気だからね!?本気だからね!?」
「だから、どうぞって言ってんじゃん。」
「……………あんたも災難ねぇ。」
「はい。」
「だからって容赦はしないわ!!
『ファイヤー!!』」

 創也の体を炎が包んだ。


「ギャァァァーーー!!」
 創也はそう言ってのたうち回った。
「クッ…あんた達のせいよ!!」
 魔女はそう言っているのだが、創也は一向に静かにならない。
「おい、創也もう演技はいいぞ。」
 俺がそう言と、創也はケロリと起き上がり、
「ちょっと、演技にしては酷くない?」
 と、炎に包まれたままそう言った。
 そして、魔女の方へ向くと一歩、ジリと近寄った。
 そのまま魔女の一歩後ずさり、創也が。
「オーニゴッコしーまーしょー。」
 と言って魔女を追いかけ回し始めた。


…………………………。


「うわぁぁーーん!あんた達おかしいわよー!!」
 大号泣する魔女を囲み俺達は、
「駄魔女だな。」
「「「「「うん。」」」」」
 意見が一致していた。

「何で王に会おうとしたんだ?」
「それは、第1の魔王様を復活させる為よ。」

 何その物騒なの。

「そいつの名前は?」
「アドルフ=ロマノフ、よ。」
「あれっ?アドルフ=ロマノフって、神王の最上級の存在なんですけど。」
 と、創也がそう言った。
「えっ?」
「どうなんですか?王様?」
 と、事の成り行きを見守っていた王に創也はそう聞いた。
「お、おお、確かに10年ぐらい前にこの大地下牢に封印してるが?」
「何故かお聞きしても?」
「街の中を上半身ハダカになりながら『漢ぉぉ!!』と、言ってる奴がおって其奴を捕まえるのに抵抗しおって、しかも超強かったから地下牢に封印したのじゃ。」
「おい。」
 創也は、サッと目をそらした。
「本当に其奴なんだな?」
「……………はい。恐らく。」
「…………君の知り合いってろくな人いないよね?」
「ぐうの音も出ません。」


…………………………………。


大地下牢にて…………。


「そ、それでは解除します。」
 俺達は大地下牢の前に立っていた。
「くれぐれもお気をつけて。」
 そう言って地下牢は解除された。
 中から誰がが歩み寄って来た。
 そして……………………。



「がっはっは!全く!遅かったではないか!創也!!」
 時空神王アドルフ=ロマノフが何の緊張感も無く出て来た。
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