自称異世界最強浪人のチーター達と万屋始めました

チーター達にとって地震はおまけの様です

ひと段落

 昔々、人々がまだ生まれる前の話。
 世界で一番最初に生まれた時と空間は意識を持ちました。
 それは、あらゆる物の元であり唯一不変の物でした。
 その意思の名はアドルフ=ロマノフ。
 あらゆる神王達の中で最強の存在。


 それが今俺達の前で、
「がっはっは！イヤイヤ！久々のシャバの空気は上手いのぅ！」
 と、はしゃいでいた。


………………………。


「なぁ………、こいつって………。」
「ノエル、多分それ言っちゃダメな奴だよ？」
「こ、これが時空神王？」
「おう！貴様ら！元気にしてますか！！元気が一番！
だーはっはっはー！」
 
 マジか。

「紹介しよう。このオッチャンはアドルフ=ロマノフ。最強の神王だ。」 
 
 いや、そう言っても。

 と思っていると、
「うむ、信じられんようだな！？ならば見せてやろう！これが時空神王のマジだ！ハァァ！！」
 と言って体に魔力を集め始めた。

「ちょっ！量が尋常じゃないんだけど！？」
 シルヴィがそう言うようにアドルフの周りには尋常じゃない魔力が集まっていた。
 そして、
「セイヤァー！」
 と、何もないところを殴った、するとそこには、

バキバキ！！

 と、音を立てながら空間を繋ぐトンネルができた。
「ほれ、通るがよい！がーはっはっは！」

 マジっすか。
 アドルフさんパネェ。

 トンネルを抜けた先は王の前だった。
「おう！久々だな！」
 王様は目が飛び出そうになっていた。
「あ、あの…………すいませんでした。」
「良いってことよ！がーはっはっは！」
 
 アドルフさんヤベェ。

「じゃ、我は天文館に戻るとするかの！！さらばだ！」
 と、言ってアドルフさんはもう一つ空間に穴を開けてその中に入って行った。
「や、やばすぎでしょアドルフさん。」
 その場の誰もが思っていることをシルヴィは代弁したかのようにそう言った。
「で？こいつらどうすんの？」
 いや、若干一名そうじゃないのがいた。
「そうだねぇ？本当なら国家叛逆罪で死刑だろうかどぉ。」
「きっと、アドルフを間違えて牢屋に突っ込んでいた王様は許してくれるでしょう。」
「だな！」
 

…………………………。


「………………いつからいたなんてもう突っ込まないからな。」
「お構いなく。」
 いつの間にか俺達の隣にいた法也達はそう言った。
「な、何であんだけいた魔物のが全滅してんのよ！」
「黙ってろ、で王様よろしいですか？」
「う、うむそうじゃのお主らの頼みならば仕方ないの。それを許そう。」
「あざいまーす。」
「ありがとうございます。だろうが！」
 そういって、俺らは王から賞状と賞金を貰って帰った。


「ところで、何で地震のタイミングがわかったんだ？」
 と、エルナと呼ばれていた元魔王幹部に創也はそう聞いた。
「聞きたい？仕方ないわねー！このお姉さんがおしえてあげるわ！」
「うむ、話し方を統一せい。」
「お前が言うか。」
「私のこの偉大なる魔法よ！！」

………………………。

「…………その事絶対に周りに言いふらすなよ？」
「なんでよー！」
「ばっか！考えてみろ！私が魔法で地震を起こしましたー、なんて言ってみろ！今回は創也達がなんとかしてくれたがそれこそマジで斬首刑だからな！」
「ごめんなさい！！」
 

 こうやって、俺の店の二階の屋敷部屋の住人の、法也達の使いっぱしり兼店のお手伝いさんが増えました。










……………………………………………。










 創也達がヤイヤイ帰っている中、とある路地から、
「あの子達がいいわね？」
「そうですな、魔力回数が異常な程高いですし贄にはもってこいの者ですな。」
「ふふふ。」
 そう言って、シルヴィを影から見つめる視線があるのに気づいたのは誰も居なかった。