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「…………」
フロティナがそれを箸で持ち上げると、なんだかゼラチン質のような……プルプルした材質だ。
でもとてもいい香りがする。
「このまま食べますか?」
「レモンを絞るのがおすすめだな」
バルカンはニヤニヤ笑いながら腕を組むとフロティナを見た。
「…………バルカン様から先に食べてください」
フロティナはそんな彼の様子に、口先を尖らせてそう言う。なんだかとても怪しい……
「ん?いや俺は今腹いっぱいだ」
「そんな訳ありませんバルカン様はいつでも腹ペコではないですか」
フロティナはそう言ってバルカンの隣に座ると、自分の皿からプルプルを箸で持ち上げた。
「はい、あーん♡」
「や、やめろ!はしたないぞ!」バルカンは顔を真っ赤にするとそう言った。
たしかにこの席は個室ではないので、周りの視線が気になることだろう。
「バルカン様が早く食べれば解決します。はいどーぞ?それともフロティナのあーんはいやですか?」フロティナは少し目を潤ませて言った。
「クソ……き、汚いぞ」
「自分で食べられない物をすすめるほうが汚いですよ」フロティナがそう言うとバルカンも箸を持ち、彼女の目の前にプルプルと差し出した。
「…………同時に食おう」
「裏切ったら許しませんよ」
――――――――――――
「美味しい」
フロティナは口に入れた瞬間にとろける触感と旨味に目をキラキラさせた。
食べたことがない触感だ。バルカンは少し顔色を悪くしながらそれを飲み込むと「よかったではないか」と喉を鳴らしている。
「これはなんなんですか?」フロティナの質問にバルカンは答えず、また別の食材をフロティナの皿に盛る。
「これはこの地方特有の貝だ」
「さっきフロティナが食べたのはなんですか?」
「この貝は非常に旨味が強く、焼くとその旨味が二倍に増えると言われている」バルカンはフロティナを完全に無視しながら、その買いに備え付けのタレをかけると彼女の口に入れた。
「美味しい!」
「うまいか、じゃあ次はこれだな」
バルカンは次々と食材を焼くとフロティナの皿にのせていった。
それから一時間ほど経ったころ……バルカンはやけに時計を気にしている様子で「そろそろ帰るか」と立ち上がった。「まだ残っていますけど……」フロティナがまだ食べかけの食事を指さす。
なぜそんな唐突に帰るのか?
もったいないではないか。
「包んでもらおう。お互いの為に帰ったほうがいいぞ」バルカンはそう言って包みをもらうと二人は食堂を後にした。
(食べ過ぎたかしら……)
フロティナはなんだか重い足取りで部屋に戻る。
バルカンがテーブルに包みを置いたとき、フロティナは身体が重くて仕方がなかった。
「先に休みます……」
「おお、そうか。はははゆっくり休め」バルカンは妙に上機嫌でフロティナをベッドまで支えると上掛けまでかけてくれた。フロティナはそんな彼の様子に(…………怪しい……)と訝し気に思ったけれど……それよりも身体が重くて重くて仕方がなかった。
――――――
いいかい?あのことは思い出してはいけないよ。
ここに戻ってきたのだから、その記憶は必要ない。
君はここにいることにしたんだろう?
戻ってきた生贄だなんて……周りが知ったら君はここに住めないだろうね。あんなに盛大に送り出されたのに……
だからほら。
――――――
「…………は」
フロティナは真っ暗闇の中、目を覚ました。
いや、違う……ゆらゆらと小さな明かりが揺れている。
バルカンが灯した常夜灯だろう。
なんだか何もかもから解放された気分だ。
ぐっすり眠ったせいだろうか?体の疲れがスッキリと取れた気がする。
フロティナはゆったりと起き上がるとドサっと何かが布団に落ちた。
「え?」
フロティナは手探りでそれに触れる。
部屋が暗くて何かわからない……しかしそれはとても硬かった。
そうまるで……何かの殻のような……
「起きたのか」
暗闇で声がしたので振り返る。
そこには裸のバルカンが横に寝転がるような姿勢をとっていた。
けれど――
「バルカン様……なんだか薄くありませんか?」
フロティナから見たバルカンは――なんというか透明がかって見えたので思わずそう尋ねる。ああ、身体が軽い。まるで生まれ変わったようだ。
「そりゃあそうだ、一皮むけたからな」
バルカンはそう言って自分の脱いだ殻を見せた。
「……ひぇ?」
フロティナから妙な声が出た。
自分もよく見ると……なんだか透けているような気がする。
「え?」
フロティナが手を透かして見て戸惑っているとバルカンは下履きをはきながら部屋の明かりをつける。明るくなるとそれは更に際立った。向こう側が透けている……
「はははは、お前が食ったあのプルプルはな」
バルカンは勝ち誇った様子で自分もスケスケになりながらフロティナに近寄ってきた。
そうして彼女の肩に手を置くと、フロティナの透明の乳房がその衝撃でプルン……と揺れる。
「…………」
「あのプルプルは……?」
「プルプル……」
「な、なんなんですか?バルカン様!勿体ぶらないでくださいまし!」フロティナは思わずバルカンに掴みかかった。その時胸が彼に当たったかもしれない。
「んー♡ティナ♡」
「なんでこのタイミングで正気を失うんですか!」フロティナはバルカンにキスをされながら大きな声を出した。
フロティナがそれを箸で持ち上げると、なんだかゼラチン質のような……プルプルした材質だ。
でもとてもいい香りがする。
「このまま食べますか?」
「レモンを絞るのがおすすめだな」
バルカンはニヤニヤ笑いながら腕を組むとフロティナを見た。
「…………バルカン様から先に食べてください」
フロティナはそんな彼の様子に、口先を尖らせてそう言う。なんだかとても怪しい……
「ん?いや俺は今腹いっぱいだ」
「そんな訳ありませんバルカン様はいつでも腹ペコではないですか」
フロティナはそう言ってバルカンの隣に座ると、自分の皿からプルプルを箸で持ち上げた。
「はい、あーん♡」
「や、やめろ!はしたないぞ!」バルカンは顔を真っ赤にするとそう言った。
たしかにこの席は個室ではないので、周りの視線が気になることだろう。
「バルカン様が早く食べれば解決します。はいどーぞ?それともフロティナのあーんはいやですか?」フロティナは少し目を潤ませて言った。
「クソ……き、汚いぞ」
「自分で食べられない物をすすめるほうが汚いですよ」フロティナがそう言うとバルカンも箸を持ち、彼女の目の前にプルプルと差し出した。
「…………同時に食おう」
「裏切ったら許しませんよ」
――――――――――――
「美味しい」
フロティナは口に入れた瞬間にとろける触感と旨味に目をキラキラさせた。
食べたことがない触感だ。バルカンは少し顔色を悪くしながらそれを飲み込むと「よかったではないか」と喉を鳴らしている。
「これはなんなんですか?」フロティナの質問にバルカンは答えず、また別の食材をフロティナの皿に盛る。
「これはこの地方特有の貝だ」
「さっきフロティナが食べたのはなんですか?」
「この貝は非常に旨味が強く、焼くとその旨味が二倍に増えると言われている」バルカンはフロティナを完全に無視しながら、その買いに備え付けのタレをかけると彼女の口に入れた。
「美味しい!」
「うまいか、じゃあ次はこれだな」
バルカンは次々と食材を焼くとフロティナの皿にのせていった。
それから一時間ほど経ったころ……バルカンはやけに時計を気にしている様子で「そろそろ帰るか」と立ち上がった。「まだ残っていますけど……」フロティナがまだ食べかけの食事を指さす。
なぜそんな唐突に帰るのか?
もったいないではないか。
「包んでもらおう。お互いの為に帰ったほうがいいぞ」バルカンはそう言って包みをもらうと二人は食堂を後にした。
(食べ過ぎたかしら……)
フロティナはなんだか重い足取りで部屋に戻る。
バルカンがテーブルに包みを置いたとき、フロティナは身体が重くて仕方がなかった。
「先に休みます……」
「おお、そうか。はははゆっくり休め」バルカンは妙に上機嫌でフロティナをベッドまで支えると上掛けまでかけてくれた。フロティナはそんな彼の様子に(…………怪しい……)と訝し気に思ったけれど……それよりも身体が重くて重くて仕方がなかった。
――――――
いいかい?あのことは思い出してはいけないよ。
ここに戻ってきたのだから、その記憶は必要ない。
君はここにいることにしたんだろう?
戻ってきた生贄だなんて……周りが知ったら君はここに住めないだろうね。あんなに盛大に送り出されたのに……
だからほら。
――――――
「…………は」
フロティナは真っ暗闇の中、目を覚ました。
いや、違う……ゆらゆらと小さな明かりが揺れている。
バルカンが灯した常夜灯だろう。
なんだか何もかもから解放された気分だ。
ぐっすり眠ったせいだろうか?体の疲れがスッキリと取れた気がする。
フロティナはゆったりと起き上がるとドサっと何かが布団に落ちた。
「え?」
フロティナは手探りでそれに触れる。
部屋が暗くて何かわからない……しかしそれはとても硬かった。
そうまるで……何かの殻のような……
「起きたのか」
暗闇で声がしたので振り返る。
そこには裸のバルカンが横に寝転がるような姿勢をとっていた。
けれど――
「バルカン様……なんだか薄くありませんか?」
フロティナから見たバルカンは――なんというか透明がかって見えたので思わずそう尋ねる。ああ、身体が軽い。まるで生まれ変わったようだ。
「そりゃあそうだ、一皮むけたからな」
バルカンはそう言って自分の脱いだ殻を見せた。
「……ひぇ?」
フロティナから妙な声が出た。
自分もよく見ると……なんだか透けているような気がする。
「え?」
フロティナが手を透かして見て戸惑っているとバルカンは下履きをはきながら部屋の明かりをつける。明るくなるとそれは更に際立った。向こう側が透けている……
「はははは、お前が食ったあのプルプルはな」
バルカンは勝ち誇った様子で自分もスケスケになりながらフロティナに近寄ってきた。
そうして彼女の肩に手を置くと、フロティナの透明の乳房がその衝撃でプルン……と揺れる。
「…………」
「あのプルプルは……?」
「プルプル……」
「な、なんなんですか?バルカン様!勿体ぶらないでくださいまし!」フロティナは思わずバルカンに掴みかかった。その時胸が彼に当たったかもしれない。
「んー♡ティナ♡」
「なんでこのタイミングで正気を失うんですか!」フロティナはバルカンにキスをされながら大きな声を出した。
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