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「いいか?絶対絶対に一日に一回は通信機で連絡をしろよ!」
「はい」
フロティナは次の日の朝、バルカンに温かく見送られて城を出発した。フロティナの目的は一つ――――
(私……バルカン様の想い人を特定するわ!)
「久しぶりじゃん、ティナ!」
「元気でしたか?なかなか会いに来られずすみません」フェアリーがパタパタとフロティナの周りを舞う。
「お前も元気だったか~!」
フェアリーはパタパタと大型獣の周りを飛び回り、彼は嬉しそうに舌をペロペロさせた。
フロティナは大型獣にまたがりながら「この子だいぶ回復したみたいなので、リハビリがてら付いてきてもらおうと思って」手綱を引く。
「どこに行くの?」
フェアリーはフロティナの肩にそっと腰を下ろした。
「色んな秘密を探る旅ですよ」フロティナはパチリとウインクをする。
「へえ、手続き大変だったろ」
「……うーん、書類にサインをしました。この国は前の国よりモンスターに関しての制限が緩いかもしれないですね」
「まあ、竜族は最強だからな。どのモンスターにも負けない」
フロティナはフェアリーにも一時退所の手続きをすることを告げると、彼女は表情を明るくさせた。
「フロティナ様でございますか?」
その時――――柵の向こう側から声を掛けられてフロティナは顔を上げる。
「はい……そうですけど」
フロティナは大型獣から降りて、柵に駆け寄る。
「あの、これをフロティナ様がいらっしゃったら渡すように……と前の職場から送付されてきまして」ここの施設の従業員であろう彼女はそう言って、記録機を渡してきた。
「私に……?誰かしら……どんな内容ですか?」
「すみません、指紋認証のロックがかかっているようで……ご本人様しか確認出来ないようになっておりまして……」
申し訳なさそうに言う職員にお礼を告げて、フロティナはその電源を入れる。なるほど、フロティナの指紋でそれはロックが解除され、空中にどこか部屋の一室が浮かび上がる。
(私の指紋データを持っているのは……前職の……)
暫くして……ドアが開いた。
音声データは入っていないのか無音だ。
「……なにかしら……」
フェアリーも興味があるようで、横から覗き込んでいる。
大型獣は新しい場所に緊張しているのか、そこかしこをクンクンと嗅いで回った。
その動画は斜め下あたりのアングルから撮影されていて――まるで隠し撮りのような雰囲気を醸し出している。
フロティナはだんだん嫌な予感がしてきたけれど……それでも観る事をやめられなかった。
開いたドアから部屋に入ってきたのはバルカンだった。
彼は人間の姿ではなく、竜族の……真の姿だ。
「……え?」フェアリーが妙な声を出した。
この動画に映る男は……フロティナの旦那では?と思ったからだ。
「あらあら…………」フロティナが呑気な声を上げた。
そしてそれを迎えたのはあの、幼馴染の女性だ。
相手の女性は……あの時、バルカンと婚約したての時に声をかけてきた人物だったのだ。
音が入っていないけれど、二人は何やら会話をするとバルカンは上着を脱いだ。
彼の身体ににはびっしりと鱗が生えており、それがなんだか別人を見ているような錯覚にフロティナを陥れる。
バルカンは上着を椅子の背もたれにかけると、ゆっくり女性に歩み寄った。
その時――女性が突然振り返り、バルカンの胸に飛び込んでブツリと映像は終わる。
その様子は、暫く会えなかった想い人に会ったような…………そんな様子だった。
「お、おい……何かの間違えじゃないか?双子とか!」フェアリーは慌ててそう言った。
不穏な空気がフロティナから溢れ出している…………
「ふふふ、興味深いわあ……」フロティナは瞬きもせずにそう言った。
彼女は落ち着いた様子で機械を操作すると「撮影日時が1週間前になっているわ。ふふふ」と囁く。これでもう――結婚前の話ではなくなってしまった。
フロティナはニッコリ笑う。
「私に甘い言葉を囁いて……他にも想い人がいるのはどんな心境なのかしら?そしてこの女性もね……でも、真実は案外大した事じゃないかもしれないわよね?ほほほほ」フロティナは静かに動画を消すとニッコリ微笑んで「知りたくなっちゃった♡」といった。
旅の目的が少しばかし変わってしまいそうだ。
フロティナは今までのモヤモヤとした気持ちを吹き飛ばすために彼女としては大きな声で笑う。
こんなに人目を憚らず笑ったのは久しぶりだ。
なぜかこれははしたないモノとして、フロティナの感情を日々押さえつけていたが果たして自分はそんなことを気にする身分ではないはずなのに。
フロティナの様子は一見とてもご機嫌そうだったが……フェアリーの本能が恐ろしいと警告を出している。
これはとても危ないぞ、と――――
大型獣においては、怯えて鼻を鳴らしながら岩の影に隠れてしまった。
「探しましょうね。よく知ってから……ふふふ、どうしようかしら。まあその時決めればいいわ。フェアリー?今回、あなたの力が必要なの……ふふふ、力を貸してくれる?私も貸すから、ね?」
――――――こうしてフロティナの知識欲を埋める旅が始まったのだ!
愉快な仲間とともに~
「あ……ああ、勿論。でも合法的に行こうな。フロティナ!」
――――――ただ……仲間は少し怯えた様子だったけれど
「はい」
フロティナは次の日の朝、バルカンに温かく見送られて城を出発した。フロティナの目的は一つ――――
(私……バルカン様の想い人を特定するわ!)
「久しぶりじゃん、ティナ!」
「元気でしたか?なかなか会いに来られずすみません」フェアリーがパタパタとフロティナの周りを舞う。
「お前も元気だったか~!」
フェアリーはパタパタと大型獣の周りを飛び回り、彼は嬉しそうに舌をペロペロさせた。
フロティナは大型獣にまたがりながら「この子だいぶ回復したみたいなので、リハビリがてら付いてきてもらおうと思って」手綱を引く。
「どこに行くの?」
フェアリーはフロティナの肩にそっと腰を下ろした。
「色んな秘密を探る旅ですよ」フロティナはパチリとウインクをする。
「へえ、手続き大変だったろ」
「……うーん、書類にサインをしました。この国は前の国よりモンスターに関しての制限が緩いかもしれないですね」
「まあ、竜族は最強だからな。どのモンスターにも負けない」
フロティナはフェアリーにも一時退所の手続きをすることを告げると、彼女は表情を明るくさせた。
「フロティナ様でございますか?」
その時――――柵の向こう側から声を掛けられてフロティナは顔を上げる。
「はい……そうですけど」
フロティナは大型獣から降りて、柵に駆け寄る。
「あの、これをフロティナ様がいらっしゃったら渡すように……と前の職場から送付されてきまして」ここの施設の従業員であろう彼女はそう言って、記録機を渡してきた。
「私に……?誰かしら……どんな内容ですか?」
「すみません、指紋認証のロックがかかっているようで……ご本人様しか確認出来ないようになっておりまして……」
申し訳なさそうに言う職員にお礼を告げて、フロティナはその電源を入れる。なるほど、フロティナの指紋でそれはロックが解除され、空中にどこか部屋の一室が浮かび上がる。
(私の指紋データを持っているのは……前職の……)
暫くして……ドアが開いた。
音声データは入っていないのか無音だ。
「……なにかしら……」
フェアリーも興味があるようで、横から覗き込んでいる。
大型獣は新しい場所に緊張しているのか、そこかしこをクンクンと嗅いで回った。
その動画は斜め下あたりのアングルから撮影されていて――まるで隠し撮りのような雰囲気を醸し出している。
フロティナはだんだん嫌な予感がしてきたけれど……それでも観る事をやめられなかった。
開いたドアから部屋に入ってきたのはバルカンだった。
彼は人間の姿ではなく、竜族の……真の姿だ。
「……え?」フェアリーが妙な声を出した。
この動画に映る男は……フロティナの旦那では?と思ったからだ。
「あらあら…………」フロティナが呑気な声を上げた。
そしてそれを迎えたのはあの、幼馴染の女性だ。
相手の女性は……あの時、バルカンと婚約したての時に声をかけてきた人物だったのだ。
音が入っていないけれど、二人は何やら会話をするとバルカンは上着を脱いだ。
彼の身体ににはびっしりと鱗が生えており、それがなんだか別人を見ているような錯覚にフロティナを陥れる。
バルカンは上着を椅子の背もたれにかけると、ゆっくり女性に歩み寄った。
その時――女性が突然振り返り、バルカンの胸に飛び込んでブツリと映像は終わる。
その様子は、暫く会えなかった想い人に会ったような…………そんな様子だった。
「お、おい……何かの間違えじゃないか?双子とか!」フェアリーは慌ててそう言った。
不穏な空気がフロティナから溢れ出している…………
「ふふふ、興味深いわあ……」フロティナは瞬きもせずにそう言った。
彼女は落ち着いた様子で機械を操作すると「撮影日時が1週間前になっているわ。ふふふ」と囁く。これでもう――結婚前の話ではなくなってしまった。
フロティナはニッコリ笑う。
「私に甘い言葉を囁いて……他にも想い人がいるのはどんな心境なのかしら?そしてこの女性もね……でも、真実は案外大した事じゃないかもしれないわよね?ほほほほ」フロティナは静かに動画を消すとニッコリ微笑んで「知りたくなっちゃった♡」といった。
旅の目的が少しばかし変わってしまいそうだ。
フロティナは今までのモヤモヤとした気持ちを吹き飛ばすために彼女としては大きな声で笑う。
こんなに人目を憚らず笑ったのは久しぶりだ。
なぜかこれははしたないモノとして、フロティナの感情を日々押さえつけていたが果たして自分はそんなことを気にする身分ではないはずなのに。
フロティナの様子は一見とてもご機嫌そうだったが……フェアリーの本能が恐ろしいと警告を出している。
これはとても危ないぞ、と――――
大型獣においては、怯えて鼻を鳴らしながら岩の影に隠れてしまった。
「探しましょうね。よく知ってから……ふふふ、どうしようかしら。まあその時決めればいいわ。フェアリー?今回、あなたの力が必要なの……ふふふ、力を貸してくれる?私も貸すから、ね?」
――――――こうしてフロティナの知識欲を埋める旅が始まったのだ!
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――――――ただ……仲間は少し怯えた様子だったけれど
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